中高一貫教育を通じて「自律・協働・挑戦」を育む教育を実践する、大手前丸亀中学・高等学校。
同校の教育理念から受験対策や学校行事、生徒の育成方針やICT活用について、志賀先生にお話を伺いました。
教育理念

ー御校の教育理念や特色についてお聞かせください
志賀先生:本校は中高一貫教育を実施しており、建学の精神に基づき、「規律」や「情操」を大切にし、社会で活躍できる指導的社会人の育成を目指しています。
現代社会において必要なリーダーシップとは、主体的・自発的に行動できる力であると考え、その育成に6年間で取り組んでいます。
育てたい力
ー学力面以外で特に重視されていることや、生徒の皆さんにどのような力を身につけてほしいとお考えでしょうか
志賀先生:社会に貢献できる人材の育成が必要だという考えのもと、教育活動を展開しています。
現校長が民間出身ということもあり、社会に出て活躍できる人材に必要とされる「自ら考え行動する力」を重視しています。
学校行事や生徒会活動も生徒主導で進めることで、社会性や主体性を育てる場としています。
また、本校には今年5年目となるボランティア団体『TSUNAGU』があり、中学1年生から高校3年生の生徒たちが、地域と地球をより良くすることを目的に活動しています。
具体的な活動内容としては、海や川などの清掃、プラスチックゴミを減らすための企画、地元の名品の紹介など、地域と連携して様々な取り組みを行っています。
この『TSUNAGU』の活動を通じて、生徒たちの生活における、様々な選択を変えるきっかけになることを願っています。
生徒支援

ー生徒の皆さんの成長をどのように支援されていますか?
志賀先生:生徒会が主導するオープンスクールや文化祭、体育祭など、生徒主体で行われる行事が多くあり、これまで教員が中心となっていた行事運営を、生徒がゼロベースで企画する取り組みに転換しつつあります。
縦のつながりを大切にし、卒業生との交流や先輩の進学実績を後輩が知る機会も多く、日々のモチベーション維持にもつながっています。
また、生徒との距離感を大切にしています。
職員室に気軽に出入りできる雰囲気があり、放課後には先生に質問したり、面談で日常の悩みを相談したりする光景も見られます。
担任と生徒は、高校では3年間同じクラスで関係を築き、スクールカウンセラーやソーシャルワーカーとの連携によるメンタルサポート体制も整備されています。
進路指導
ー御校における受験指導の基本的なお考えをお聞かせください
志賀先生:中高一貫のメリットを活かし、高2までに主要3教科を履修し、高3では問題演習や推薦入試に対応した指導を行っています。
医療系志望者には面接対策や志望理由書添削を実施し、受験後の学びや職業観も意識した指導を行っています。
ボランティアや職場体験、オープンキャンパスへの参加も積極的に促し、生徒の自己理解と志望動機の明確化を支援しています。
ー学習面や生活面の取り組みで、最近変化があったことはありますか?
志賀先生:コロナ禍を機に、いち早くオンライン授業へ移行し、現在では1人1台のChromebookを活用しています。
ロイロノートなどの学習支援ツールを活用することで、課題提出や授業の質が向上しました。
教員自身も研修を重ね、ICT活用のスキル向上に努めています。
今後の展望

ー今後、どのような展望を想定されていますか?
志賀先生:今後は生徒が主役となる学校づくりをさらに推進します。
生徒が自らプロジェクトを立ち上げ、他者と協力しながら目標を達成する経験を積めるよう、教員はあくまで支援者として関わります。
また、多様性を理解し、他者のために行動できる人材を育てることも目標にしています。
全国的に注目される有志のボランティア団体も設立されており、活動は地域・社会に広がりつつあります。
ー 入学を希望されている方へメッセージをお願いします。
志賀先生:高校受験がない分、腰を据えて6年間じっくり学ぶことができる環境が整っています。
勉強だけでなく、子どもたちの「知りたい」「やってみたい」という知的好奇心に応えられる教員が多数在籍しています。
職員室に毎日のように質問に来る生徒の中には、大学数学に挑戦する中学生もいて、自分の力を伸ばしたい、挑戦したいという生徒さんを、私たちは全力で支えていきます。
ぜひ一度、学校にお越しいただき、在校生の活躍をご覧ください。