徳島で韓国語教室「ラララ語学教室」を運営する筒井さん。韓国への留学経験を活かして、日本人だからこその視点で韓国語指導に取り組んでいます。
発音指導の徹底やイベント開催など独自の特徴を持つ教室づくりや、これからの展望について詳しく語っていただきました。
教室の概要と設立の経緯
ー教室の概要と、設立のきっかけについて教えてください。
筒井:当教室は韓国語に特化した語学教室で、小学生以上の女性を対象としています。メインは高校生以上の方で、対面やオンラインでの受講が可能です。
2006年から2007年にかけて韓国・ソウルで1年間の語学留学を経験しました。帰国後は一般的な仕事に就いており、教えることは全く考えていませんでした。
帰国から1、2年後にK-POPが広まり始め、周囲から「韓国語を教えてほしい」という声をいただくようになりました。自身の韓国語力の維持も兼ねて、最初は知人や友人に週1回程度、仕事の合間に教える形でスタートしました。
その後、BTSなど韓国人アーティストの人気も相まって、ファッションやメイク、韓国文化全般への関心が若い世代を中心に高まっていきました。それに伴い、教室へのお問い合わせやお申し込みも大きく増加しました。
日本人講師だからこその強み
ー他の教室にない特徴やアピールポイントを教えてください。
筒井:当初は、日本人であることがマイナスになるのではないかと不安がありました。一般的に「語学はネイティブから学ぶべき」というイメージがあり、徳島の小規模な教室として成り立つのか悩みました。
しかし、それを逆手に取り「日本人だからこそできる指導法」を追求することにしました。
私自身も日本で韓国人の先生から学んだ経験があり、その時の「もっとこういう説明が欲しかった」という思いを活かしています。具体的には、テキストを1つに決めないことにしました。
生徒さんによって目的や得意不得意が違うので、その方に合ったテキストを一緒に選んだり、持ち込みのテキストにも対応したりしています。
また、韓国文化に触れる機会を増やすためのイベントを積極的に開催しています。徳島では韓国の文化に触れる機会が少ないため、韓国の韓方や工芸品の講座を開いたり、韓国への旅行を企画したりしています。
旅行では単なる観光ではなく、現地での会話ミッションなど、教室ならではの学習機会も設けています。
発音指導にも特に力を入れています。日本語と韓国語は文法的に似ていますが、発音の細かい部分は全く異なります。私は日本人として韓国語を習得した経験から、口の開け方や息の出し方、強弱、音の高低など、まるで音楽のように細かい部分まで丁寧に指導しています。
他の教室で指摘されなかった発音の違いに気づいたという声もいただいています。
指導方針と教室運営について
ー生徒さんへの指導で特に意識していることを教えてください。
筒井:私の指導方法は、留学時代の韓国人の先生方から大きな影響を受けています。韓国の先生は人柄は優しいのですが、韓国語に対してはとても厳格でした。
日本では「外国人だから少々の間違いは仕方ない」という考えが一般的ですが、韓国では「せっかく学ぶのだから、きちんとした韓国語を身につけてほしい」という思いが強いのです。
私もその考えを受け継ぎ、「この人は日本人だからここまでしかできない」という上限を設けないようにしています。年齢や経験に関係なく、誰でも正確な韓国語が使えるよう、間違いは明確に指摘します。
一見厳しく感じるかもしれませんが、これも生徒さんへの思いやりだと考えています。
継続的な学習をサポートする教室運営
ー教室で提供しているコースやプランについて教えてください。
筒井:語学学習で最も大切なのは継続することです。1回や短期間の学習では身につかず、長いスパンでの学習が必要です。中には10年以上続けている生徒さんもいらっしゃいます。
特に女性は結婚や出産でライフステージが変化し、学習を中断せざるを得ない状況も出てくるため、できるだけ続けやすい金額設定を心がけています。
大阪の鶴橋で行うグループレッスンのみ料金形態が異なりますが、その他のレッスンは基本的に1回1000円という料金で統一しています。私自身も生徒さんから多くを学ばせていただいており、教えることで韓国語力を維持できているという思いも込めています。
現在は、オンラインレッスンで関東や関西など全国の方々にご参加いただいているほか、徳島と大阪では対面でのグループレッスンも行っています。マンツーマンレッスンも同じ料金で提供しており、生徒さんの都合に合わせて選んでいただけます。
今後の展望と教室選びのアドバイス
ー今後の展望と、入会を考えている方へのメッセージをお願いします。
筒井:最近は留学を希望する若い方も増えているため、留学のサポートやカウンセリングにも力を入れていきたいと考えています。
また、韓国の友人とのつながりを活かし、韓国で日本語を学習している方と関わる機会を作ることも検討しています。旅行の際の交流会や、韓国の方々を徳島に招いての交流など, より実践的な学習環境を整えていきたいと思っています。
教室選びについては、「どこでも同じ」という考えは避けていただきたいです。教室それぞれに特徴があり、教える側のポリシーも異なります。生徒さん一人ひとり違えば、教室や先生も違います。
自分に合った教室と先生を見つけることで、韓国語学習がより楽しいものになります。ぜひ、「この教室はこういう特徴がある」「この先生はこういう指導をしている」といった情報をよく見て、自分に合った環境を選んでいただきたいと思います。