近年、教育現場でプログラミング教育の重要性が高まっています。2020年度から小学校でプログラミング教育が必修化され、さらには高校入試や大学入試でもプログラミングの知識が問われる時代となりました。しかし、多くの保護者にとって、子どものプログラミング教育をどのように始めればよいのか、その選択に迷うのが現状ではないでしょうか。
そんな中、注目を集めているのが、対面での少人数制指導にこだわる「プロカレ」です。オンライン学習が主流となる中、あえて「対面」にこだわり、一人一人の子どもに寄り添った指導を実践しています。幼稚園児から中学生まで幅広い年齢層に対応し、特に小学生を中心に約60名の生徒が通う同スクールでは、子どもたちの理解度や成長に合わせて常にカリキュラムを進化させています。
今回は、同スクールの特徴的な教育方針や、今後の展望について、運営をされている鹿島梨央氏に詳しくお話を伺いました。
プロカレの特徴
ーどういった方を対象とされているのか教えてください。
鹿島:対象となるお子さまは小学校1年生から6年生です。それ以外の希望があれば、幼稚園児から中学生までを受け入れておりますが、小学生を中心に約60名が現在は通ってくださっています。
子どもたちの向き合う姿勢
ースクールを始められた経緯やきっかけについて教えてください。
鹿島:運営するにあたってすごく大切にしている部分が、対面授業、少人数制の対面授業というところです。他のパソコン教室やプログラミング教室の多くはビデオ学習が中心で、対面で少人数制で行っている教室が少ない状態です。その中で私たちが大切にしている対面授業と少人数制により、子どもたち1人1人に合った授業を進めていきたいというところが一番の中心になっております。
子どもたちがどこが分からないのか、どうして分からないのか、ここはすごく理解しているけどここは理解できていないという部分を、表情や手の動きを見ながら進めていきます。ビデオ教材だったり人数が多いと細かく見てあげることができないので、1コマ多くても6人程度に抑えています。この少人数制で手元を見ながら、その子に合った進め方で進めていくというところを大切にしています。
現役エンジニアが作るこだわりのカリキュラム
ー現役のエンジニアさんが監修されたカリキュラムと拝見しましたが、こだわりについて教えていただけますか?
鹿島:現役エンジニアである社長自身が監修するカリキュラムは、子どもたちの成長に合わせて進化し続けています。プログラミング学習の中心となるのはゲーム制作ですが、これは固定的なものではありません。授業での子どもたちの反応や理解度を細かく観察し、より効果的な学びとなるよう、常にカリキュラムの改良を重ねています。
例えば、特定の概念に対する理解が深まった際は、その要素をより発展的に学べる新しいゲーム教材を開発したり、つまずきが見られた部分は異なるアプローチで学べるよう教材を工夫したりしています。このように、現場での学びの様子を直接カリキュラム開発に活かせることが、当スクールならではの強みとなっています。
ーどんなゲームを作っていくのか、具体的に教えていただけますか?
鹿島:Scratchというものを使ってプログラミングを行っています。1年生などの低学年であれば、例えば2つのキャラクターの追いかけっこのようなものを作っていきます。高学年になると計算機を作ったり、フルーツキャッチのような上から落ちてくるものを矢印キーで動かしながらキャッチして友達と競争したりと、よくあるミニゲームのようなものを学年に合わせて難しくしていく内容で作っています。
子どもたちのペースに合わせたきめ細かな指導
ー生徒さんを指導する際に特に意識されていることや、スクール全体での方針などがあれば教えてください。
鹿島:生徒に向き合うという部分を非常に意識して大切にしております。同じ学年であっても知識レベルや、プログラミングに触れてきた年数によって考える糸口の量が変わってきます。そのため、何年生だからこれができるはずというのではなく、プログラミングをどの程度理解しているかに合わせて進めていくのが重要だと思っています。
また、一人一人の学習ペースに合わせた指導も大切にしています。理解の進み方がゆっくりな生徒さんに対しては、同じ内容でもゲーム的な要素を工夫して変えながら、その子に合ったペースで着実に成長していけるよう、きめ細やかな指導を心がけています。
幼稚園での取り組み
鹿島:幼稚園との提携も行っています。幼稚園の中で様々な学習をする時間があり、例えば体育教室のような課外活動の一つとしてプログラミング教室を実施しています。また、幼稚園が14時頃に終わった後、保護者が迎えに来るまでの時間を使って塾のような形で指導も行っています。
幼稚園児に対しては、パソコンは使用せず、タブレットを使って行っています。タブレットで絵を描いて、その絵をプログラミングして動かすという内容を実施しており楽しい!と好評です。
今後の展開
ー先生の特色を各教室で出していきたいというお話がありましたが、それ以外に強化していきたいポイントや、新たに取り組みたいことはありますか?
鹿島:今年からフランチャイズの展開に力を入れていきたいと考えています。今ある教材プラス講師の研修教材も準備しており、それを使いながら、他との違いである対面で少人数制という特徴を大切にしながらフランチャイズを進めています。県内では現在2店舗のフランチャイズ展開を予定しています。
保護者・生徒へのメッセージ
ー入塾を考えていらっしゃる保護者の方へメッセージをお願いします。
鹿島:プログラミング的思考を身につけることはもちろん重要ですが、もう一つの根拠として、高校入試・大学入試に直結してきます。特に理系の大学に進学したい場合は、情報やプログラミングの内容が必要不可欠です。私たち親世代にはなかった概念かもしれませんが、普通の学習塾やスイミングスクールに通うような感覚でプログラミング塾に通うことが当たり前になっていくと考えています。
ー入塾を考えていらっしゃる生徒さんへのメッセージをお願いします。
鹿島:プログラミングと聞くと、子どもでも難しいかなという印象を受けてしまうと思いますが、実際に体験に来たお子さまは皆「すごく楽しかった」「自分でも意外とできる」と感じています。易しいレベルから始めていくので、心配せずに、まずはゲームを作ってみたいという気持ちで始めてみてください。