全く泳げない方を、個人レッスンで短期間で泳げるようにするワタナベスイミング。渡邉さん自身の小学校教員経験を活かした様々な方とのコミュニケーション能力と、バタ足練習から入らない画期的な指導法で、子どもから大人まで多くの方が泳ぐ楽しさを体験しています。
全く泳げない方を短期間で泳げるように

ー お教室の対象者、内容をされているかを教えてください。
対象はほとんどが全く泳げない方です。4歳から高齢者まで70代の方もいらっしゃいます。
そういう方を個人レッスンで短期間で泳げるようにしています。レッスンは一般の公営プールなどで行っています。室内の温水プールですので、一年中レッスンしています。レッスンを受けられる方の住所や身長などをお聞きして、県内の色々なプールの深さや特徴を考慮し、適したプールで実施するよう調整しています。
教員時代に出会った画期的な指導法
ー こちらのスクールを始められたきっかけや経緯があれば教えてください。
私は体育の教員になるための大学に行っていたのですが、水泳が苦手で卒業する時にクロールの息継ぎができなかったんです。小学校の教員になって、そこで息継ぎの画期的な指導法に出会いました。その方法ですぐに息継ぎができて長く泳げるようになったので、それを40年以上研究しているわけです。子どもたちがどんどん泳げるようになっていくので、退職をしてからは、この指導法を他の方達にも役立てたいと思って始めました。
小学校の教員を34年間ほどやっていました。スイミングスクールは58歳から始めています。子どもに教えるのは得意です。小さい子、保育園の子なども体験に来たらみんな気に入ってくれます。中学生、高校生、大学生もいますが、みんな指導が分かりやすいという理由で続けてくれます。
他のスイミングスクールにない特徴
ー こちらのスイミングスクールの、他のスクールにない特徴やアピールポイントについて教えてください。
1つ目は、お客さんの希望の時間帯に希望のプールに出張してレッスンを行うことです。
2つ目は個人レッスンですので、一般的なスイミングクラブに比べると、1人当たりの運動量や練習量が桁違いに違うことです。一般のスクールでは何十人か一緒に教えますから、1人1人になかなか違ったやり方はできません。子どもたちはそれぞれに課題が色々ありますので、うちでは1人1人の課題をすぐ掴んで、その人に合った練習法と順番でやります。1人1人練習のやり方が全く違います。個人レッスンなので上達が非常に早いと思います。
一番大きな特徴はバタ足の練習から入らないことです。一般的にはバタ足から入る指導が多いですね。「スイミングスクールに小さい時から入って、バタ足ばかり3年間やってますが進級しません」という子も来ます。うちに来たらバタ足ではなく息継ぎから入る指導で何回かで泳げるようになります。
泳げないのはバタ足ができないから泳げないのではなく、息継ぎができないから泳げないんです。だから息継ぎの練習から入ります。その息継ぎの練習も、人によって息継ぎができない理由が違いますので、その人に合った息継ぎの練習をします。すぐに息継ぎをしながら泳げるようになって、クロールや平泳ぎもあっという間にできるようになります。
また、様々なハンディキャップを持っているお子さんも大丈夫です。学校に長くいましたから、ハンディキャップを持ったお子さんたちとの付き合い方はとても得意です。ですからみんなすぐに水泳が大好きになってくれます。
一人ひとりに合わせた息継ぎ指導法
ー 息継ぎができない理由に応じた練習方法について、例を挙げて教えていただけますか?
例えば、スイミングクラブで「水中で息を吐きなさい」と言われて、ガチガチに緊張するという声が多いんです。緊張して顔や口が出た時に、リラックスして吸う余裕がないというケースがあります。
うちの場合は、緊張する子には水中では口を閉じて、息は吐きません。鼻からも出しません。顔をゆっくり上げて、空中でパッと息を吐き、その反動で息が入ってきます。そちらの方が息継ぎが苦手な子たちには分かりやすいんです。慣れてきたら自然に水中で息を吐くようになりますので、その時は「吐いていいよ」ということでやっています。
個人に合わせた指導を
ー 生徒さんたちに意識して伝えていることがあれば教えてください。
一番気を付けていることは、私の思い込みで1つの指導法を押し付けないということです。子どもさんの実態があまりにも1人1人違いますから、「この順番でこのやり方で」というのにはこだわりません。生徒さんの課題に即した指導法をこちらで見つけながらやっていきます。
一番気を付けていることは、根性主義の指導はしないということです。「泣くな」「バタ足をやめるな」「足が沈んだぞ」「息継ぎしなさい」などの根性主義の指導は絶対しません。どうすれば息継ぎができるのか、どうすれば足が沈まなくなるのか、どうすれば前に進むのかといったことを、その人に合わせて分かりやすい言葉と方法で指導していきます。「頑張れ」とは言いません。「楽にやれ」と言います。
課題を1つ1つ解決していくような感じです。まずは息継ぎ、それができるようになったら、クロールの動作に入るという具合です。クロールも最初は足を使わずに、クロールが楽に泳げるようになって息継ぎをしながらできるようになってから、足の動作に入ります。
小さいお子さんには水泳の練習というよりも水遊びをたくさんやります。水遊びも単に遊んでいるだけではなく、子どもさんにとっては遊んでいるだけなのですが、実はそれが息継ぎが上手になることに繋がるようにしています。水中での姿勢が良くなる遊びや、水に体を預ける感覚がつく遊びなどを、その人に合わせてやります。
個人レッスンとグループレッスンを提供
ー 提供しているコースの種類と内容を詳しく教えてください。
コースは「個人レッスンコース」「少人数レッスンコース」「指導者育成レッスンコース」があります。「少人数レッスン」は2人か3人で一緒に学ぶコースでご兄弟の場合が多いです。「指導者育成レッスンコース」はこの指導法をお教えするコースです。
まずは体験レッスンを受けていただきます。体験レッスンを受けていただいてから、「お子さんはこんなところが課題があるので、こういう順番でこんな内容のレッスンをした方が上手になります。大体何回くらいでできると思いますよ」ということをお伝えします。気に入っていただけたら入会という流れです。ほとんどの方が入会されます。まぁ、体験に来られて1時間練習しただけで課題解決されて、本レッスンに進まないまま卒業される方もいらっしゃいますけどね(笑)
幅広い年齢層の方がいますね。人によっては、4回くらい来たら上手になって卒業することもあります。一般的には8回くらい来ていただいて、12回くらいでクロールも平泳ぎもほとんどできるようになり、20回くらいで4種目全部できるようになります。何か月かで終わる方がほとんどなので、生徒さんはどんどん入れ替わります。
今後の展望
ー 今後強化していきたい点や取り組んでいきたいことがあれば教えてください。
1つは高齢者の方への取り組みです。プールで歩いている高齢者の方もいますが、中には泳ぎたいと思っている方もいます。「この年になって泳げるかな」と思っている方もいますが、実際60代後半や70代の方が入会されて「死ぬまでに1回泳いでみたい」という方もいらっしゃいます。そういう方が100メートル泳げるようになっていき、数ヶ月後にお会いすると「今は500メートル以上泳いでいるよ」とおっしゃる方もいらっしゃるので、高齢者の方の健康という方向にも力を入れていきたいです。
もう1つは、水泳があまり盛んでない国の子どもたちへの指導にも力を入れたいと思っています。
海外在住の方で日本に里帰りの際に「5、6回教えてください」と言って来られる方がたくさんいらっしゃいます。
現在は英語圏の生徒さんが多いですが、時々中国や台湾のお子さんもいらっしゃいます。今後はそちらの方々にも広げていきたいと考えています。日本語が不得意な方もいらっしゃるので英語や中国語でもレッスンできるように準備中です。
どんなお悩みも大歓迎
ー 最後に、スイミングスクールに行ってみようと考えている方や保護者の方へメッセージをお願いします。
一番お伝えしたいのは、「うちの子は全く泳げません」「水に顔もつけません」という方も大丈夫ということです。また「スイミングに何年も通っているけど全く進級できない」「発達障害があって集団での練習ができない」「スイミングスクールに入会を断られた」といった方も大歓迎です。うちに来れば大丈夫です。
中高生になると、「泳げないのにスイミングに入ったら小学校低学年の子たちと一緒のクラスになるのは恥ずかしい」というお子さんもいますが、うちなら個人レッスンなので安心してレッスンできます。そういうお悩みをお持ちの方はすぐにでもご連絡いただければと思います。
お問い合わせはこちらのホームページから https://www.watanabeswimming.com/