創立31年目を迎えるサバキッズ空手クラブでは、小学1年生から6年生までの子どもたちを対象に、単に強さを求めるのではなく、礼節や自信を身につける指導を行っています。
少人数制の指導で一人ひとりに目が行き届く環境の中、子どもたちが黒帯を取得することを目指し、自信を持って次のステップに進んでほしいという想いがあります。
今回は櫻井義文さんに同クラブの活動概要や特徴について、お話を伺いました。
サバキッズ空手クラブの対象と指導内容

ー どういった方を対象にどのような指導をされていますか?
櫻井さん:基本的に小学校1年生から6年生までの子どもたちを対象にしています。
サバキッズ空手クラブでは、この期間で子どもたちに黒帯を取得させてあげて、それを自信に変えてもらい、次のステップに進んでいただきたいという想いをもって指導しています。
教室設立の経緯
ー ご自身がこの教室を始められたきっかけや背景について教えてください。
櫻井さん:当クラブの活動は今年で31年目になります。
始まりは、市町村合併する前の長沼町での話で、地域で空手教室をやりたいというお父さんがいて、その方が指導員を探していた際に私と出会い、そこから指導が始まったのです。
教室の特徴とアピールポイント
ー この教室の特徴であったり、先生がアピールポイントだとお考えの点について教えていただけますか?
櫻井さん:私たちの教室は大手のように一度に20人、30人、40人と大人数で指導するような場所ではありません。
名簿上では30名ほどが在籍していますが、1回のレッスンでは10名から12、13名程度の少人数で指導しています。
そのため一人ひとりに目が行き届きます。
子どもたちはそれぞれ個性がありますので、上手な子には上手に、なかなかできない子には少しずつ教えてあげることができると思っています。
レッスンで大切にしていること

ー レッスンされる際に大切にしていることや特に意識していることはありますか?
櫻井さん:教室も31年目になりましたが、当初は私も30年前は若くバリバリでしたので、言葉もきついことがあったかもしれません。
しかし今はそうではなく、子どもたちの気持ちを汲んだ指導をしています。
ただし、武道の指導としてきちんとした礼節など、そういった部分は意識して教えるようにしています。
子どもたちの成長と変化
ー この空手教室に通われるようになったお子さんはどのように成長していると感じますか?
櫻井さん:小学校1年生の頃の様子は子供さんによって様々で、来た瞬間に走り回る子や、元気な挨拶が最初からできる子、できない子がいます。
しかし、6年生までの間に少しずつステップを踏んで、ちゃんとした挨拶ができるようになったり、落ち着いたり行動するようになります。
これまで30年間子どもたちを指導してきた中で、そういった変化を感じています。
提供コースと空手指導の目的
ー 実際に提供されているクラスについて教えてください。
櫻井さん:入ったばかりの子供さんは初心者のクラスで、徐々に慣れてきて、もっと上手くなりたい、強くなりたいという子たちは別のクラスに移ってもらっています。
空手にも様々な目的がありますが、基本的には子どもたちの自主性や自信をつけることが全体の目的です。
そのための手段として、審査会、空手大会、夏合宿などのイベントを通して、子どもたちがその目的に近づけるようにしています。
もちろん強くなるという目的もあるでしょうが、基本的には礼節を学んだり、元気はつらつになることが目的です。
強くなることだけが目的ではないので、手段と目的を取り違えないように心がけています。
今後の展望とビジョン

ー 今後強化したいとお考えの点や将来的なビジョンについて聞かせてください。
櫻井さん:私たちも30年やってきた中で、様々な方向性を模索してきました。
最初の10年は審査会を目標にして、早く黒帯を取得することを目指していました。
次の10年は大会で勝とう、大会で強くなって有名になろうという子が中心でした。
現在の段階では両方をうまく両立させながら、最終的には礼節というか、子どもたちがちゃんと元気に「ありがとうございます」と言うべき時に言えて、失敗や失礼なことがあったら「すみません」と言える、そんな感覚やセンスを身につけさせてあげられたらと思います。
先々週には卒団式があり、中学生になって卒業される方や、中学でも続けて大人の空手に進む方に修了証書をお渡ししました。
その際、保護者の方々との会話でも「うちの子は小学校1年の時は泣き虫だったけど、自信がついて、中学校では空手だけでなく違うスポーツも頑張っていきたいと言っています。空手をやって良かったです」と言っていただけると嬉しいですね。
入会を考えている方へのメッセージ
ー 最後に、入会を考えていらっしゃる方にメッセージをお願いできますでしょうか?
櫻井さん:私たちの団体・スポーツ少年団は強い子を作るというわけではなく、頑張れる子を応援したいと思っています。
だから、泣き虫の子が「頑張れる子」になれるお手伝いができればと考えています。
空手という一つのことをやり遂げる強さを教えてあげたいというのは、設立当初からの考え方です。
小学校1年で入って6年までで「ここまでやれたんだな」と、親御さんや子どもさん自身が自信をつけて、中学校や高校という次のステップに進んでいけるような、何か一つの役に立てたらと思っています。