英検1級は何問正解で合格?実際のギリギリ合格のラインを紹介

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英検1級は何問正解で合格できるのかギリギリ合格できるラインを具体的に解説します。また英検1級のギリギリ合格ラインと合格に必要な問題数を実際の生徒のデータをもとにわかりやすく解説します。さらに実際に英検1級の1次試験、2次試験それぞれリーディング、リスニング、ライティングごとに何問正解で合格になるのかを具体的に解説します。

英検1級の問題構成

英検1級の一次試験はリーディング、ライティング、リスニングの3技能から構成されます。リーディングとライティングの試験時間は合わせて100分で、その後にリスニングが約35分間実施されます。

リーディングは大問1の短文空所補充が25問、大問2の長文空所補充が6問、大問3の長文読解が10問の合計41問です。大問1では高度な語彙力が試され、大問2と大問3では社会問題や科学技術など幅広いテーマの長文を読解する力が求められます。

ライティングは2024年度のリニューアル後、2題の出題となりました。1題目は約300語の英文を読んで要約する問題で、90語から110語で記述します。2題目は社会問題に関する意見論述で、200語から240語で自分の考えを論理的に展開する必要があります。

リスニングは全27問で、Part1が会話の内容一致選択10問、Part2が文章の内容一致選択10問、Part3が状況説明の内容一致選択5問、Part4がインタビューの内容一致選択2問です。医療や環境問題など専門的な内容も扱われるため高い聞き取り能力が必要です。

二次試験はスピーキング試験で約10分間の面接形式です。5つのトピックから1つを選び、1分間の準備時間の後に2分間のスピーチを行います。その後、スピーチ内容に関する質疑応答が実施されます。

英検1級の合格点と合格ライン

結論から述べると英検1級の合格点は一次試験が2028点、二次試験が602点です。

英検1級はCSEスコアという採点方式を採用しています。一次試験はリーディング、ライティング、リスニングの各技能が850点満点で合計2550点満点です。このうち2028点以上を獲得すると一次試験合格となります。

二次試験のスピーキングも850点満点で、602点以上で合格です。一次試験と二次試験の両方に合格して初めて英検1級合格と認定されます。

合格に必要な得点率を計算すると一次試験は約79.5%、二次試験は約70.8%です。つまり英検1級の一次試験では8割近い得点が必要となり、二次試験では7割程度の得点で合格できます。

各技能ごとに見ると2028点を3で割った676点が各技能で必要な平均スコアです。したがって全ての技能で均等に得点することが理想的ですが、得意分野で貯金を作り苦手分野をカバーする戦略も可能です。

英検1級のレベルと難易度

英検1級は大学上級程度のレベルとされ、日本の英語検定試験の中で最難関の試験です。

合格率は2016年以降公式発表されていませんが、2015年までのデータでは約10%から12%で推移していました。つまり英検1級を受験した人の10人中8人から9人は不合格になる計算です。このことからも英検1級の難易度の高さがわかります。

英検1級の一次試験合格率は約10%前後、二次試験の合格率は約60%前後といわれています。準1級の二次試験合格率が約90%であることと比較すると、英検1級の二次試験は準1級より約30%も合格率が低く非常に厳しい試験です。

他の英語試験と比較すると英検1級はTOEIC900点以上、TOEFL iBT 95点から108点、IELTS 7.0から7.5に相当します。つまり英検1級合格者は外資系企業や国際機関で働けるレベルの英語力を持っているといえます。

英検1級で求められる語彙数は約10000語から15000語です。英検準1級の必要語彙数が約9000語であることを考えると、準1級から英検1級へのステップアップには新たに1000語から6000語の語彙を習得する必要があります。

英検1級は何問正解で合格?

英検1級ではCSEスコア採点のため正確な素点での合格ラインは公表されていません。

ただし過去の合格者データから分析すると一次試験全体で約7割の正答率が合格の目安です。具体的にはリーディング41問中29問程度、リスニング27問中19問程度の正解が必要といわれています。

ライティングは2題合計で64点満点中45点程度を目指すとよいでしょう。1題目の要約問題で20点から25点、2題目の意見論述で25点から30点が理想的な得点配分です。

ただしCSEスコアは受験者全体の正答率によって変動するため回ごとに必要な素点は異なります。そのため7割正解しても不合格になるケースや、6割台後半の正答率でも合格するケースがあります。

二次試験のスピーキングは38点満点中26点から28点程度で合格ラインに達するといわれています。評価項目はショートスピーチ、インタラクション、文法語彙、発音の4つで各10点満点から成り立っています。

英検1級の合格を目指すなら各技能でバランスよく得点することが重要です。特に苦手分野を作らず全体的に7割以上の正答率を維持できるよう学習を進めましょう。

英検1級の生徒別のギリギリ合格パターン

英検1級にギリギリ合格する受験生には大きく分けて3つのパターンがあります。

1つ目はライティング重視型です。リーディング19問正解で約54%、リスニング15問正解で約56%と低めでも、ライティングで58点以上を獲得して752点のCSEスコアを取ることで合計2031点で合格するパターンです。このタイプは語彙問題が苦手でも論理的な文章構成力に優れています。

2つ目はリスニング重視型です。リーディング23問正解で約66%、ライティング50点で約78%と平均的な得点でも、リスニングで24問正解して約89%の正答率でCSEスコア750点以上を獲得するパターンです。このタイプは日頃から英語の音声に触れる機会が多い受験生に見られます。

3つ目はバランス型です。リーディング25問正解で約71%、リスニング19問正解で約70%、ライティング48点で約75%と全ての技能で7割前後を獲得するパターンです。合計CSEスコアは2021点前後となり不合格になる可能性もありますが、安定した実力があれば合格できます。

高校生の英検1級合格率は2016年のデータで一次試験が44%、二次試験が66.2%と全体平均より高い傾向にあります。これは帰国子女やバイリンガルなど英語力の高い受験生が多く受験しているためです。

自分の得意分野を活かした合格パターンを見つけることが英検1級合格への近道です。過去問演習を通じて自分がどのパターンに当てはまるか確認しましょう。

英検1級にギリギリ不合格になった時の対策

英検1級にギリギリ不合格だった場合、まず自分のスコアを詳しく分析することが重要です。

各技能のCSEスコアを確認して最も点数が低かった分野を特定しましょう。リーディングが弱い場合は語彙力強化と長文読解の訓練が必要です。英検1級でる順パス単を使って語彙を増やし、過去問の長文を繰り返し読んで読解スピードを上げる練習をします。

ライティングで点数が伸びなかった場合は論理構成と表現力を磨く必要があります。要約問題では元の文章の主要ポイントを的確に抽出する訓練を行い、意見論述では具体例を交えて説得力のある文章を書く練習をしましょう。添削サービスやオンライン英会話を活用すると効果的です。

リスニングが課題の場合は毎日英語の音声に触れる習慣をつけます。英検1級の過去問リスニングを繰り返し聞くだけでなく、TED TalksやPodcast、海外ニュースなどでネイティブの自然な英語に慣れることが大切です。

二次試験で不合格だった場合はスピーチの構成力と即応力を鍛えます。5つのトピックから得意分野を3つ程度に絞り、それぞれのテーマで使える論点や具体例をストックしておきます。オンライン英会話で実際にスピーチ練習を重ねることで本番での緊張も和らぎます。

合格まであと少しという状態なら3か月から6か月の集中学習で次回合格を目指せます。毎日2時間程度の学習時間を確保して弱点分野を重点的に強化しましょう。

よくある質問

英検1級は独学でも合格できますか

英検1級は独学でも合格可能ですが計画的な学習が必要です。英検準1級を持っている場合、約500時間から600時間の学習時間を確保すれば合格を目指せます。毎日2時間学習すれば約8か月から10か月で到達できる計算です。独学の場合は過去問演習と参考書学習を中心に進め、特にライティングとスピーキングは添削サービスやオンライン英会話を併用すると効果的です。自己管理が苦手な人は英語塾やコーチングサービスの利用も検討しましょう。

英検1級の語彙問題はどのように対策すればよいですか

英検1級の語彙問題は25問出題され多くの受験生が苦戦する分野です。対策の基本は英検1級でる順パス単などの単語帳を使った暗記です。ただし単語を丸暗記するだけでなく例文と一緒に覚えることで定着率が上がります。1日100語を目標に何度も繰り返し学習し、最終的に2000語から3000語の語彙を習得しましょう。また過去問の語彙問題を解いて出題傾向を把握することも重要です。間違えた単語は専用のノートにまとめて定期的に復習します。

英検1級の二次試験対策はいつから始めるべきですか

英検1級の二次試験対策は一次試験合格発表後から始めても間に合いますが、できれば一次試験の勉強と並行して進めることをおすすめします。一次試験のライティング対策で培った論理構成力はスピーチにも活かせるためです。二次試験まで約2週間しかない場合でも集中的に練習すれば合格可能です。5つのトピックから2つから3つに絞って重点的に準備し、各テーマで使える表現や具体例をストックしておきます。オンライン英会話で実践練習を5回から10回行えば本番の緊張も軽減できます。

英検1級に合格するとどのようなメリットがありますか

英検1級合格には多くのメリットがあります。大学入試では英語試験の免除や加点措置を受けられる大学が増えています。海外留学では英検認定校への出願資格が得られ、一部の難関大学でも評価されます。就職活動では外資系企業や貿易会社、通訳案内士など英語を使う仕事への応募で有利です。通訳案内士試験では英語の筆記試験が免除される特典もあります。また大学によっては英語科目の単位として認定されるため在学中の負担軽減にもつながります。英検1級はTOEIC900点以上に相当する実力の証明となります。

英検1級の合格率が低い理由は何ですか

英検1級の合格率が約10%と低い理由は試験の総合的な難易度の高さにあります。まず語彙レベルが非常に高く、ネイティブでも使わないような専門用語が出題されます。リーディングでは学術的な長文を限られた時間で正確に読解する力が求められます。ライティングは2題とも高度な論理構成力と表現力が必要です。リスニングは医療や科学技術など専門分野の内容も扱われ、聞き取りが困難です。さらに二次試験のスピーキングでは2分間のスピーチを即興で行う必要があり、準1級の合格率約90%と比べて約60%と大幅に低くなっています。このように英検1級は4技能全てで高いレベルが要求されるため合格率が低くなっています。

英検1級とTOEICはどちらが難しいですか

英検1級とTOEICでは試験の性質が異なるため単純比較は困難ですが、一般的に英検1級の方が難易度が高いとされています。英検1級合格者のTOEIC換算スコアは900点から950点程度です。TOEICはリーディングとリスニングのみでビジネス英語中心の出題ですが、英検1級はライティングとスピーキングも含む4技能試験で幅広いテーマが扱われます。特に英検1級の語彙レベルはTOEICより遥かに高く、アカデミックな内容も多く出題されます。ただしTOEICで900点以上を取得している人でも英検1級の特有の出題形式に慣れるための対策は必要です。両方の資格を取得することで総合的な英語力の証明になります。

英検1級の受験料はいくらですか

英検1級の受験料は2024年度現在、本会場での受験で12500円です。準会場での受験は実施されていないため全ての受験生が本会場で受験することになります。一次試験と二次試験を合わせた金額であり、一次試験に合格すれば二次試験も受験できます。一次試験のみ合格して二次試験で不合格だった場合、次回以降1年間は一次試験免除で二次試験のみ受験可能です。この場合も同じ受験料が必要です。英検の受験料は年々上昇傾向にあるため受験を検討している人は早めの挑戦をおすすめします。受験料は日本英語検定協会の公式サイトで最新情報を確認しましょう。

以上が英検1級に関する総合的な情報です。英検1級は日本の英語検定試験の最高峰であり合格すれば高い英語力の証明となります。計画的な学習と継続的な努力で必ず合格できますので、自分のペースで着実に実力をつけていきましょう。

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