【島根県松江市】松徳学院中学校高等学校:世界とつながる学び、心が育つ絆

松徳学院中学校高等学校はキリスト教精神に基づいた人間教育を掲げ、創立70周年を迎える伝統校です。少人数制のきめ細やかな指導と国際交流の豊かさを強みとし、アドバンスコースとグローバルコースの2つのコースで生徒一人ひとりの可能性を伸ばしています。環境保全活動や国際理解教育にも力を入れ、地域と世界をつなぐ教育を実践しています。

創立70年を迎える教育理念とその実践

ー貴校の教育理念についてお聞かせください!

松徳学院中学校高等学校はカトリックの精神に基づく人間教育を掲げており、来年で創立70周年を迎えます。世界で最も多くの信者を誇るキリスト教をもとに設立された本校は、世界的な視野に立って、国際感覚を身につけた生徒の育成を目指しています。

変わらない理念として、4つの生徒像「松徳スタイル」を大切にしています。1つ目は「松徳生としての誇り」として、思いやりと感謝の心を持ち、他者に奉仕・貢献することのできる生徒を育てます。2つ目は「自己の能力を生かす力・学びに向かう力」として、向上心を持って生涯学び続ける姿勢を持ち、目標達成に必要な知識や技能を身につけた生徒の育成を目指します。3つ目は「正しい判断をする力・論理的に考える力」として、情報をきちんと分析し、常に「なぜか」を考える習慣を身につけ、自らの考えを論理的に伝えることのできる生徒を育てます。そして4つ目は「時代を切り開く力」として、多様化する地域社会の中で自ら課題を見つけ、グローバルな視点から持続可能な社会づくりに貢献できる生徒の育成を目指しています。

ー教育理念に基づいた特色ある活動について教えてください!

特に国際交流については、開校以来熱心に英語教育に取り組んでおり、世界の公用語として通用する英語力の習得を重視しています。英会話の授業でコミュニケーション力を育成し、英語検定も各学年で多くの合格者を輩出しています。世界100校以上の姉妹校との交流や留学、研修旅行などを通じて国際的なネットワークを構築しています。

また、ユネスコスクールとしても認定されています。本校では、ユネスコスクール活動を「地球市民としての自覚を持った人間力を養う場」と捉え、「平和と公正を世界にもたらす次世代の担い手を育む」ことを目的としています。「環境」「国際」「福祉」を柱とし、地域ステークホルダーと関わり合いながら、世界につながる探究活動を推進しています。特に持続可能な開発のための教育(ESD)を通して、「先の見通せない課題や問題の発見と、その解決に取り組む力」「思考力・判断力・表現力(プレゼン力)」の育成に取り組んでいます。

地域活動としては、宍道湖のシジミの生息調査や河川の環境保全活動にも取り組んでいます。流入河川をきれいにする取り組みを生徒たちが主体となって行い、水質改善に努めることで環境問題への意識を高めています。

中高一貫教育の強みと特色ある教育活動

ー中高一貫校ならではの強みや特色についてお聞かせください!

中高一貫教育の最大の強みは、6年間という長期的な視点で生徒の成長を見守り、サポートできることです。本校は少人数制で、中学校から高校まで全体で誰もが知り合える規模感を大切にしています。今年度も中学校と高校が同じ建物で学んでおり、全校生徒が互いに顔と名前が一致するようなアットホームな環境を実現しています。

少人数だからこそ実現できる、きめ細やかな教育と、温かな人間関係が本校の強みです。

本校が求める生徒像と国際教育の取り組み

ーどのような生徒に来ていただきたいと考えていますか?

本校では、国際教育を重視しており、外国籍の生徒も含めて多様性を尊重する環境づくりに取り組んでいます。世界的な視野に立ち、豊かな国際感覚を身につけたいと考える生徒に来ていただきたいと思っています。

ユネスコスクールとして「平和と公正を世界にもたらす次世代の担い手」を育むことを目指しており、持続可能な社会の創り手となる意欲のある生徒を歓迎しています。外国籍の生徒は現在それほど多くはありませんが、毎年少しずつ受け入れを増やしています。異なる文化的背景を持つ生徒たちが互いに学び合うことで、国際理解がより深まると考えています。

「松徳スタイル」に共感し、思いやりと感謝の心を持ち、向上心を持って学び続け、論理的に考え、時代を切り開く力を身につけたいという意欲のある生徒に是非入学していただきたいと思います。

教員と生徒の距離の近さを大切にした指導

ー先生方が生徒にと関わるときに大切にしていることはありますか?

本校の特徴として、教員と生徒の距離が非常に近く、親しみやすい関係性を築いています。生徒一人ひとりと深くコミュニケーションをとることを大切にしています。先生方は皆個性的でありながらも、生徒のことを親身に考え、サポートする姿勢を持っています。

特に高校のアドバンスコースでは、難関大学への進学を目指す生徒に対して、一人の教員だけでなく複数の教科の教員が連携してバックアップする体制を整えています。個別指導にも力を入れており、生徒それぞれの特性や目標に合わせた指導を行っています。中高一貫校の利点を活かし、6年間同じ教員から指導を受けることもできるため、生徒の成長を長期的に見守ることができます。

本校では「松徳メソッド」という独自の教育方法も取り入れています。これは教師が「主体的に学ぶ生徒の育成」を、生徒は「個別最適な学び」を目標として取り組むもので、生徒自身による設計のもと、選択・受講する「生徒主体型」の特別講座です。平日の7時間目や土曜日に、知識系・教養系・資格取得系・地域探究系など多彩な講座を開講し、生徒の興味関心や進路に合わせた学びを提供しています。

特色あるカリキュラムと進路指導

ー中高の教育カリキュラムの流れについて教えてください!

中学校では公立学校のカリキュラムに加えて、特に英語教育に力を入れており、通常より週2時間ほど多く授業を設定しています。世界の公用語として通用する英語力を身につけるため、英会話の授業も充実させています。また、カトリックの学校として「キリスト教倫理」の授業も特色の一つです。

高校でも英会話の授業を継続して行い、ネイティブ教員による指導も充実しています。中学校で学んだキリスト教の教えをベースに、高校では「生き方」という科目で人間の生き方や倫理観についても学びを深めています。このようなカリキュラムは、ユネスコスクールとしての「多様性の尊重」や「命の尊厳」という理念とも密接に結びついています。

ー高校のアドバンスコースとグローバルコースの特徴と進路状況について教えてください!

アドバンスコースは少人数制で、国公立大学や難関私立大学への現役合格を目指すコースです。英語、国語、数学を中心とした受験学力を身につけるカリキュラムを用意し、大学入学共通テストから各大学の個別試験までしっかりと対応できる指導を行っています。昨年は筑波大学や名古屋大学などの国立大学に合格者を出しました。医学部を目指す生徒もおり、難関大学への進学実績を着実に積み上げています。

特徴として、一人ひとりの「自立」を目指す個別指導や個人面談を積極的に行い、生徒それぞれに合わせた学習習慣の形成を支援しています。生徒の理解度に応じた授業進度で学力向上を図っています。英語や数学などの主要科目では基礎から応用まで丁寧に指導し、長期休暇中の補習授業も充実しています。

一方、グローバルコースは大学進学から就職まで、幅広い進路を実現するコースです。基礎学力の徹底を重視する「学び直し」学習により、小・中学校段階の学習内容の定着を図り、高等学校の学習へのスムーズな移行を目指しています。1年次には「スタンダードクラス」と「じっくりクラス」に分かれ、生徒の習熟度に応じた指導を行います。2年次、3年次からは「大学・短大・医療系クラス」と「専門学校・就職系クラス」に分かれ、それぞれの進路希望に沿った学習を進めます。

現在はほとんどの生徒が大学進学を選択していますが、就職希望者も少しずつ増えています。関西や中国地方の大学への進学も多く、希望すれば留学することも可能で、国際的な視野を広げる機会も提供しています。部活動と両立しながら、生徒それぞれの将来の目標に向かって学習できる環境を整えています。

保護者へのメッセージと学校の魅力

ー入学を考えている方の保護者に向けてメッセージをお願いします!

本校は創立以来、上智大学をはじめとする進学実績を積み重ねてきました。少人数だからこそできるきめ細やかな指導に自信を持っています。一人ひとりの生徒に合わせた教育を提供することで、「この学校に入れてよかった」と思っていただける満足度の高い教育を実践しています。

勉強だけでなく、生徒同士の豊かな人間関係や教員との信頼関係も本校の大きな魅力です。こじんまりとした環境の中にも、しっかりとした進路指導体制があり、生徒一人ひとりの夢を実現するサポートを行っています。

ユネスコスクールとしての活動を通じて「地球市民としての自覚」や「問題解決に取り組む力」を育みながら、温かな人間関係の中で確かな学力と豊かな人間性を培う本校での学びは、将来にとって大きな財産になると確信しています。キリスト教精神に基づいた国際教育を通じて、世界で活躍できる人材の育成に尽力してまいります。

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