ニッチだからこそ価値がある ~宇都宮のホルン教室が目指す本格的な管楽器指導~

音楽の世界においてホルン専門の個人教室は全国的にも珍しい存在です。宇都宮のホルン教室では、初心者から中級者まで幅広い層を対象に、専門的な指導を行っています。今回は菊池美香先生に教室の特徴や指導方針、今後の展望についてお話を伺いました。

独自性の高いホルン専門教室

ー簡単にどういった方を対象とされていて、どういった指導を行っている教室なのか、教室の概要についてお聞かせください!

学校の吹奏楽部に入部して初めて音楽に触れた音楽初心者さんから、長く趣味で活動されている大人の方まで、幅広い年齢層の生徒さんが通ってくれています。

ホルンは吹奏楽やオーケストラで重要な役割を担う楽器でありながら、専門的に学べる場所が限られているのが現状です。当教室では生徒さん一人ひとりの技術レベルや目標に合わせた指導を心がけ、基礎から丁寧に教えることで確実な上達を目指しています。

ーご自身がこの教室を始められた経緯やきっかけについて教えてください!

以前は音楽教室の雇われ講師をしていましたが、地元に帰ってきたのを機に独立し、自宅で開業しました。

長年ホルンを演奏してきた経験と、様々な生徒さんを指導してきたノウハウを活かし、より専門的で質の高い指導を提供したいという思いから教室を立ち上げました。地元の音楽文化に貢献できればという願いも開業の動機となっています。

ー他の教室にはない特徴や、教室としての一番のアピールポイントについて教えてください!

ホルンという楽器を扱っている教室は大手でもあまり多くありません。

一般的にはヤマハ音楽教室のような大手の中で各楽器の先生が雇われているパターンや、公共施設を利用してレッスンを行う教室はありますが、個人教室でホルンに特化している点が最大の特徴です。

また、個人教室ならではの柔軟性を活かし、生徒さんの練習ペースやスケジュールに合わせたレッスンが可能です。楽器の貸し出しも行っているため、これからホルンを始めたい方も気軽に挑戦できる環境を整えています。

専門性を活かした指導方針

ー現在受講されている方を指導する際に、特に意識していることがあれば教えてください!

生徒さんの多くは学校の吹奏楽部でホルンや他の楽器を担当することになった方です。学校の吹奏楽部を指導されている先生は管楽器の専門家ではないケースが多いので、顧問の先生や音楽の先生が既に指導していることとは重複せず、できるだけ分かりやすい言葉を使い、具体的な話ができるようにしています。

特に呼吸法やアンブシュア(口の形)といった基礎技術から、音色の作り方や効果的な練習方法、賞を取るためだけの指導ではなく、音楽の本質についても話ができるように、学校では教わりにくい専門的な部分に焦点を当てています。また、コンクールや発表会に向けた実践的なアドバイスも提供し、生徒さんが自信を持って演奏できるようサポートしています。

ー現在提供されているコースやプランについて教えてください!

個人教室であることの強みを活かし、技量に合わせたコース設定ではなく、「小学生」と「中学生以上」というコース設定にしています。

小学生は集中力を持続しやすいよう、学校の授業時間と同じ45分間を1コマとし、中学生以上は60分間としています。部活動で配られた楽譜の譜読みを一緒に行ったり、コンクール対策や音楽学校への受験対策、大人の方には趣味で楽しむコースなど、目的に合わせた指導を提供しています。

また、保護者の同伴をご遠慮いただいている音楽教室が多いなか、当教室ではいつでも入室OKとしています。お子さんの頑張っている姿をそばで見て、一緒に応援していただければと考えています。「宇都宮のホルン教室」という名前ですが、現在通ってくれている生徒さんはホルンのほかにトランペット、トロンボーン、コルネットなど、金管楽器ならどなたでもOKなところも、個人教室ならではの特徴と考えています。

今後の展望と音楽教育への思い

ー今後より強化していきたい点や、新しく始めていきたい取り組みがあれば教えてください!

個人教室の運営に加えて、市の職員として部活動指導も行っています。先日NHKで特集していただいたように、様々な学校の音楽教育にも貢献していきたいと考えています。今後は地域の吹奏楽部や音楽団体との連携をさらに強化し、合同レッスンやワークショップなども企画していきたいと思います。

また、ホルン演奏の魅力を広く知ってもらうための小規模なコンサートの開催や、初心者向けの体験教室の実施も検討しています。地域の音楽文化の発展に貢献することで、より多くの方にホルンという素晴らしい楽器の魅力を伝えていければと願っています。

ー今後入会を考えられている生徒さんや保護者の方々へメッセージをお願いします!

吹奏楽部でホルンを担当することになったお子さんが最初に直面する問題は、「音が取れない」だと思います。ホルンは「世界一難しい楽器」としてギネス世界記録に登録されているほど、難しい楽器です。でも大きな音や小さな音、高い音や低い音、鋭い音や柔らかい音など、他の楽器には出せないたくさんの特徴がある唯一無二の楽器です。もし悩んでいる方がいらっしゃれば、1度ご相談いただければと思います。

音楽を学ぶことは単に演奏技術を身につけるだけでなく、表現力や集中力、継続する力も養うことができ、人生において大きな財産となります。

ホルンをはじめ金管楽器ならどなたでもお越しいただけます。

それぞれのレベルや目標に合わせた指導で、音楽の楽しさを一緒に探求していきましょう。