南九州市から東大を目指す!教育格差の解消に情熱を注ぐオンライン個別指導学習塾スタディジム

鹿児島県南九州市で、オンラインを活用した個別指導と不登校支援を展開するオンライン個別指導学習塾スタディジム。元ラ・サール学園の講師として培った経験を活かし、地方の教育格差解消に取り組む東氏に、教育に対する熱い思いと指導方針についてお話を伺いました。

地方発、オンラインで挑む教育革新

ー御校の概要と指導方針についてお聞かせください!

東:当校は昼の部と夜の部の2部制で運営しています。昼の部では不登校の生徒さんを対象に、一人ひとりの得意分野を伸ばす指導を行っています。夜の部では中学生を対象に、九州大学を含む難関大学への進学を視野に入れた個別学習指導と、学習そのものに苦手意識を持つ中学生に一対一の個別指導を展開しています。

特に鹿児島県南九州市知覧町という地方にありながら、高校入学後も予備校に頼ることなく目標の大学に進学できる学習習慣の確立とフォローアップにも力を入れています。

世界を巡って見出した教育の本質

ー教室を始められたきっかけについて教えてください!

東:39歳まで公立学校やラ・サール学園、池田学園に勤務していました。その後、一度教員を退職して世界一周の旅に出たのですが、特にネパールでの教育事情に衝撃を受けました。物的環境も整っていない中で、子どもたちが持つ純粋な学びへの意欲に触れ、人間の根源的な学習意欲を再認識したんです。

その後、ネパールでの学校設立の話もいただき、日本の教育システムを活かした学校づくりを検討するため、一度公立学校に戻りました。しかし3年間の経験を通じて、行政の枠組みの中での教育支援よりも、個人事業や法人としての関わりの方が機能的だと感じ、2022年に独立を決意したのです。

地域に根差したオンライン指導の可能性

ー他の教室にない特徴やアピールポイントを教えてください!

東:全国的にはオンライン学習指導を行う塾は珍しくありませんが、私たちは敢えて南九州市と周辺地域という地方にフォーカスしています。この地域は公共交通機関も限られており、大手の学習塾も1社しかありません。その中で、送迎の負担なく質の高い教育を受けられる環境を提供しているのが特徴です。オンラインでありながら、物理的距離が近く、身近な教室として利用できます。

また、私の経験を活かし、高校での学習を見据えた指導を行っています。例えば、どのような教材をどのようなペースで進めれば、どのレベルの大学が視野に入ってくるのかといった具体的なアドバイスができます。単なる学習内容の指導だけでなく、学習の仕方そのものを教えることで、将来的には東大をはじめとした難関大学合格も視野に入れた指導を心がけています。

教育格差解消への挑戦

ー指導の際に特に意識されているポイントについて教えてください!

東:生徒一人ひとりの習熟度に応じた教材選びから始め、予習を中心とした学習計画を立てています。もちろん定期テスト対策も怠りませんが、むしろ私が重視しているのは『自ら学ぶ力』の育成です。中学3年間という限られた時間の中で、高校進学後も通用する学習スキルを確実に身につけてもらうことを第一に考えています。そのため、必要以上の手取り足取りの指導は避け、生徒の自主性を大切にしています。

特に難しいのが、モチベーション維持です。ラ・サールのような進学校では、周りの生徒も同じように高い志を持って勉強していますが、地方では周りの生徒がのんびりしている中で、自分がどういう環境で競争しているのかを実感しにくい。そこで、「君たちが競争しているのは地元の同級生ではなく、私立進学校の生徒たちなんだよ」という意識づけを心がけています。

地域の実情に寄り添った料金設定の苦心

ー提供されているコースやプランについて教えてください!

東:昼の部は月額3万3000円で、週4日(月・火・木・金)の9時から14時30分まで、1日5コマの指導を行っています。英検対策やプログラミング、美術、Eスポーツなど、生徒の興味や得意分野に応じた指導も行っています。

夜の部は月額2万7500円で、週4日各2時間の個別指導を提供しています。また、学習に苦手意識のある生徒さん向けに月額3万3000円で週4日各1時間の一対一個別指導を行っています。

正直なところ、この料金設定では採算が合わないのですが、地域の経済状況を考えるとこれ以上の値上げは難しい状況です。年収320万円程度が一般的なこの地域で、料金設定に本当に苦労しています。

未来への展望と課題

ー今後より強化されていきたいポイントについて教えてください!

東:本来は小学生の段階から、点数に直接現れない読解力、語彙力、計算力などを育てていきたいと考えています。しかし現実には、高校入試直前の駆け込み需要が圧倒的に多いのが現状です。学力は積み重ねで身につくものだという基本的な考え方を根付かせることも、地方の教育格差を解消するひとつの方策です。せめて中1の4月から良いスタートを切って学力を積み重ねていくことを広く知っていただきたいと思っています。

高校の入試対策には自信があり、過去問題の傾向も把握していますので、短期間で結果を出せる指導方法の強化を検討しています。ただ、これは短期的な入試対策にすぎず教育格差の解消には直接の関係性はないのですが、地域のニーズに応える必要性も感じています。また、ニーズに応えていくことで、長期的な学力の積み重ねが大切であるという認識を広げていけるとも考えています。

可能性を信じる心を大切に

ー最後に、入会を検討されている方へメッセージをお願いします!

東:子どもたちにも保護者の方にも同じことを伝えたいのですが、「自分には無理」とか「東大は無理」といった制限を最初から設けないでほしいと思います。場所や環境に関係なく、自分の可能性を信じることが大切です。

特に中学1年生から計画的に学習を進め、大学入試を見据えた準備をしていきたい生徒さんに来ていただきたいですね。可能性を信じて、積み重ねていくことで必ず目標に近づくことができます。学習習慣が身に付き、小学校で身についていなかったことも解決できます。

保護者の方には、長期的な視点で子どもの成長を見守っていただきたいと思います。困ってからではなく、中1から学力を積み重ねていくことの大切さをご理解いただき、一緒に子どもさんの可能性を信じて歩んでいただければと考えています。