グローバルな教育支援から環境保全まで ─ NPO法人オンザロードが目指す”必要な場所で必要な支援”を届ける活動

世界の子どもたちへの教育支援からスタートし、震災支援、環境保全まで活動の幅を広げてきたNPO法人オンザロード。3万人以上のボランティアと共に歩み、インド、イエメン、カンボジアなど世界各地で支援活動を展開しています。設立から15年、同法人の岡本副代表に、これまでの歩みと今後の展望について話を伺いました。

幅広い支援活動を展開するNPO法人として

ー御社の活動概要について教えていただけますでしょうか。

岡本さん：私たちは2008年に設立された団体です。当初は海外の子供たち、特に貧困や戦争などの逆境にある子供たちへの教育支援を行う国際教育支援団体として活動を開始したのですが、その後、2011年の東日本大震災を機に震災支援も開始し、さらに近年のコロナ禍では、オンラインでの子供たちとの交流支援活動や、世界中の逆境にある子ども・若者たちへのキャリア支援など、活動の幅を広げてきました。

NPO法人オンザロード
https://otr.or.jp/

最近では環境保全活動にも力を入れており、沖縄の古宇利島でプラスチックごみのアップサイクル工房を運営し、環境意識の啓発活動を行っています。この事業は現在、当団体の主要な活動の一つとなっています。

環境保全活動「TRUE BLUE」

https://wds.world/trueblue

創設からの歩みと活動への想い

ー創設当時からの活動について、詳しくお聞かせください。

岡本さん：私は副代表として創設時から参加していますが、もともと10代の頃から世界の不平等な状況を変えたいという思いから、40-50カ国でボランティア活動を行っていました。しかし、アフリカでの困難な経験から一時は挫折を味わっていたのです。

そんな中、代表の高橋氏とインドで出会い、最初のプロジェクトとしてインドでの学校建設に携わったことが大きな転機となります。当初は「学校を建てるだけなら簡単だろう」と考えていましたが、実際には運営の継続が非常に困難でした。「建てただけで終わらせられない」という思いが芽生え、挫折を乗り越えながら15年間活動を続けてきました。

グローバルに展開する支援活動

ー現在の具体的な支援先について教えていただけますでしょうか。

岡本さん：インドではフリースクールを継続的に運営しています。また、イエメンの紛争地域でITクラスの支援を行っているほか、カンボジアでは支援村との交流ツアーを実施しています。

環境保全活動については、沖縄を拠点としながら、今年はクロアチアとオーストラリアにも拠点を開設する予定です。国内では、全国でのトークライブ開催やオンラインイベントを通じて活動の周知を図っています。また、東日本大震災支援の一環として宮城県石巻市に設置した宿泊施設は、現在も現地スタッフによって運営されています。

機動力と柔軟性を活かした活動展開

ー御社のアピールポイントや強みについて教えていただけますでしょうか。

岡本さん：小規模な団体ながら、様々な事業を機動的に展開できる柔軟性が私たちの強みです。震災支援では3万人以上、インドのスクールでは4000人以上のボランティアを受け入れてきました。ボランティアの方々と協力して新しい事業を立ち上げ、運営していく体制が整っており、必要な場所で必要な事業を起こせる機動力と求心力を持っていることは、当団体の大きな強みだと考えています。

寄付の重要性と支援のかたち

ー寄付を通じた支援について、具体的にどのように活用されているのでしょうか。

岡本さん：NPO法人の運営において、寄付は非常に重要な役割を果たしています。特に、安定した活動を継続するためには、マンスリーでの継続的な寄付が重要です。例えば、月々1万円の寄付があれば、インドで教師1名を雇用でき、10-20名の子供たちの教育機会を提供することができます。また、月々3000円の寄付で、1年分の学用品を提供することができます。

継続的な支援があることで、私たちは将来を見据えた運営が可能となります。インドでは現在も、人口の7-8割が1日2ドル以下で生活している現状があり、カースト制度による差別も依然として存在しています。このような状況下で、教育支援の必要性は今なお高いものとなっています。

未来への展望

ー今後の活動方針についてお聞かせください。

岡本さん：海外での活動については、既存の教育支援を継続しながら、ウクライナなど、まだ支援の手が届いていない地域への展開も検討しています。これらの新規展開については、現地の情勢を慎重に見極めながら、現地団体との協力のもとで進めていく予定です。

国内においては、環境保全活動をさらに推進していきたいと考えています。環境問題は現代の重要なテーマであり、多くの人々が関心を持ちやすい分野です。より多くの方々に活動に参加していただけるよう、間口を広げていきたいと考えています。

支援者へのメッセージ

ー最後に、支援を検討されている方々へメッセージをお願いします。

岡本さん：NPO団体の活動は、皆様からの寄付によって支えられています。継続的なマンスリー寄付は、私たちの活動を安定的に運営し、さらに拡大していくための重要な基盤となっています。また、ボランティアとしての参加も随時受け付けており、インドでの教育支援や国内でのイベント運営など、様々な形での参加が可能です。NPOの活動に興味をお持ちの方は、ぜひお問い合わせいただければ幸いです。皆様のご支援、ご協力をお待ちしております。

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