幼児期の教育において、美術教育の重要性が見直されています。特に、小学校受験では「文字を書く必要がない」という特徴から、絵画や工作による表現力も重要な評価ポイントとなっています。しかし、「うちの子は絵が苦手」「センスがないから諦めている」という声も少なくありません。
そんな中、「確実に画力を伸ばす」という力強いメッセージを掲げ、着実な成果を上げている教室があります。それが、東京・虎ノ門を拠点とする『キューズパレット絵画教室』です。
美大出身の中山あきよ氏が主宰するこの教室では、小学校受験に向けた絵工作指導と、純粋にアートを楽しむコースの2本柱で指導を行っています。特筆すべきは、ほぼマンツーマンに近い少人数制の指導体制。特に小学校受験においては「絵を嫌いにさせない」という理念のもと、オリジナルのメソッドで一人ひとりの個性に寄り添った丁寧な指導を展開しています。
今回は中山氏に、教室の特徴や指導方針、そして幼少期の芸術教育が持つ可能性についてお話を伺いました。
確実な画力向上を実現する少人数制指導
ー中山さま、本日はどうぞよろしくお願いいたします!『キューズパレット絵画教室』の概要と、どのような指導を行っているのか教えてください。
中山あきよ代表(以下敬称略):『キューズパレット絵画教室』では、主に2つのコースを展開しています。1つは小学校受験のための絵画指導、もう1つはアートを趣味として学びたい方向けの指導です。
小学校受験コースは年中から年長さんが中心です。新年中になる11月頃から指導を始め、年長さんまでしっかりとサポートしていきます。アートコースは幼稚園児から中学生まで幅広い年齢層のお子様が通っています。長く通ってくださる生徒さんは中学生になっても継続して通っていますが、この年齢になると学業が中心になってきます。そのため、学校の美術の課題や夏休みなどの長期休暇中の課題作品の制作支援なども行っています。
美大出身の経験を活かした教室運営
ー中山さまが『キューズパレット絵画教室』を始められたきっかけを教えてください。
中山:私自身の娘が小学校受験をした際の経験がきっかけでした。当時はまだ教室は開いていませんでしたが、美大出身で教える技術を持っていた私は、娘をしっかりと指導し、最難関校に多数合格という結果を得ることができました。
その後、お友達のお子様を見て欲しいという依頼から少しずつ始まりました。最初は善意で、あまり費用もいただかずにスタートしましたが、結果が出ていくにつれて口コミで広がっていきました。現在では、独自のメソッドでカリキュラムを確立し、開校から16年が経ちました。
小学校受験における絵画指導の重要性
ー小学校受験での絵画試験についてですが、具体的にどのようなものが求められているのでしょうか?
中山:小学校受験では、幼稚園児は文字を書く必要がないという前提があります。そのため、試験内容は各学校にもよりますが、基本、〇✕回答や、絵工作、身体能力、行動観察などで判断される試験となります。
絵画に関しては、芸術性よりも、誰が見ても何を描いているか分かることが重要です。例えば、「これは犬だ」と誰が見ても分かるような、情報伝達としての明確さが求められます。5歳相応の発達度が見て取れ、さらにその年齢以上の表現力があればベストとされます。
画力に関して、よくご心配される保護者の方もいらっしゃいますが、センスの有無は決定的な要因ではありません。確かにセンスがあるお子さんは少ない言葉がけで表現できるようになりますが、センスがないお子さんでもクレヨンの持ち方から丁寧に指導することで、必要なレベルまで到達することができます。
その子に応じて習得にかかる時間は異なりますが、誰が見ても「これは〇〇だ」と分かる程度まで描けるようになれば十分です。現在では、慶應義塾幼稚舎などの最高峰と言われる学校でも、極端な画力は求められていません。描いた内容が理解できる程度の表現力があれば十分なのです。
キューズパレット絵画教室の強み
ーほかの絵画教室にはない特徴や、最大のアピールポイントを教えてください。
中山:弊教室の最大の特徴は、確実に画力を伸ばすことができる点です。これは、ほぼマンツーマンに近い少人数制指導を実施しているからこそ可能となっています。
有名な絵画教室では、口コミで評判が広がると大人数での指導になりがちです。算数などの学習系科目であれば大人数指導も可能かもしれませんが、絵画指導や工作の指導では、手取り足取りの指導が非常に重要です。
例えば5人程度の集団指導であっても、一人の子どもに指導している間に他の子どもが間違ったことをしていては、適切な指導ができません。はさみの使い方・クレヨンの持ち方一つとっても、実際どのように手を動かしているかを見逃していては上達に大きく違いが出てきます。
また、教室独自のメソッドを持っており、「例えばこの動物はこのように描けば、簡単にそれらしく見える」という教え方をしています。絵心がないお子さんでも、その子なりの表現力を引き出すことができます。
自己表現を育む芸術教育
ー指導する際に特に意識されていることや方針を教えてください。
中山:特に小学校受験コースで最も大切にしているのは、「絵を嫌いにさせないこと」です。絵を描くことは本来楽しい自己表現であり、ここが嫌いになってしまっては本人も辛いですし、上達も困難になります。アートコースは「描くことが好き」を伸ばしていけますが、お受験においては絵を描くことの楽しさを感じてもらえるよう心がけています。
特に受験指導においては、お子様の心理面のケアも重視しています。保護者の方には、日頃からお子様の自己肯定感を上げるような声かけをお願いしています。幼い頃は親の一言で大きく影響を受けるため、できないことよりできたことに目を向け、褒めるよう心掛けていただくことが成功の秘訣です。「受験期間中は女優になったつもりで」と保護者の方にお伝えし、ご自身もお受験を通して親として成長していただくことで、少しでも合格に近づけるよう指導しています。
多彩なコース展開と連携した指導
ー提供されているコースについて、詳しく教えてください。
中山:小学校受験コースとアートコースが主軸となっています。虎ノ門教室での個別受験指導では、それぞれのお子様の苦手な部分を補い、得意分野をさらに伸ばす集中的な指導を行っています。
また、西麻布の「ME(エムイー)幼児教室」と連携し、合格に向けてより総合的な受験指導も行っています。特に男子の入試では工作も重視される学校があるため、「ME幼児教室」では絵画に加え、工作もしっかり指導しています。両教室で連携することで、より効果的な指導が可能となっています。
アートコースは月ごとにテーマ(12月は年賀状イラスト制作など)を設定し、生徒さんの都合に合わせて通っていただけます。通年を通し、学校提出用課題のサポートもしており、好評をいただいております。
さらに、大人向けのクラスも設けています。例えば秋口には、自作イラストを使ったカレンダー作りが人気です。毎年この時期になると、年末年始に向けて制作される方が増えます。出来上がった作品は友人へのプレゼントとしても喜ばれます。子育ての息抜きとして、月1回など無理のないペースで通われる方も多くいらっしゃいます。
感受性豊かな子どもの育成
ー幼少期からの絵画教育によって、どのような能力が育まれるとお考えですか?
中山:長年指導してきた経験から、特にアートクラスでの絵画教育を受けた子どもたちは絵の感性は元より、右脳が刺激されることで豊かな情緒と自由な表現力を持つように成長すると感じています。それは人とのコミュニケーションにも良い影響を与えているようです。
通ってきてくれている子どもたちを見ていると、とても優しい子が多いように感じます。これは感受性の豊かさの表れではないでしょうか。必ずしも大人になってからも絵を描き続けるわけではありませんが、子どもの頃に培った自己表現の楽しさは、別の形で開花すると考えています。
自己表現が自然にできる、それを恥ずしく感じない。日本人が苦手としがちなこの部分を、幼い頃からの芸術教育で育むことができるのです。それは自然とセルフイメージも高めることになり、将来の自己実現の助けになってくれることを期待しています。
今後の展望
ー今後より強化していきたい点や、取り組んでいきたいことを教えてください。
中山:絵が上達しただけでは合格できません。現在、高い合格率の「ME幼児教室」との連携を強化することに注力しています。弊教室は絵画指導が専門であるため、合格をもらうためには総合的な受験指導が必須です。両教室の連携により、より高い合格率を実現できています。
来室される生徒さんには、ご希望であれば、個々の志望校に応じて「ME幼児教室」をご紹介し、よりカスタマイズされた個別指導とアドバイスを提供しています。確実に結果につなげるためにも、今後もこの連携をさらに深めていきたいと考えています。
『キューズパレット絵画教室』に入会をお考えの方へ
ー最後に、入会を検討されている保護者の方へメッセージをお願いします!
中山:受験コースでは、コンスタントに通っていただければ、確実に画力を伸ばすことをお約束します。また、安定した高い合格率の実績を持つ「ME幼児教室」との連携により、願書・面接対策など総合的な受験対策も可能です。保護者の方には、安心して受験に臨めると評判です。
アートコースは、絵を描くことが好きなお子さんや、ぜひ近隣にお住まいの方に通っていただきたいと思います。遠方からわざわざ通う必要はありませんが、お近くにお住まいの方には、ぜひ絵を通じた自己表現の楽しさを体験していただきたいと思います。
また最近では、夏休みなどの学校提出用課題のサポートについて多くのご要望をいただいています。単発での対応が難しい課題作品の制作支援も行っていますので、お困りの際はぜひご相談ください。このような支援ができる絵画教室は少ないと思いますので、お力になれる機会を楽しみにしています。