親子三代にわたって青少年の育成としての剣道を指導する「雙柳舘淺川道場」。
現代の子どもの心と身体の成長に必要な「剣道」を目指す教室の同活動について、淺川裕茲さんにお話を伺いました。
少年剣道の普及と発展への思い
ー どういった方を対象にどのような指導をされていますか?
淺川さん:幼児から一般まで、幅広い年齢層を対象に剣道を人間形成の道として伝えています。
稽古時間は幼児から小学生の部と中学生から一般の部に分かれています。特に土曜日には一般の方がたくさん稽古に来られます。
ーご自身がこの教室を始められたきっかけであったり、背景についてお聞かせください。
淺川さん:私の父が昭和34年に少年剣道の普及と発展を目指して岐阜市玉姓町に道場を構えました。
母は日本舞踊の家元より名取をいただいており、道場は剣道と日本舞踊を通して青少年を育成する場「雙柳舘」として創立されました。
「雙」とは2つを意味し、柳は舞踊の花柳流からいただいたもので、剣道と日本舞踊の2つの舘「雙柳舘」と命名したそうです。
創立当時は戦争の傷を抱えながらもようやく「青少年の育成」に目が向けられるようになった時代であり、両親と祖母とともに、道場と壁を一枚隔てた部屋で生活し、青少年の育成に心血を注いできました。
私が父から道場を引き継ぐ頃、日本は高度経済成長がピークでした。
我々の生活から日本文化が薄れていった時代でもあり、青少年の育成に加えて日本文化の伝承の意志をもって引き継ぎました。
「剣道を好きに」と「生涯剣道」をコンセプトにした独自の教育方針
ー教室の特徴であったり、アピールポイントだとお考えの点はどういったところでしょうか。
淺川さん:子どもたちには「剣道を好きになって欲しい」、それが生涯剣道の第一歩と思っています。
これは中学生や高校生、一般の門下生に対しても同じように考えています。
年齢層や経験によって、求める「楽しさ」は変化していきますから、子どもから大人まで「楽しく稽古」できるように指導しております。
日本文化の精神性や所作法は、日本の自然環境や生活環境と密接に関係しています。
体育館ではなく、道場だからこそ礼儀と作法が自然と身についていくでしょう。
また近年はOBが子どもの手を引いて稽古に来てくれます。
親子が同じ目線で稽古に励むことに魅力を感じていると思います。さらに、経験が無くとも入門される方も少なくありません。
親子で稽古をされる方が多くみえるのは当舘の魅力だと思います。
我が子には礼儀正しく、そして「つよく」育ってほしいという願いに応える
ーお子さんを通わせていらっしゃる保護者の方はどういったことを期待されていますか?
淺川:我が子に「つよくなって欲しい」「礼儀正しくなって欲しい」と期待されているのではないでしょうか。
保護者の剣道経験の有無にかかわらず、同じようなことを期待されていると思います。
子どもたちには「剣道を通じて、つよく豊かな日本人」に育って欲しいと思っています。
ですから、各種大会で入賞すること、試合で勝つことは目標にしますが、あくまで目的は剣道を通じた人間形成です。
子どもたちには、学校や家庭での生活を例にあげて「学校でも剣道しなさい」と伝えています。
子どもの心と身体の成長を捉えた指導
ー教室でレッスンされる際に大切にしていることや、意識していることはありますか?
淺川さん:現在、指導は息子にまかせております。
子どもの運動不足や体力低下を捉えて、稽古前に簡単な遊びを取り入れています。
子どもの身体について
多様な動作を経験することは、身体の使い方を知り長期的には動作の習得、さらには競技力の向上にも影響します。
特に低学年の子が多い稽古日は「縄跳びや鬼ごっこ」などの遊び時間を確保しています。
また高学年の子にもフラフープやタオルを使い遊び感覚で動作の習得と向上ができるような時間を作っています。
中学生から高校生、大学生には競技や身体能力の向上についても触れていきます。
子どもの心・精神について
子どもが豊かに育つためには、愛着と信頼の形成が最も大切です。それを怠らず行った上での話です。
厳しさも必要です。稽古や試合において、相手への礼儀を欠くことがあれば、必ず指導します。
また日々の稽古においても、心掛けと取り組み、積み重ねと結果について、子どもにもわかりやすいように話をします。
厳しさというと、体力的なものや指導者の口調をイメージされがちですが、子どもの成長にとって必要なのは、子どもなりに自分と向き合う経験を重ねることです。
低学年の子には、稽古や試合の後に「もう一人の自分とお話しできましたか」と問いかけます。
高学年以上の子には、稽古や試合の内容だけでなく、これまでの取り組みについても確認しながら、稽古の方法と心掛けについて話をします。
中学生以上には、社会人としての自立と活躍を願って、進路や人生における修練について伝えています。
子どもに自分自身と向き合うこと「自己との対話」を促す指導は、根気も必要ですし、成果が見えにくいですが、人間形成において大変重要なことだと思い、揺るがず指導しております。
ー実際に提供しているクラスについて教えてください。
淺川さん:小学生の部と中学生〜一般の部の2つです。
子どもと家族の豊かな成長を求めて
ー今後強化したいとお考えのことや将来的なビジョンについて教えてください。
淺川さん:働くお母さんでも子どもを入門させられる道場としたいと思います。
それは通わせやすい仕組みだけでなく、お子さんと時間や経験を共有する楽しさや充実感、素晴らしさを感じて頂ける環境を作りたいと思っています。
近年は親子で一緒に稽古をされる方が増えてきました。「子は鎹」といいますが、私は剣道によって親子が同じ方を向き剣道が「家族の絆」となってくれればと思います。
私は少年剣道の普及・発展の方向性、また町道場としての社会貢献を親子・家族修養の場とすることと考えています。
剣道を通じて、つよく豊かになってほしい
ー入会を考えていらっしゃる方にメッセージをお願いできますでしょうか?
淺川さん:子どもたちへ、武士や侍を「かっこいいなぁ」と思ったら、「剣道」を見に来てください。
保護者の皆さん:礼儀は「相手を思いやる心」を意味します。作法は「心を表す行い」です。作法は剣道を始めればすぐに身についていきます。しかし、礼儀は簡単には身につきません。
道場と皆さんとで力を合わせて、お子さんの心を耕しましょう。
まずは、見学・体験にお越し下さい。お待ちしております。