韓国のコンテンツの人気が高まる中、女性に特化したオンライン韓国語教室を展開するサランスクール。語学だけでなく韓国料理教室やカフェイベントなど、韓国文化を総合的に学べる場を提供しています。
サランスクールの鄭さんに、独自の教育方針や今後の展望についてお話を伺いました。
女性が自分らしく安心して学べる環境づくり
ーサランスクールの概要について教えてください。
鄭：最初は対面のレッスンをスタートしましたが、コロナ禍をきっかけにオンラインへと展開が広がり、現在は全国各地から生徒さんが参加しています。
特徴的なのは、女性講師陣による指導です。生徒さんも全員女性で、誰かの母親や娘としてではなく、1人の人として自分を大切にできる時間を過ごしていただけます。韓国が好きな方々が集まり、言語だけでなく文化も学べる場所として運営しています。
独立への決意と教室設立
ー教室を始めたきっかけや経緯について教えてください。
鄭：以前は大手スクールで人気講師として働いていましたが、過密なスケジュールで体調を崩してしまいました。
韓国に住む家族からは帰国を勧められましたが、まだ日本でやるべきことがあると感じ、熟考期間を経て独立を決意しました。2015年10月の開校以来、今年で9年目を迎えました。
他にはない特徴的な学習環境
ー他の教室にはない特徴や、教室として1番のアピールポイントを教えてください。
鄭：女性専用の学習環境というのは、他のスクールではあまり見られない特徴です。女子会でも男性が1人加わるだけで雰囲気が変わってしまうように、学習においても同様のことが言えます。
女性だけの空間だからこそ、リラックスして気兼ねなく本音を話せる雰囲気が生まれます。
また、マンツーマンによる指導を重視しています。当初はグループレッスンも提供していましたが、次第にマンツーマンレッスンの需要が高まりました。日本人特有の「人の目を気にしやすい」という特性を考慮し、質問しやすい環境を整えています。
講師は全員が韓国人の女性で、現在8名が在籍しています。日本在住の講師に加え、韓国在住の講師4名もオンラインで指導を行っています。全員が日本での生活経験があるため日本語が堪能で、「丁寧で優しい」という評価を多くの生徒さんからいただいています。
韓国料理教室を開講しているのも他にない特徴です。私の母親が食堂を営んでおり、子どもの頃から本場の韓国料理に親しんできました。その経験を活かし、生徒さんに本格的な韓国料理を教えています。
料理教室はオンラインのみでなく対面でも開催しており、いつも満席になる人気ぶりです。秋田や京都など、全国各地から足を運んでくださる生徒さんもいらっしゃいます。
また、2・3ヶ月に1回はカフェイベントも開催しています。韓国料理やコーヒーを提供し、同窓会のようなあたたかい交流の場となっています。
2つの文化を尊重した指導方針
ー生徒さんに指導する際に特に意識していることや方針について教えてください。
鄭：日本に住みながら韓国語と文化を教える立場として、日本文化を尊重することを大切にしています。日本人の国民性や文化を理解し、それに合わせた指導を心がけています。
韓国人は主導的な性格が強い面がありますが、日本人の特性に合わせて一人ひとりを尊重しながら教えることを重視しています。生徒さんそれぞれのユニークな個性を大切にしながら、その方に合った指導を心がけています。
柔軟な受講システム
ー提供されているコースやプランについて教えてください。
鄭：50分・60分・90分のコースを提供しており、特徴的なのは休学と復学が自由にできる点です。他のスクールでは休学中もお金がかかる場合が多いのですが、当教室では無料で休学と復学ができます。
また、1ヶ月以内であれば授業の繰り越しも可能で、自分のペースで無理なく学習を継続することができます。
今後の展望
ー今後、さらに発展させていきたい点や取り組んでいきたいことについて教えてください。
鄭：近年のオンライン化により、全国の方に韓国語の学習機会を提供できるようになりました。この経験を活かし、さらなるオンラインコンテンツの充実を図っていきたいと考えています。
現在は複数の講師と協力して入門書の制作も進めており、来年の出版を目指しています。50代、60代の方々は特に対面での指導を必要としているため、子育てが一段落して時間的余裕のある世代に向けて、より充実した学習支援を行っていきたいと思います。
入会を考えている方へ
ー最後に、入会を考えている方へメッセージをお願いします。
鄭：韓国語は他の言語に比べて入りやすく、趣味として始めることで日常生活がより豊かになります。ドラマやK-POPを通じて少しずつ単語を覚えていく喜びは格別です。
いつか始めようではなく、今から始めることをお勧めします。韓国語学習を通じて、自分のための幸せな時間を作りましょう。
