南国のリズムと大地の力で、心も体も軽やかに。
神奈川県横浜市南区にスタジオを構えるFENUA FITNESS JAPANは、伝統的なタヒチアンダンスに機能解剖学の知見を融合させた、唯一無二のフィットネスダンス教室です。
今回は代表・中畑さんに、ダンスとの出会いや教室設立の背景、そして「踊ることで人を癒す」独自の指導理念について詳しくお話を伺いました。

横浜市南区に根ざした、世代を超えて踊れる場所
私自身が主宰するFENUA FITNESS JAPANは、2018年に横浜市南区に開設したタヒチアンダンス専門のスタジオです。
地域密着型で運営しており、スタジオには未就学のお子様から、健康な状態を保たれている70代の方まで、幅広い世代の方が通ってくださっています。
クラス編成は、年齢や目的に応じて細かく設けています。
まずは小さなお子様向けの入門クラス。次に、小学校高学年から中学生向けの育成クラス。
大人の方向けには「エンジョイクラス」「ヴァヒネクラス」「メフラ(スロー)クラス」と3つのレベルに分かれており、それぞれの体力や経験に応じて無理なく楽しめるよう設計されています。
また、ステージ出演を目指す「プレパフォーマンスクラス」も用意しており、ただ楽しむだけでなく、技術や表現力をさらに深めたいという方にも対応しています。
週ごとの定期クラスに加えて、イベント前の特別レッスンなども実施し、参加者それぞれの目的やペースに合わせた学びの場を提供しています。

出産をきっかけに出会った、心を解き放つタヒチアンダンス
私がタヒチアンダンスに出会ったのは、出産後のことでした。それまではベリーダンスを習っており、女性らしい身体の使い方や骨盤への意識の高まりに強く惹かれていたのですが、子育てのために定期的なレッスン通いが難しくなってしまいました。
そんな中、偶然耳にしたのが「タヒチアンダンス」という言葉でした。調べてみると、自宅近くに日本初の専門スクールがあることがわかり、すぐに体験レッスンに参加。
初回のレッスンで感じた“踊ることの開放感”と、南国の陽気で明るいエネルギーに、一瞬で心を掴まれたのを覚えています。そこから気づけば18年、私はこのダンスと共に歩み続けています。
子どもが成長して少しずつ自分の時間が取れるようになった頃、友人やママ友たちから「ダンスを教えてほしい」と声をかけられたことが、教室を始めるきっかけとなりました。
それまでに学んでいたヨガや機能解剖学の知識も活かし、「ただ踊るだけではなく、体と心を整えるダンス」として、タヒチアンダンスを教えるスタイルを構築していきました。
「FENUA FITNESS JAPAN」という名に込めた、心身を整えるフィロソフィー
教室名にある“FENUA”とは、タヒチ語で“大地”を意味する言葉です。
フィットネスは“身体活動を通じた健康の維持向上”。そして“JAPAN”は、日本から世界にこの価値を発信するという意志を表しています。
FENUA FITNESS JAPANという名には、単なるダンス教室にとどまらず、「心身の調和と自然との共生を促す拠点」としての理念が込められています。
通常、タヒチアンダンスの教室は伝統的な踊りの技術継承やショー出演がメインになることが多いですが、当スタジオでは、そこに「健康」という視点を加えています。
身体の仕組みに基づいた動き、足底から骨盤底筋、姿勢改善までを意識し、怪我の予防や自律神経の調整などにも配慮した内容となっています。
レッスン後には「サーフィンを終えたときのような爽快感がある」と話してくれる生徒さんもいます。
踊ることで心も体もほぐれ、明日を少し前向きに迎えられる、そんな場所を目指しています。
一人ひとりの呼吸と表情に寄り添う、丁寧な少人数指導
レッスンは最大6名までの少人数制で行っています。これは、参加される方それぞれの呼吸の深さ、身体の動かし方、表情や心の状態を丁寧に観察し、その日その場で最も適した声掛けやサポートを届けたいからです。

また、タヒチの文化には「自分を大切にし、他者も尊重する」という根本的な価値観があります。この考え方を、私は日々の指導において大切にしています。
レッスン中のインストラクションには、単に振付を伝えるだけではなく、「横から見るとまた違った世界が見えるよ」「その先へ一歩、踏み出してみよう」といった、心に触れる言葉を織り交ぜるようにしています。
フィットネスとは、ただ汗をかくだけではなく、自分自身と丁寧に向き合うことでもあります。踊ることで自律神経が整い、心が軽くなる。そんな時間を、日常の中に取り入れていただけたら嬉しいです。
SNS発信やオンラインレッスンで、全国へ広がる輪
今後は、これまでスタジオで培ってきたメソッドをより多くの方に届けるため、外部スタジオへの指導、オンラインスクールの開講やSNSの情報発信をさらに強化していく予定です。
すでに遠方から通ってくださる方も増えており、地方に住む方々にもこのタヒチアンダンスの魅力と健康への可能性を体験していただきたいと考えています。

加えて、子どもたちへの指導にも注力していきたいと思っています。
ただ技術を詰め込むのではなく、子どもの輝きをびのびと自己表現し、自然体で「好き」「今ここにいるしあわせ」を育むような場所をつくることが目標です。
将来的には、同じ理念に共感してくれる指導者とのつながりを広げ、サテライト的にFENUAのエッセンスを持った教室が全国各地に生まれていけばと願っています。
踊ることで人が元気になる。
その輪を、日本中に、そして世界に広げていきたいと思います。