体質別アプローチで不調を改善する、アーユルヴェーダ料理教室 Ayurda─ 5000年の歴史が証明

薬に頼らず、食事から体調を整えたい─。そんな願いを叶えてくれるのが、アーユルヴェーダという考え方です。インドで医療として認められているこの理論は、体質を「風」「火」「土」の3つに分類し、それぞれに適した食材や調理法を提案します。アーユルヴェーダ料理教室Ayurdaを主宰する水野さんに、体質改善の極意を伺いました。

アーユルヴェーダ料理教室の特徴と理念

ーアーユルヴェーダ料理教室Ayurdaの特徴的な部分や、アピールポイントについて教えていただけますでしょうか。

水野さん：最大の特徴は、インドの伝統医療であるアーユルヴェーダの理論に基づいていることです。アーユルヴェーダは5000年以上の歴史を持ち、インドでは現在も大学や病院で正式な医療として認定されています。

この理論では、人々の体質を「風」「火」「土」の3つのタイプに分類し、それぞれの体質に合わせた食事法や、避けるべき食材、季節に応じた食材の選び方などが体系的に示されています。また、食事だけでなく、生活全般でのセルフケアの方法についても指導しています。

料理で使用するスパイスについても、インドのレストランで提供されるような本格的なカレーとは異なり、家庭で日常的に使用される程度の量を使用しています。それぞれのスパイスや食材の効能を理解した上で、個人に合わせた組み合わせ方や使用方法をお伝えしているのが特徴です。

設立の経緯と想い

ー料理教室を始められたきっかけについて教えていただけますでしょうか。

水野さん：約10年前に設立しました。私自身が子供の頃から体が弱く、病院での治療ではなく、自然療法や食事で体調を整えたいと考えて勉強を始めました。その過程で、私と同じように薬に頼らず、日常的な食事や生活習慣から根本的に体調を改善したいと考える方が多くいらっしゃることに気づき、教室を開設することを決意しました。

体質に合わせたカスタマイズされた指導

ー実際にどのような効果が期待できるのでしょうか。

水野さん：体質によって現れやすい症状や改善方法が異なります。例えば、「風のタイプ」の方は、痩せ型で冷え性の方が多く、便秘になりやすい傾向があります。このタイプの方は、一般的に健康に良いとされるサラダなどの生野菜が逆効果となることもあり、生姜や胡椒などのスパイスを取り入れることで症状が改善されていきます。

「火のタイプ」の方は、イライラしやすく、アトピーなどの肌の炎症が起きやすい特徴があります。この場合、辛いもの、塩味の強いもの、酸っぱいものを控え、炎症を抑える食材を取り入れることで改善が見られます。

「土のタイプ」の方は、太りやすく、糖尿病や高血圧になりやすい傾向があります。このタイプの方には、むくみや消化不良を助けるスパイスの使用方法やお茶の飲み方などをお伝えしています。

日常生活に取り入れやすい指導方法

ーアーユルヴェーダの料理は毎食摂取する必要があるのでしょうか。

水野さん：アーユルヴェーダは、インド発祥ですが、その理論は地球上の全ての人のためのものです。その理論を各国の料理に応用することが可能です。例えば、便秘の方の場合、乾燥したものや冷たいものの摂取が原因となることが多いため、どの食事においても消化やすく工夫し、汁物を取り入れたり、ギーを使用したりすることで改善が期待できます。

また、野菜の選び方も重要です。例えば、キャベツやカリフラワーは腸内ガスが発生しやすく、風タイプの方は、食べすぎると便秘の原因となることがあります。そのため、風のバランスを鎮静するような食材や調理法をお勧めしています。