神山典士さんの運営する書く力を伸ばす作文教室!その内容とは?

小さいうちから子供に「作文力や書く力を身につけさせたい」と考える保護者の方や、大人になっても書く力をもっと鍛えたいと感じる方は多いのではないでしょうか!

今回は、都内5箇所にある神山典士さんの運営する書く力を伸ばす作文教室にインタビューしました。

作文教室の概要について

現在、都内5か所で教室を運営しています。首都圏では世田谷に2つ、東京と幕張に1つずつあります。

主に小学1年生から6年生を対象としていますが、世田谷の1つの教室では中学生も受け入れています。合計5クラスを持っています。

また、長期休暇期間には埼玉県の滝川町にある都会長ハウスという宿泊施設で親子作文合宿を実施しています。

作文教室を始めた経緯やきっかけ

私はノンフィクション作家として37年ほど活動してきました。

約12年前、ある母親から子供のために作文を教えてほしいと依頼されましたことがあったんです。

自分なりに子供のために作文を教えてみたのですが、私自身、非常に面白く感じ、子供たちも楽しんでくれたのです。

そこから、作文教室として活動することを決め、保護者の方や子供との出会いを通じて教室が1つずつ増えていき、遠方から通っていた生徒の要望で新しい場所に教室を開くなど、現在の都内5か所で教室を運営する規模に成長しました。

塾の特徴やアピールポイント

現代の日本人の作文力が弱くなっていることを懸念しています。

大学生や一般人向けのエッセイ教室も行っていますが、大人になっても10代の頃に書いた経験がないために文章を書くことに抵抗がある人が多いです。

そのため、10代のうちから繰り返し文章を書く経験を積むことが非常に重要だと考えています。

学校教育では作文の概念が国語の教科書から消えて25年ほど経ちます。学校では報告文やレポート、記録文は書かせますが、自分自身の心を見つめて書いたり、友達の心の変化を観察して書いたりするいわゆる「作文」は、教える先生によって異なりますが、少なくとも国語の要素には含まれていません。

そのため、自分の心を観察したり、友達の心や行動を観察したりする訓練がされていない状況です。

月に1回の教室ではありますが、自分の心を見つめて書いたり、生活をありのままに描写したり、心が動いた喜びを表現したりする経験は貴重だと考えて指導しています。

指導する際に特に意識していることや方針はありますか?

作文にはいくつかのポイントがあります。

まず、文章を書く上で読者を意識することが大事です。

自分のために書く作文は日記、特定の他人に書くのは手紙、不特定多数の人に向けて書くのが作文です。

自分の体験や感動した風景を見たことがない人に向けて、どう伝えるかを意識させています。また、五感を使って書くことを重視しています。人間は視覚に頼りがちですが、残りの四感を使って書くと文章が生き生きとしてオリジナリティが出ます。

例えば、真夏の灼熱の太陽を肌で感じたらどう表現できるか、といった質問を投げかけ、子供たちに答えを探らせています。

提供しているコースやプランは?

基本的に縦割りクラスを採用しています。

1年生から6年生まで、時には年長さんや中学生も同じクラスで学びます。

まだひらがなが上手く書けない子は絵で表現してもよいとし、中学生がいれば下級生の手本となるような作文を書くよう促します。また、外部講師を招いたり、体験型のアクティビティを取り入れたりしています。

例えば、マジシャンやミュージシャン、落語家を招いたり、母親たちと一緒にナンを作って食べながら書いたりするなど、心を動かす体験を通じて作文を書く訓練をしています。

料金は基本的に1回2500円ですが、会場費や食材費、外部講師の謝礼などで追加料金が発生する場合があります。

今後強化していきたい点や取り組みについて教えてください!

今後に関しては特に2つの目標があります。

1つ目は、子供たちのふるさと愛を育てる「ふるさと大好き作文教室」を各地で開催することです。将来の日本では東京一極集中がさらに進み、地方の過疎化が進むと予想されます。

そこで、子供たちがふるさとを好きになり、大学進学で都会に出ても早く故郷に戻る、あるいは故郷に貢献する活動をするよう促したいと考えています。

ふるさとの魅力、歴史、食べ物、人々、自然などを子供の目線で見つけ、作文に書くことで自分の中に定着させ、同時にその作文を外部に発信してふるさとをPRする取り組みを計画しています。

そのために作文指導者の養成やメソッドの共有も必要で、組織作りも進めていく予定です。

2つ目は、月1回の教室だけでなく、家庭学習のメソッドやドリルを開発することです。

子供たちが自主的に取り組めるようなワークブックやドリルを提供し、月に5、6回は家庭で書く練習ができるようにしたいと考えています。

学校教育では作文の機会が減っているので、社会教育や家庭教育でその部分を補完していきたいと思っています。

入塾を考えている生徒さん(および保護者の方)へのメッセージをお願いします!

多くの保護者の方が、子供の文章力に不安を感じていると思います。

話し言葉で書いてしまったり、文末をしっかり書けなかったり、そもそも文章を書くのが嫌いだったりする子供が多いのが現状です。

しかし、私たちの12年間の経験で何千何百人もの子供たちと接してきましたが、最初から書くことが好きな子はごくわずかです。私自身も子供の頃は書くのが嫌いでした。

ですが、作文を書いてみると達成感があったり、読んでくれた人が喜んでくれたり、褒めてくれたりするリアクションがあります。

書くことは最初は嫌でも、子供の心を動かし、「何を書いてもいい」「間違いはない」と励ましながら書かせていくと、その喜びや達成感を感じるようになります。

友達と作文を読み合うことで、言葉ではない書き言葉でのコミュニケーションが成立していきます。

保護者の方には、不安や「うちの子はダメだ」といった否定的な考えは持たずに、楽しい教室だと思って、ぜひ体験してみてほしいと思います。