子育て世代から大人気!旬の食材で暮らしを豊かにする『ハレごはん料理教室』

「今日の夕食、何にしよう?」「子どもの好き嫌いにどう対応すべき?」「栄養バランスを考えた献立って?」

忙しい毎日の中で、食事づくりに悩む子育て世代のママたちは少なくありません。そんな声に応えるのが、札幌市で人気の『ハレごはん料理教室』です。

農家の娘として育ち、栄養士と野菜ソムリエの資格を持つ松本さおり氏が主宰するこの教室では、旬の野菜を活かした家庭料理から季節の保存食づくり、ヘルシーおやつまで、幅広い食の知識を提供しています。

特筆すべきは、すべてのコースが1回完結型であること。「味噌づくりだけ学びたい」「パン作りに挑戦してみたい」など、自分の関心に合わせて気軽に参加できる仕組みが、忙しい主婦たちから支持を集めています。さらに、災害時に役立つ「パッククッキング」の啓発活動など、食の専門家としての社会貢献にも力を入れています。

松本氏の料理教室に込められた「日々の食卓を晴れやかに」というメッセージは、多くの家庭の食生活に新たな光をもたらしています。

料理研究家
松本 さおり

北海道旭川市の農家に生まれる。
藤女子大学人間生活学部食物栄養学科卒業、大手医薬品卸会社で営業職を5年間勤務し、趣味で通っていたお料理教室で料理を習う楽しさを知り、転職を決意。その後約8年、大手料理教室にて運営・講師を務め、妊娠・出産を機に一度退く。

子育てをしながら、食のフリーランスになろうと一念発起!2023年7月から、個人で料理教室「ハレごはん料理教室」を主宰。札幌市内の自宅やレンタルキッチンでレッスンを始め、2023年8月から全国のお客様対象にオンライン料理教室を始める。

料理研究家として、料理の研究・レシピ開発、お料理の悩みのコンサルティング、フードライターなどをし、レシピコンテスト入賞、レシピサイトにてレシピ投稿、企業様へ商品のコメントなど活動し始める。

「日々の食卓を晴れやかに」子育て世代の食の悩みを解決する教室

ー 松本さん、本日はどうぞよろしくお願いいたします!まずは簡単に、どういった方を対象にしている料理教室なのか、そしてどういった指導を行っている料理教室なのか、『ハレごはん料理教室』の概要を教えてください。

松本さおり主宰(以下敬称略):対象は主に30代から40代の主婦の方、特に幼稚園・小学生くらいのお子さんをお持ちの方に向けて教室を開いています。料理の内容としては、私が農家の娘であることを活かして旬の野菜や季節の食材をメインにした家庭料理を教えています。また、ひな祭りなどの年中行事に合わせたおもてなし料理も大切にしています。

季節によっては梅干しづくりなど保存食の作り方や、今の時期(2025年3月)ならお味噌づくりといった「手仕事」も取り入れています。

ー 料理教室のお名前『ハレごはん料理教室』にはどのような思いが込められているのですか?

松本:二つの意味を込めています。一つは日々の献立に悩む方に「気持ちが晴れる」ような日常のご飯作りをサポートしたいという思い。もう一つは「ハレの日」、つまり特別な行事やイベントで使えるおもてなし料理も提案したいという意味です。「晴れ」という言葉がキーワードとなっています。

栄養士からママへ、そしてママたちの応援者へ

ー 松本さんがこちらの料理教室を始めた経緯やきっかけを教えてください。

松本:元々は大手の料理教室で7〜8年ほど働いていて、いつか自分でも教室を持ちたいという思いはありました。その後、子育てのために6〜7年ほど専業主婦をしていたのですが、その間にりのママ友たちが子供の偏食や好き嫌い、アレルギーなどで悩んでいる姿を見て、私の料理の知識や経験が何かの助けになればと思ったんです。

周りのママ友たちにその話をしたところ、実際に通ってくれる方が増えてきて、正式に教室をオープンすることになりました。

単なるレシピではなく、健康と暮らしを豊かにする教室

ー 札幌には他にも料理教室がたくさんあると思いますが、『ハレごはん料理教室』の一番のアピールポイントや特徴を教えてください。

松本:私は栄養士の資格を持ち、料理講師としての経験も長いので、ただレシピを教えるだけではなく、生徒さん一人ひとりが抱えている悩みや必要としている技術を見極めることができます。

旬の野菜を使った料理はもちろん、薬膳や腸活に関する知識も取り入れています。単に料理の作り方を教えるのではなく、健康や栄養バランスに配慮したレパートリーを提案しているので、生徒さんそれぞれの状況に合わせた深い提案ができるのが大きな特徴です。

ー 農家の娘として生まれ育った経験は、現在どのように役立っていますか?

松本:最大の強みは旬の野菜についての知識です。今はスーパーで一年中様々な野菜が手に入りますが、本当の旬の時期や本物の味がわかるのは、農家で育った経験があるからこそだと思います。

とれたての新鮮な野菜を食べてきたので、鮮度の良さを見極める目も自然と養われました。野菜ソムリエの資格も持っていますが、「今は春菊が最高においしい時期」「ほうれん草が一番栄養価が高い」といったことを感覚的に知っていますし、そういう旬の野菜を使った料理を提案できるのは、農家出身だからこその強みだと思います。

一人ひとりに寄り添う指導と多彩な学びのコース

ー 生徒さんに指導する際に特に意識していることや方針があれば教えてください。

松本:何より大切にしているのは、料理を楽しむことです。教室に来ることで気持ちが晴れたり、時間的なゆとりや心のゆとりを感じてもらいたいと思っています。

ただ料理を作って食べて終わりではなく、何かを解決して「来てよかった」と思ってもらえるよう、生徒さんとのコミュニケーションを大切にしています。一方的な指導ではなく、それぞれの生徒さんと真摯に向き合い、その方に合った楽しみ方を提案するよう心がけています。

『ハレごはん料理教室』で提供されている4つのコースについて、それぞれ簡単に説明していただけますか?

松本:まず「ベジラブLesson」は野菜を中心としたコースですが、もちろんお肉やお魚も使い、栄養バランスを考えた普段使えるレシピを教えています。主菜、副菜、汁物、デザートなどを4品程度を作ります。今月は魚をさばいたり、アクアパッツァのような洋風料理も取り入れています。

「季節の手しごとLesson」は、季節によってジャムやジュース、シロップなど様々な保存食づくりを教えています。

「パン作りLesson」では、お子さんと一緒に作れるものや、誕生日などの記念日に合わせたケーキなども作れます。

「おやつ・ケーキLesson」では、本格的な洋菓子も作りますが、特徴的なのは「ヘルシースイーツ」です。白砂糖や小麦粉を使いたくない方向けに、米粉や甘酒などで代替したヘルシーなおやつも提案しています。

すべてのコースが1回完結型なので、自分が学びたいものだけを選んで参加できるのも特徴です。

未来へ広がる「ハレごはん」の可能性

ー 今後、『ハレごはん料理教室』としてより強化していきたいこと、または新たに取り組んでいきたいことがあれば教えてください。

松本:これまではInstagramやホームページでの告知、友人の紹介などで生徒さんを集めていましたが、新しい出会いを求めて、全国料理教室検索サイト「クスパ」に掲載を始めました。新たなお客様との出会いを広げていきたいと思っています。

また、認定講師制度もございます。「インストラクター制度」として、料理だけでなく、行事に関する知識や季節に合わせたお酒・お茶、テーブルコーディネートなど、トータル的な知識を得られるコースも作りました。将来、自分で教室を開きたい方向けに、レシピも含めた総合的なサポートができる仕組みを整えています。

災害時でも「温かい食」を届けるパッククッキングの挑戦

誰でも簡単に温かい食事を調理できる!
“災害メシ”の作り方を伝授
プロレスラー大仁田厚さんと。

ー ‟防災”に関する取り組みも行われているとお聞きしました。

松本:はい。実は料理教室の活動と併せて、防災に関する取り組みも積極的に行っています。東日本大震災や北海道胆振東部地震の際に、「食の専門家として何もできなかった」という思いが強くあり、何か貢献できないかと考えていました。

そんな時に出会ったのが「パッククッキング」という調理法です。これはアイラップ(耐熱性の袋)にお米や水を入れて湯煎で調理する方法で、水・鍋・ガスコンロさえあれば温かいご飯が作れるというものです。災害時に温かい食事が食べられることは心身の大きな支えになります。

最初はチャリティーレッスンとして始め、その後、各種研修会などの様々な場所でこの方法を広めています。幼稚園の先生方にこの技術を伝えることで、万が一の災害時に子どもたちの食事を確保できるようになれば、と考えています。

この防災料理の活動は利益を求めるものではなく、広く社会に知ってもらいたいという思いで取り組んでいます。年に2回程度、単発のレッスンも開催していますが、もっとレパートリーを増やしたいという方も多くいらっしゃるので、ご希望に合わせて開催しています。

「料理嫌い」を「料理好き」に変える小さな一歩をサポート

ー 最後に、『ハレごはん料理教室』に興味を持った方々にメッセージをお願いします!

松本:料理は毎日の生活を豊かにする力を持っています。でも「面倒」「難しい」と感じている方、特に子育て中のママさんは多いと思います。私自身も料理教室を主宰していながら、周囲から「実は料理が苦手なんです」という声をよく聞きます。

『ハレごはん料理教室』では、そんな「料理苦手」を「料理好き」に変える小さなきっかけをつくりたいんです。一度覚えれば使い回せる万能調味料や、子どもが喜ぶシンプルなレシピ、旬の野菜を活かした時短テクニック…ほんの少しのコツを知るだけで、毎日の料理タイムが「義務」から「楽しみ」に変わります。

北海道の豊かな食材と、農家の娘として培った知識、そして一人の母親としての経験を生かして、みなさんの「晴れやかな食卓」づくりを応援したいと思っています。ぜひ一度、お気軽に教室の扉をたたいてみてください。あなたの「できた!」「美味しい!」の笑顔に出会えることを楽しみにしています。