ロックバンド「MAGIC OF LiFE」のボーカル・ギターとして活躍する髙津戸さんが主宰する「SOLPABLO」。歌唱指導だけでなく、作詞作曲、ライブ前後のケア、レコーディングまで幅広くサポートするボイストレーニング教室です。
ヨガを取り入れた独自メソッドで、アーティストとしての個性を磨き上げる同教室の魅力について、髙津戸さんにお話を伺いました。
現役バンドマンによるプロアーティストを育てる教室

ー教室の概要についてお伺いさせてください。
髙津戸:固定の教室を持たず、基本は都内で出張レッスンかスタジオをお借りしてレッスンを行っています。
ヨガボイストレーニング教室という名目ですが、私自身もバンドでギターボーカルをしながら作詞作曲も手がけているので、歌唱指導はもちろん、作詞作曲の指導、レコーディングでのディレクション、ライブ前後のケアなど、幅広くサポートしています。
現在レッスンを受講している生徒はプロの方が多く、CDリリースしているアーティスト、アイドル、VTuber、声優、俳優など様々です。
生徒はプロに限っておらず、作詞作曲未経験、歌唱未経験の方が「プロになりたい」と来られ、2年かけて指導した結果、生徒自身で作詞作曲、オリジナル楽曲をリリースするまで導いたケースもあります。
コロナ禍で自身の経験を次世代へ
ー教室を始めるに至った経緯についてお伺いさせてください。
髙津戸:教室を始めたのはコロナ禍の2020年です。コロナの到来は、私にとって東日本大震災に近い感覚でした。
エンタメの危機で、自分のバンドも時代に置き去りになるという不安が募った時に、今までの経験を未来の若者に託したいという思いで教室を始めました。
現場主義とヨガを融合させた独自メソッド
ー他のボーカル教室にはない特徴や、一番のアピールポイントを教えてください。
髙津戸:私はボイストレーナーというより、アーティストを育てるという感覚で指導しています。
最大の強みは現役のプロとして活動し続けていることと、完全な現場主義であることです。その場での音の響きやリズムの取り方、歌心などを瞬間的に伝えられます。
また、特徴的なのはヨガを取り入れていることで、呼吸法や体のフィジカル作りも指導しています。テクニックよりも、基礎となる呼吸や声を出すために必要な筋力を鍛えることを重視しています。
この基礎ができてこそ、アーティストの個性に繋がると考えています。
感動を生む個性重視の指導
ー実際に生徒さんに指導する際に、特に意識していることを教えてください。
髙津戸:単なる「歌うま」や物真似にならないよう心がけています。個性や癖、深みと言うものは皆さん持っています。それを引き出すために、何度もディスカッションを重ね、生徒自身も気づいていない長所や良いところを探ります。
やりたいことを聞いて、どういうニュアンスやアクセント、世界観を見せたいのか、トレーニングを通じて探っていきます。極論を言えば、下手でも感動させられたら勝ちだと思うので、歌心を育てることを心がけています。
またプロのアーティストにはマインドトレーニングも重要です。心の揺れがステージに出るので、日常生活の整え方も伝えています。私自身が実践している「お守り」的な日々の取組み方の工夫も紹介しています。
ー教室で提供しているコースやプランについて教えてください。
髙津戸:ボイストレーニングのパーソナルトレーニングとグループレッスン、出張レッスンがあります。
それ以外にも、ライブ現場でのアーティストの発声やストレッチなどのサポートやアフターケア、レコーディングディレクションなどの様々なプランがあります。
より開かれたボイストレーニング教室を目指して
ー今後より強化していきたい部分や、取り組んでいきたいことを教えてください。
髙津戸:現在はプロが中心ですが、これからプロを目指す方々にも門戸を開きたいです。「ミュージシャンになりたい」と思っている方が、気軽に立ち寄れる教室にしたいと思います。
また、K-Popのトレーニングカリキュラムではヨガを取り入れていますが、日本のアーティストにはまだ浸透していません。
現在LDH本社でヨガレッスンを担当していますが、日本のアーティストたちにヨガのトレーニングを広く取り入れるシステムを作りたいと考えています。
ー最後に、この記事をご覧の方へ向けたメッセージをお願いします。
髙津戸:気軽に悩みや夢をお話しください。私自身も自分に自信が持てず、歌声にコンプレックスがあり、日々悩みながら音楽活動を続けてきました。そこで見つけた答えが、「お守り」的な日々の取組みです。
マスクをして寝る、毎日ヨガや歌の練習をするなどの毎日少しずつの「継続」が、私をミュージシャンにしてくれました。
こうしたことを無理強いはしませんが、一緒にあなた自身の「お守り」を探していければ嬉しいです。気軽にレッスンを受けに来てください。