バレエが好きという気持ちを大切に-継続の大切さを伝えるバレエスタジオ「Ayano Ballet Studio 〜passé〜」

元劇団四季の俳優が自身の出産をきっかけに立ち上げたバレエスタジオ。

小さな子どもから大人まで幅広い年齢層に対応し、バレエが好きという気持ちを大切にした温かい雰囲気のスタジオです。

プロを目指す生徒からたまにしか通えない方まで、向上心の強い生徒が集まるスタジオについて、代表の今彩乃さんにお話を伺いました。

幅広い年齢層に対応した多彩なレッスン

ー どういった方を対象にどのようなレッスンをされていますか?

今さん:当スタジオには2歳半の小さな子供から、大人の方まで幅広く在籍しています。

小さいお子さんはバレエリトミックを、資格保持者が指導しています。

学生の生徒さんではプロを目指す方もいますし、趣味で習いたい、週1回もしくは来れる時だけ習いたいという学生さん、大人の方など生徒さんは幅広く、入口は広く開けております

ー バレエの経験がない大人の方でも受け入れていらっしゃるんですか?

今さん:そうですね。みなさん「初めて」からのスタートです。

まず、気軽にいらしてくださいとお声掛けしています。

子育てママのバレエ環境のなさから生まれたスタジオ

ー このスタジオを始められたきっかけについて教えてください。

今さん:私は元々劇団四季で俳優として活動していたのですが、結婚出産を機に退団して、バレエを踊ることとか、表舞台から身を引こうと思っていたんです。

でも子供が生まれたのをきっかけにやっぱり踊りたいなと考えるようになり、どこかバレエ教室に通おうと思ったのですが、子供がいて習える環境がありませんでした

それなら自分でやってしまおうと思ったのが、スタジオを始めたきっかけです。

1歳になったばかりの息子と一緒にレンタルスタジオを借りて、「子連れママさん歓迎です」というスタイルで大人のクラスを始めたのが、最初のスタートでした。

以前は委託を受けてオープンスタジオでレッスンしていたこともありますが、辞めた後、そこに通ってくださっていた生徒さんたちが「引き続き、レッスンを受けられる場所を」と考えたことも設立の理由です。

バレエが好きという気持ちでつながる温かい環境

ー スタジオの一番のアピールポイントはについて教えてください。

今さん:まず、集まってくださる方々が本当に温かい方ばかりで、共通して言えることが「バレエが好き」ということを凄く感じます。

ただの楽しいクラスという訳ではなくて、私自身も昔教わったことのないようなバレエの技術だったり知識というのを常にアップデートするようにしていて、指導自体は厳しいはずなのですが、すごく向上心が高い方々が同じ方向を向いてレッスンできているなと感じるんです。

プロを目指した方はもちろんですし、時々しか来られない方も、そのレッスンの為に日頃お仕事頑張ったり、学生だったら部活動を頑張ってバレエもやりたいという想いが強い方が集まっている点が当スタジオの特徴です。

それによって温かく、皆が一緒に頑張ろうという空気が生まれていて、良い環境が出来ていることが、私にとって、このスタジオをやっていて嬉しいなと思うところでもあります。

感謝の気持ちを大切にしたレッスン

ー レッスンをされる際に大切にされていることや、特に意識していらっしゃることは何かありますか?

今さん:常に「感謝しましょう」というのは、口を酸っぱくして言っています。

私のスタートが踊れる環境がないというところから始まっていますし、一緒にレッスンが出来て仲間がいて、子どもさんだったらお月謝を出してくださる親御さんがいて、「踊れる環境って当たり前じゃないよね」という気持ちをもって、自分が今置かれている環境に感謝しましょうということを伝えています。

あとは、プロの経験の中で得た、厳しい世界で裏方業務をやったり、スタッフさん達と一緒に舞台を作り上げたりと、舞台は皆が協力しないと出来ないということを伝えたいです。

表舞台に立つダンサーだけがすごいのではなくて、それを支えている人達みんなさん、全てのことにちゃんと感謝する気持ちを持たないと踊りに出てしまうと思っています。

年齢に合わせた多彩なクラス構成

ー 実際に提供されているコースについて詳しく教えてください。

今さん:小さなお子さん向けのバレエリトミックと、小学校低学年大体3、4年生までを対象にした初等科クラスがあります。

それ以降は今高校生までが対象の中高等科クラス、そして大人クラスがあります。

ー バレエリトミッククラスというのは、どういったクラスなのか教えていただけますか?

今さん:実は、幼児向けのバレエのカリキュラムって無いんです。

まだ体ができあがっていない状態の子供たちにとってバレエをするというのはリスクが高いのです。

無理な姿勢をとったり、開脚なども、まだ体が出来上がってない子供達に教えるのは危険なんです。

その代わりに、幼児期に著しく発達すると言われている感性や音楽性とかを伸ばしていこうということで作られたのがバレエリトミックです。

バレエリトミック協会の先生が作ったのですが、レッスン内容はバレエのポジション一番(足を開いて立つ)くらいまでは指導し、あとはリズムに合わせて楽器を使ってステップやスキップをしてみたり、絵本や絵を見ながらイメージするものだったり。

音楽を聞きながら「これは寒い冷たいイメージだよね」とか「あったかいイメージだね」ということを体で表現できるようにしていくカリキュラムで進められています。

バレエを通じた成長と継続の大切さ

ー 今後強化したいとお考えのことや、取り組んでみたいと考えていることはありますか?

今さん:強化したいことというと、やはり生徒さんを上達させたいということが一番にあります。

まだ歴史が浅いスタジオなのでプロになった子はいません。

ただ、皆さん本当に頑張っていて、コンクールでも段々入賞とかできるようになってきました。

今後は留学だったり、プロを輩出できればいいなという想いはあります。

しかし、プロ養成所ではなく、「バレエが好き」という方向でやっていきたいというのは一番にあるので、これが私の今揺らいでいるところですが、バレエを続けてバレエを上手になってほしいと願っています。

やはり、継続すること、努力の先にある楽しさというものを、これはお子さんだけでなくて、大人の方にも伝えていけたらと思っています。

バレエから得られる忍耐力と継続する力

ー 先生がバレエを続けてきて良かったと感じていらっしゃることはどういったところですか?

今さん:バレエをやっていて良かったと思うことは、私は元々劇団四季に入りたくてバレエを始めたのですが、その劇団四季の創設者の先生もよく「バレリーナは根性がある」と仰るんです。

先生にとってバレリーナは、努力できる、忍耐力がある、根性があるというのは、同じようなレッスンを毎日毎日積み重ねられる力があると見てくださっていたんです。

先ほど継続してほしいとお伝えしたのもそうですが、バレエを続けていてやはり継続することが苦じゃなくなったかなと思います。

頑張ることが当たり前で努力できるようになったとか、そういった精神面はかなり鍛えられたなと思っております。

温かい仲間と共にバレエを楽しむ環境

ー 最後に入会を考えていらっしゃる方にメッセージをお願いできますでしょうか?

今さん:まずはスタジオに一歩踏み出す、スタジオに足を踏み入れて是非会いに来ていただければ嬉しいなと思っています。

その行動はすごく勇気がいると思いますが、ドアを開けたら温かい仲間と出会えます。

一緒に楽しみながらバレエが好きという気持ちを大事にレッスンをしていきたいと思っていますので、安心していらしてください。