3歳からご高齢の方まで、幅広い世代が音楽に親しむ佳音音楽教室。家庭のような安心感と、専門的な音楽指導の両立を目指すこの教室では、一人ひとりの成長と夢に寄り添うレッスンが展開されています。
今回は、教室を引き継ぎ指導にあたっている先生に、その想いや日々の取り組みを伺いました。

晴れの舞台が、家族と音楽をつなぐ――発表会の風景

佳音音楽教室では、年に一度の発表会を、生徒たちにとって特別な思い出となるよう大切に企画しています。会場には、横浜市の重要指定文化財である「横浜開港記念館」を極力使用できるよう準備しており、その重厚で美しい建築が、生徒たちの晴れ舞台をいっそう引き立ててくれます。
この発表会は、都心で暮らす核家族の子どもたちにとって、日頃なかなか会えない祖父母や親戚の方に成長した姿を見せる貴重な機会にもなっています。
発表会をきっかけに久しぶりに家族が集まり、観賞後にはみんなで食事会や小旅行へと出かけるなど、音楽を通じて生まれる温かな時間が広がっています。
また、ドレスアップとヘアメイクをして臨む発表会は、年頃の生徒たちにとって“インスタ映え”する絶好のシーンでもあります。美しい会場とともに記念写真を撮ることで、日常とは一味違った特別な体験となり、それがピアノを続ける上でのモチベーションにもつながっています。
この場で演奏を披露することは、「よく頑張ったね」と家族に認めてもらえる喜びの瞬間であり、「これからも頑張ろう」と思える力になる瞬間でもあります。そんな舞台を一緒につくってくださるのが、保護者の皆さまです。
発表会のヘアメイクや撮影には、プロのヘアメイクアーティストやカメラマンが関わっており、そのすべてが保護者の皆さまのご協力によって実現しています。
音楽の技術だけでなく、家族や仲間と共に過ごすかけがえのない時間。その一日が、生徒たちの心にずっと残るよう、これからも佳音音楽教室では一つひとつの発表会を丁寧に紡いでまいります。
小さなお子さんから大人まで幅広く受け入れるレッスン体制
佳音音楽教室では、3歳の小さなお子さんから、70歳を超える方まで、幅広い年齢層の生徒さんがレッスンを受けています。これまで音楽に触れてこなかった大人の方や、子育てを終えて新しい趣味としてピアノを始める方もいらっしゃいます。
ワンレッスン制にも対応しつつ、基本は月に4回、1回60分のレッスンを提供しています。導入コースから初級、中級、上級まで段階的にカリキュラムを組んでおり、月謝は1万円からとなっています。
初心者の方も安心して始められるよう、丁寧な説明と、個々の進度に合わせた柔軟な指導が特徴です。 教室は地域に根ざし、長年にわたって多くの生徒たちを見守ってきました。
母から受け継いだ教室を、もっと身近で温かい場所へ
この教室は先代の母の教室を受け継ぎ、演奏家として活動していた私がその意思を継いで指導を始めました。
未就学児の子どもには、リトミックをはじめとして、身近な音楽に触れ合うことの楽しさを伝えています。
また、学齢期になられた子どもには学校に寄り添った教育として、リコーダーをはじめとした合 奏・合唱や歌う楽しさを教えることで、授業が楽しいものになるようサポートしてながら音楽のテスト対策等も通常のレッスン内で対応しています。
ひとりっ子が多い中、色々な年齢のお子様が教室内でふれあう事で、大きな子どもが小さな子どもへ思いやりを持って大切にし、小さな子どもが大きな子どもを慕って、「あのお姉さんが弾いた曲をいつか、私も弾いてみたい」と思える音楽の楽しさを感じられるように、楽しいレッスンを 心がけています。

アットホームな環境と信頼関係を大切に
教室の一番の特徴は、なんといってもそのアットホームな雰囲気です。
現在は女性講師とともに指導にあたっており、生徒たちからは「教室のお父さん・お母さんのような存在」と言ってもらえることもあります。
単にピアノを教えるだけでなく、時には学校や家庭では話せない悩みを打ち明けてくれる子も多 く、安心して通える居場所としての役割も果たしています。
そういったやりとりの中で得た情報は、必要に応じてご家庭と共有し、三位一体となって子ども の成長を支える体制を整えています。 女性講師は子育て経験もあり、保護者の相談にも親身に対応しています。
音楽教室でありながら、子育てのパートナーとしても頼りにされている場面は多く、地域に根ざした温かなつながりが築かれています。

分かりやすく、誰にでも届くレッスンを
指導においては、専門職であることに甘んじるのではなく、どんな方にも分かりやすく伝えることを意識しています。
大人の方でも子どもでも、初めて触れる楽譜や音楽理論に戸惑わないよう、丁寧に、そして一人 ひとりに合った言葉で説明するよう心がけています。
将来音楽を仕事にしたいと夢を語る子どもたちには、その目標に合わせたレッスンを行います。 いついかなる時に、音楽を目指すとなった時でも、十分な準備ができているように、日々の積み重ねを大切にしています。
基礎を大切にしながらも、それぞれの進度に合わせた応用指導も行っており、長期的な視野で生徒の可能性を広げていくことがこの教室の指導方針です。
生徒とともに歩む時間が生み出す感動と責任
最もやりがいを感じるのは、生徒たちが自分の成長を実感し、音楽を「楽しい」と思ってくれた瞬間です。
真摯に曲と向き合い、個々の成長を披露する場所である発表会や多くの技術を要するコンクー ル、将来の夢に向かう受験などの節目で、「ピアノをやってきてよかった」と言ってもらえ た時には、この仕事の重みと喜びを深く感じます。
幼い頃からピアノの練習に難色を示す子どもが、学校の吹奏楽部や校内合唱コンクールの伴奏等を とおして音楽の楽しさに気づき、「将来、子供たちに音楽の楽しさを伝えられる学校の先生にな りたい。」と話してくれて、最終的には国立大学の教育学部音楽科に進学したというエピソードです。その言葉を聞いた時には、教室で過ごしてきた年月の意味を実感することが、折に触れてあります。
子どもたちの人生に深く関わることができる教室だからこそ、教える側としても常に責任を持ち、誠実に向き合うことの大切さを改めて感じています。
今後の展望と、音楽をもっと身近にする工夫
古来より、宗教学・音楽・医学は人が生きていく中で欠くことのできないものでありますが、時代の移り変わりとともに日々、変化と成長を続けていますので、今後については、固定観念にと らわらずに、色々な音楽の楽しみ方にも対応できるよう、最新の機材なども取り入れ、常に指導法の工夫を進めていきたいと考えています。
最近では、「動画で観た曲を弾いてみたい」という子どもたちも多く、そうしたニーズに応えられ るよう、耳コピーやコード奏法なども取り入れながら、楽しさを第一に考えたレッスン内容を模索しています。
また、小学校から高校まで長く続けてくれる生徒が増えていることを受け、より高い目標にチャレ ンジしたい子どもたちのために、マスタークラスの設置も検討中です。
コンクールや進学だけでなく、「自分の音楽を表現したい」と願うすべての生徒の気持ちに応える場をつくっていきたいと考えています。

興味を持ってくださった皆さんへ
大人の方で、「もう指が動かないから」「今からじゃ無理だろう」と思っていらっしゃる方も、 ぜひ一度教室にお越しください。ピアノは何歳からでも始めることができますし、最初の一歩を踏 み出すことで新しい世界が広がります。
お子さんに関しても、音楽は想像力や感性、集中力を養 う大切な手段です。ピアノというツールを通じて、心の豊かさを育てることができる場所として、 佳音音楽教室は常に扉を開いています。
ご興味のある方は、ぜひ一度体験にいらしてください。
音楽を通じて、人生がより一層豊かになる、そんな時間を一緒に過ごしていきましょう。