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英検3級の2次試験である面接・スピーキングのサンプル問題と練習問題を模範解答例付きで紹介します。また英検3級の実際に面接で使えるテンプレートと答え方もまとめて紹介します。英検3級の面接対策に使えるサンプル問題と練習問題を紹介するのでぜひ活用してみてください。
英検3級の面接試験とは
英検3級の面接試験は一次試験に合格した受験生が受ける二次試験のことです。試験時間は約5分間で、面接官1名と受験生1名による個別面接形式で実施されます。試験会場では受験生が問題カードを手渡され、そのカードに書かれた英文の音読と質疑応答を行います。
英検3級の面接試験は全て英語で行われるため、リスニング力とスピーキング力の両方が求められます。面接官は日本人またはネイティブスピーカーのどちらかが担当します。試験のレベルは中学卒業程度とされており、日常生活で使う身近な話題について英語でやり取りできる力が評価の対象となります。
英検3級から面接試験が加わることで、読む力や聞く力だけでなく話す力も総合的に測定されます。2024年度の問題形式リニューアルでは3級の面接試験に変更はありませんでした。そのため従来通りの対策方法で準備を進めることができます。
英検3級の面接の合格率と合格点
結論から述べると英検3級の面接試験の合格率は約90%です。英検協会が2012年まで公表していたデータによると、英検3級の二次試験の合格率は90%以上でした。現在は公式な合格率の発表はありませんが、問題の傾向や難易度に大きな変更がないため現在も約90%前後で推移していると考えられます。
英検3級の面接試験の合格点はCSEスコアで353点満点中の353点で、得点率は約64%です。実際の採点に使用される素点では33点満点中19点から23点程度、得点率にして約60%から70%が合格の目安となります。つまり6割から7割の正答率を確保できれば合格できる計算です。
一次試験の合格率が約50%から60%であることを考えると、二次試験の合格率90%は非常に高い数値です。一次試験を突破できる英語力があれば、適切な対策を行うことで高い確率で面接試験にも合格できます。ただし合格率が高いからといって油断は禁物です。
英検3級の面接の流れ
英検3級の面接試験当日は、まず試験会場の受付で面接カードと携帯電話収納ケースを受け取ります。携帯電話の電源を切って収納ケースに入れたら、受験者控室に移動します。控室では面接カードに氏名や個人番号などの必要事項を記入します。このカードは本人または保護者のどちらが記入しても構いません。
係員の指示に従って面接室の前まで移動する際は、手荷物を全て持っていきます。控室には戻れないため忘れ物がないよう注意が必要です。自分の順番が来たら面接室のドアを3回ノックして入室の許可を待ちます。面接官から入室の合図があったら挨拶をしながら入室します。
面接室では面接官に面接カードを手渡し、指示に従って着席します。面接官が氏名と受験級の確認を行った後、簡単な挨拶を交わします。その後問題カードが手渡されるので、お礼を言いながら受け取ります。面接官の指示で20秒間の黙読時間が与えられ、その後音読と質疑応答が始まります。
英検3級の面接の問題形式
音読
英検3級の面接試験で最初に行うのが問題カードに記載されたパッセージの音読です。パッセージの長さは約30語で英文3つ程度となっています。タイトルから音読を始める必要があり、発音や流暢さ、内容理解が評価されます。音読の配点は5点満点で、つっかえながらでも最後まで読み切れば3点から4点程度は確保できます。
音読では知らない単語が出てきても立ち止まらずに進めることが重要です。発音がわからない単語はローマ字読みで対応します。完璧な発音でなくても、自信を持って堂々と読み進めることで減点を最小限に抑えられます。パッセージの内容は四季や読書週間、携帯電話、冬のスポーツなど身近な話題が中心です。
制限時間は設けられていないため、焦らず落ち着いて読むことが大切です。意味のまとまりで適切に区切りながら読むことで、内容を理解していることが面接官に伝わります。強く読む部分やイントネーションの高低を意識すると、より良い評価につながります。
パッセージに関する質問
音読の後、パッセージの内容について1問質問されます。この質問は音読した英文の内容理解を確認するもので、配点は5点満点です。ほとんどの質問はWhat、When、Why、Howなどの疑問詞で始まり、特にWhyで始まる質問が頻出します。パッセージをしっかり読んで内容を理解していれば答えられる問題です。
回答する際は、質問文の構造を意識することが重要です。例えばWhat can people learn from the radioと聞かれた場合、They can learn English and other languagesのように主語と動詞を含めた完全な文で答えます。単語だけの回答では減点の対象となるため注意が必要です。
パッセージに書かれている表現をそのまま使って答えることができるため、暗記の必要はありません。質問の疑問詞を聞き逃さないよう集中して聞き取ることがポイントです。文頭の疑問詞を意識して質問を聞き取れば、どのような情報を答えればよいかが明確になります。
イラストに関する質問
問題カードに印刷されたイラストについて2問質問されます。1問目は人物の行動を説明する問題で、配点は5点満点です。What is the man going to doのような質問に対して、He is going to drink coffeeのように現在進行形やbe going to構文を使って答えます。イラストの状況を正確に把握することが求められます。
2問目は物の数や状況を答える問題で、配点は5点満点です。How many cups are there on the tableのような質問に対して、There are three cupsのようにThere are構文を使って答えます。質問の形式に合わせた適切な文法を使うことが評価のポイントとなります。
イラストを表現する英単語が思いつかない場合は、somethingを使う裏技があります。He is drinking somethingと答えることで、完全な文章として成立させることができます。具体的な名詞がわからなくても諦めずに答えることが大切です。
受験者自身に関する質問
問題カードを裏返した後、受験者自身について2問質問されます。それぞれ配点は5点満点で、決まった正解はありません。What do you usually do on weekendsやWhere do you want to go on your next vacationなど、日常生活や将来の予定について尋ねられます。自分の考えや経験を英語で表現する力が評価されます。
この2問は事前に回答を準備できるため、得点源として活用すべきです。過去問から頻出の質問パターンをピックアップして、自分なりの回答を英文で書き出しておくことをお勧めします。Yes、Noだけで答えるのではなく、理由や具体例を加えることで豊かな表現を示すことができます。
回答は2文程度で構いませんが、できるだけ自然な英語で答えることが重要です。暗記した文章をそのまま話すのではなく、自分の言葉で自然に話せるよう練習しておきます。I usually play soccer with my friendsのように主語、動詞、目的語を含む完全な文で答えることを心がけます。
英検3級の面接のサンプル問題と解答例
サンプル問題1
パッセージのタイトルはListening to the Radioです。Many people enjoy listening to the radio. They can listen to music and news on the radio. They can also learn English and other languages from the radio.という内容が書かれています。このパッセージに対する質問はPlease look at the passage. What can people learn from the radioです。
模範解答はThey can learn English and other languagesです。この回答では質問文の構造に合わせて主語Theyと動詞can learnを使って答えています。パッセージに書かれている表現をそのまま活用することで、正確に内容を伝えることができます。短い文章でも完全な文の形で答えることが評価のポイントです。
イラストの質問はPlease look at the picture. What is the man going to doです。イラストには男性がコーヒーを飲もうとしている様子が描かれています。模範解答はHe is going to drink coffeeまたはHe is going to have some coffeeです。be going to構文を使って未来の行動を表現します。
サンプル問題2
パッセージのタイトルはWorking at Homeです。Going to work can be very tiring. Trains and buses in the morning are often crowded. Some people choose to work at home, and by doing so they can avoid the crowded trains.という内容です。質問はPlease look at the passage. Why do some people choose to work at homeです。
模範解答はBecause they can avoid the crowded trainsです。Why質問にはBecauseで始まる理由を答えます。パッセージの最後の部分に答えが書かれているため、その表現を使って回答を組み立てます。主語を省略して理由だけを述べる形でも正解となります。
イラストの質問はPlease look at the picture. How many bags are there on the floorです。イラストには床にバッグが2つ置かれている様子が描かれています。模範解答はThere are two bagsです。数を答える質問にはThere are構文を使って答えることが基本です。
サンプル問題3
パッセージのタイトルはSchool Libraryです。Most schools have a library. Many students often go to the library after school, and they enjoy reading many kinds of books there. Students can use the Internet at some school libraries.という内容です。質問はPlease look at the passage. What do many students do at the libraryです。
模範解答はThey enjoy reading many kinds of booksです。質問のWhat do many students doに対して、彼らが図書館で楽しんでいることを答えます。パッセージの表現を活用しながら、質問の形式に合わせて答えを組み立てることが重要です。
受験者自身に関する質問の例として、What kind of books do you like to readが出題されることがあります。模範解答はI like to read mystery booksやI like reading comic booksなど、自分の好みを述べます。理由を加えてI like to read mystery books because they are excitingと答えるとより良い評価につながります。
英検3級の面接の練習問題と模範解答例
練習問題1
パッセージのタイトルはWinter Sportsです。Many people enjoy winter sports. They go skiing and snowboarding in the mountains. Some people also enjoy ice skating at indoor rinks. Winter sports are good exercise and very fun.という内容です。質問はPlease look at the passage. Where do people go skiing and snowboardingです。
模範解答はThey go skiing and snowboarding in the mountainsです。Where質問には場所を答えるため、in the mountainsという場所を示す表現を含めます。パッセージの2文目に答えが書かれているため、その部分を使って回答を作ります。完全な文の形で答えることで満点を狙えます。
イラストの質問はPlease look at the picture. What is the girl doingです。イラストには女性がスケートをしている様子が描かれています。模範解答はShe is skatingまたはShe is ice skatingです。現在進行形を使って現在の行動を表現します。
練習問題2
パッセージのタイトルはEating Breakfastです。Breakfast is the most important meal of the day. It gives you energy for the morning. Many people eat cereal, toast, or eggs for breakfast. Some people drink coffee or tea with their breakfast.という内容です。質問はPlease look at the passage. Why is breakfast importantです。
模範解答はBecause it gives you energy for the morningです。Why質問には理由を答えるため、Becauseで始めます。パッセージの2文目に理由が明確に述べられているため、その表現を使います。主語を省略した簡潔な回答でも正解として認められます。
受験者自身に関する質問として、What do you usually have for breakfastと聞かれることがあります。模範解答はI usually have toast and milkやI usually eat rice and miso soupなど、自分の朝食習慣を答えます。具体的な食べ物を2つ挙げることで内容のある回答になります。
練習問題3
パッセージのタイトルはUsing Smartphonesです。Many people use smartphones every day. They can send messages and make calls with smartphones. They can also take pictures and watch videos. Smartphones are very convenient for our daily lives.という内容です。質問はPlease look at the passage. What can people do with smartphonesです。
模範解答はThey can send messages and make callsまたはThey can take pictures and watch videosです。パッセージには複数の回答が書かれているため、そのうちのどれかを選んで答えれば正解です。質問のWhat can people doに対して、できることを答える形で回答を組み立てます。
イラストの質問はPlease look at the picture. How many people are using smartphonesです。イラストには3人がスマートフォンを使っている様子が描かれています。模範解答はThere are three peopleまたはThree people are using smartphonesです。数を答える質問では正確な数を述べることが重要です。
英検3級の面接で使えるおすすめのテンプレート
入室から着席まで
面接室に入る前にドアを3回ノックします。面接官から入室の許可が出たら、Hello. Good morning.またはHello. Good afternoon.と挨拶をしながら入室します。時間帯に応じて適切な挨拶を選びますが、午後の場合はGood afternoonを使います。
面接官から面接カードの提出を求められたら、Here you are.と言いながらカードを手渡します。着席の指示があったらThank you.と言って座ります。氏名を聞かれたらMy name is Taro Tanaka.のように明瞭に答えます。受験級の確認にはYes.またはOK.と答え、How are youという挨拶にはI’m fine, thank you.と返答します。
問題カードを受け取る際にはThank you.と言います。黙読の指示が出たらOK.またはAll right.と返事をしてから黙読を始めます。この一連の流れをスムーズに行うことで、面接官に良い印象を与えることができます。テンプレート通りに対応することで緊張を和らげる効果もあります。
音読と質疑応答
音読の指示が出たら、タイトルから読み始めます。意味のまとまりで区切りながら、はっきりと声に出して読みます。わからない単語があってもローマ字読みで進めることが重要です。立ち止まって考え込むよりも、自信を持って最後まで読み切ることを優先します。
質問に答える際の基本テンプレートとして、パッセージに関する質問ではThey canまたはPeople canで始めることが多くなります。Why質問にはBecause they canまたはBecause it isで答えます。イラストの質問では、行動を答える際にはHe/She is 動詞ingまたはHe/She is going to 動詞の形を使います。
受験者自身に関する質問では、I usually 動詞やI like to 動詞、I want to 動詞などのテンプレートが使えます。週末の予定を聞かれたらI usually play soccer with my friendsのように具体的に答えます。将来の予定にはI’m going to go shopping with my familyのように予定を表す表現を使います。
退室時
全ての質問が終わったら、面接官から問題カードを返すよう指示されます。Here you are.と言いながらカードを返却します。退室の許可が出たらThank you. Goodbye.またはThank you very much. Have a nice day.と挨拶をして立ち上がります。丁寧な挨拶を心がけることで最後まで良い印象を残せます。
ドアの前まで歩いたら、ドアを開ける前に面接官の方を向いてThank you.と軽く会釈をします。その後ドアを静かに開けて退室します。ドアは必ず静かに閉めることを忘れないようにします。大きな音を立てて閉めると印象が悪くなる可能性があるため注意が必要です。
退室後も試験会場を出るまでは気を抜かないことが大切です。控室に戻ることはできないため、忘れ物がないか確認してから試験会場を後にします。面接カードや携帯電話を忘れずに持ち帰ります。
英検3級の面接対策のポイント
英検3級の面接対策で最も重要なのは、面接の流れを完全に把握しておくことです。どのタイミングで何を聞かれるのかを理解していれば、本番で焦ることなく対応できます。面接官が使うフレーズはほぼ決まっているため、それらを事前に覚えておくことで聞き取りやすくなります。
過去問や予想問題集を使った練習が効果的です。旺文社の英検3級二次試験面接完全予想問題集や、英検3級過去6回全問題集などがお勧めです。これらの教材には本番同様のカラーの問題カードが付属しており、実際の試験を模擬体験できる工夫が盛り込まれています。音声や動画を活用することで一人でも効果的に練習できます。
模擬面接を行うことも合格への近道です。家族や友達に面接官役をお願いして、入室から退室までの一連の流れを練習します。オンライン英会話を活用すれば、英語のプロから直接フィードバックをもらえるため、より実践的な練習ができます。本番と同じ緊張感で練習することで当日の不安を軽減できます。
英検3級の面接に落ちる原因と対策
英検3級の面接試験に落ちる最大の原因は準備不足です。合格率が90%と高いため油断してしまい、何も対策せずに本番を迎える受験生がいます。しかし面接試験では決まった流れやテンプレートがあるため、事前に練習しておかないと本番で戸惑ってしまいます。最低でも一度は試験の流れを確認し、問題形式を理解しておく必要があります。
過度な緊張も落ちる原因の一つです。英語で面接官と話すという経験自体が初めての受験生も多く、本番で頭が真っ白になってしまうケースがあります。実際に練習でほぼ満点レベルだった受験生が、本番の緊張で不合格になった例もあります。この問題を解決するには、実践的な模擬面接を複数回行うことが有効です。
長い沈黙や無回答も減点の対象となります。質問の意味がわからなかったとしても、何も答えないのは避けるべきです。Could you say that again, pleaseやPardon?と聞き返すことで、面接官に質問を繰り返してもらえます。わからない単語があってもsomethingを使って答えるなど、諦めずに何かしら答える姿勢が重要です。
よくある質問
英検3級の面接試験の過去問を無料で見る方法はありますか。
英検の公式ウェブサイトからサンプル問題をダウンロードできます。ただし解説が付いていないため、詳しい対策には旺文社などの過去問集の購入をお勧めします。公式サイトではバーチャル二次試験という動画コンテンツも公開されており、面接の流れをアニメーションで確認できます。
英検3級の面接試験当日の服装は何を着ていけばよいですか。
特に服装の指定はありませんが、清潔感のある服装を心がけることをお勧めします。学生であれば制服が無難です。私服の場合はカジュアルすぎない服装を選びます。派手な色やデザインの服は避け、面接官に良い印象を与える服装を選ぶことが大切です。アクセサリーも控えめにします。
英検3級の面接試験の所要時間はどれくらいで、何時に帰れますか。
面接試験自体は約5分間ですが、受付から退出までには2時間から3時間程度かかることが多いです。集合時間に遅れると受験できない場合があるため、時間に余裕を持って会場に到着することが重要です。自分の順番が回ってくるまで控室で待機する時間が長くなることもあります。
英検3級の面接試験で聞き取れなかった質問はどうすればよいですか。
質問が聞き取れなかった場合は、Could you say that again, pleaseやPardon?と丁寧に聞き返すことができます。面接官は質問を繰り返してくれます。ただし何度も聞き返すと減点の可能性があるため、できるだけ一度で聞き取れるよう集中することが大切です。面接官の口元を見ることで聞き取りやすくなります。
英検3級の面接試験で答えがわからない質問が出たらどうすればよいですか。
答えがわからない場合でも沈黙せずに何かしら答えることが重要です。イラストの質問で具体的な単語がわからない場合は、somethingを使ってHe is eating somethingのように答えます。受験者自身に関する質問では、正直に自分の考えを簡単な英語で伝えれば問題ありません。完璧な答えでなくても努力する姿勢が評価されます。
英検3級の面接試験に遅刻した場合はどうなりますか。
集合時間に遅刻した場合は、会場受付に事情を説明して会場責任者の指示に従います。ただし受験できない可能性もあるため注意が必要です。天災や事故などやむを得ない理由で公共交通機関が遅延して受験できなかった場合は、試験翌日までに英検サービスセンターに連絡することで対応してもらえる場合があります。
英検3級の面接試験で緊張しないためにはどうすればよいですか。
緊張を和らげる最も効果的な方法は、事前に十分な練習を積むことです。特に本番と同じ流れで模擬面接を行うことで、当日の不安が大幅に軽減されます。オンライン英会話などを活用して実践的な練習を重ねることをお勧めします。深呼吸をして落ち着くことや、面接官も受験生を応援してくれていると考えることも効果的です。
