松戸市にある「福井音楽教室」では、普段から演奏活動を行う現役の演奏家が、一人ひとりに寄り添った丁寧な指導を行っています。子どもからシニア世代まで幅広い年齢層が通い、初心者から経験者まで、目的に合わせて学べる柔軟なレッスンスタイルが魅力です。
演奏を“教える”のではなく、“音楽を楽しむ力”を育む教室のあり方とは──その想いや日々のレッスンの様子、そして未来への展望を伺いました。

松戸の静かな住宅街から広がる音楽の輪
教室があるのは、千葉県松戸市の住宅街。最寄り駅からは徒歩7〜15分ほどと、複数の駅からアクセスが可能な立地にあります。静かな環境の中で音楽に集中できる空間が整えられており、日常から少し離れて、自分と向き合う時間を持てる場所です。
もともとバイオリン教室が少なかったこの地域で「だったら自分で始めてみよう」と思い立ったことが、教室設立のきっかけでした。小さなお子さんから70代の大人の方まで、年齢や経験を問わず幅広い生徒さんが在籍しています。
年齢やスキルに関係なく、「音楽をやってみたい」「続けてみたい」という気持ちを大切にしています。
「教える専門家」ではなく、「現役の演奏家」として向き合うレッスン
この教室の最も大きな特徴は、講師自身が演奏の仕事を本業としている点です。講師陣は、日々現場で演奏を行っており、ソロ演奏だけでなく、オーケストラや室内楽など多様な音楽活動に取り組んでいます。
そのため、教室で教える内容も「音楽をどう表現するか」「本番でどう演奏するか」といった、現場で培われた実践的な視点が取り入れられています。
レッスンは完全個別指導。生徒一人ひとりの経験や目標に合わせて、カリキュラムを柔軟に組み立てています。決まったコースや時間割ではなく、「今日教えてほしいこと」「今取り組んでいる曲」に応じて内容を変えることも日常的です。
例えば、アマチュアオーケストラに参加している生徒さんには、今まさに練習している曲を一緒に深掘りするレッスンを行いますし、初心者の方には基礎から丁寧に、ゆっくりと進めていきます。
初心者はピアノから。柔軟な導入で「音楽の世界」へ導く
教室が始まったのは、およそ15年前。引っ越しを機に実家に戻った際、部屋に立派なピアノがあるのを見て、「これを使わないのはもったいない」と思ったのがきっかけでした。
ピアノは専門ではないものの、初心者に教える程度の演奏はできる。ならば、音楽の入り口としてピアノを活かせるのではないかと考えました。
現在も、「バイオリンを始めたいけれど、楽譜も読めないし音感もない」という方には、ピアノを使った導入レッスンから始めることがあります。
バイオリンは構え方や音の出し方に独特の難しさがあるため、最初の段階で音楽に親しむことがとても大切だと考えています。
続けることを何より大切にした指導方針
指導において大切にしているのは、とにかく「楽しく、長く続けてもらうこと」です。生徒さんの中には「上達したい」という目標を持つ方もいれば、「趣味として気軽に楽しみたい」という方もいます。
それぞれの想いを尊重し、指導方法を個別に柔軟に変えています。
ただし、楽しいだけではなく、少しずつでも上達を実感できるように、宿題を出したり、毎回のレッスンで復習を大切にしたりしています。
小さな積み重ねが、ある日「できるようになった!」という達成感に変わる。その瞬間が、講師としてもとても嬉しい瞬間です。
生徒との信頼関係が、音楽の成長を支える
印象的なエピソードとして、以前勤務していた音楽教室が閉鎖になった際、生徒さんの半数以上が「福井音楽教室に通いたい」と言ってくださったことがありました。
中には片道1時間近くかかる方もいたのですが、それでも「ここで続けたい」と思ってくれたことに、言葉にできないほどの感謝を感じ、その気持ちに応えたい、と今まで以上に自分も頑張ろうと思いました。
音楽教室を探すとき、多くの方は近所の通いやすさを重視します。それでも「この先生のところで続けたい」と選んでもらえることは、何よりの励みになっています。
アンサンブルの楽しさを伝える取り組みも
レッスンは個人指導が基本ですが、発表会ではグループでのアンサンブルにも挑戦しています。一人で演奏することはもちろん大切ですが、他の人と音を合わせる楽しさや難しさを体験することで、音楽の世界がぐっと広がります。音楽教室では珍しいビオラも教えているため、できるだけ機会を設けています。
ビオラという楽器はアンサンブルやオーケーストラで活躍できる楽器なので、ビオラの生徒さんには特に参加を推奨しています。
ただ、アンサンブルを成立させるには、練習時間の調整が大きな課題です。皆さんの都合をすり合わせるのは簡単ではありませんが、そこは試行錯誤を重ねながら、より良い形を模索しているところです。
少しずつ合奏の機会を増やし、「人と一緒に演奏する」ことの楽しさを感じてもらいたいと考えています。
「音楽って楽しい!」そう思える第一歩を応援したい
最後に、これから教室に興味を持ってくださる方にお伝えしたいのは、「楽器を習うことは、生活を豊かにすること」だということです。音楽は、単に技術を磨くだけのものではありません。
日々の暮らしの中で気持ちをリセットしたり、誰かと気持ちを通わせたり、自分の心に向き合う時間をくれる存在でもあります。
弦楽器に対して「難しそう」「自分には無理かも」と思っている方も、最初の一歩を踏み出すことで、新しい世界が開けるかもしれません。
音楽が好き、弦楽器の音色に惹かれる——その気持ちを大切に、ぜひ一度、体験レッスンに来てみてください。
一人でも多くの方が音楽のある日々を楽しみ、「続けていてよかった」と思えるような時間を、一緒に作っていけたら嬉しいです。