「将来の選択肢を広げるために勉強は必要」
そう語るのは、福岡市で個別指導塾「あさぬま塾」を運営する浅沼優斗氏です。
大学時代に塾講師のアルバイトを経験し、生徒の成長に大きなやりがいを感じた浅沼氏。一般企業での勤務を経て、自身の経験を活かした独自の教育メソッドを実践するべく、塾経営の道を選択しました。
特徴的なのは、「脱カンペキ主義」を掲げる学習アプローチです。最初から100点を目指すのではなく、まずは大枠を掴み、段階的に理解を深めていく。この方針は、陸上競技で培った効率的なトレーニング手法から着想を得ています。
また、授業後の「実習時間」を重視し、生徒一人ひとりの学習スタイルに寄り添った指導を行うなど、独自の取り組みも注目されています。
今回は、浅沼氏に「効率的な学習法」と「教育への想い」について詳しく話を伺いました。
少人数制で学習習慣の定着を目指す
ー まずは、あさぬま塾の概要についてお聞かせください。
浅沼優斗代表:対象としては、少人数や個別指導を希望される方を主に募集しています。特に集団塾での学習についていけない方や、学習習慣の形成に苦手意識をお持ちの方に向けて指導を行っています。学年としては中学生から高校生を中心に、小学生は6年生のみを受け入れています。
受験対策だけでなく、定期テスト対策なども含めた総合的な学習指導を行っているのが特徴です。
塾講師の経験から見出した使命
ー あさぬま塾を始められた経緯について教えてください。
浅沼:以前は一般企業に勤めていたのですが、約1年で退職し、塾の運営を始めることを決意しました。大学生時代に塾でアルバイトをしていた経験があり、その際に生徒との関わりにやりがいを感じていたことが大きなきっかけです。
特に印象に残っているのは、勉強が苦手だった生徒が徐々にやる気を出し、自主的に宿題に取り組むようになっていく姿です。そういった生徒の成長を間近で見られることに、大きなやりがいを感じました。
「自習時間」で学習効率を最大化
ー あさぬま塾ならではの特徴やアピールポイントを教えてください。
浅沼:最大の特徴は、授業後半の45分間に設けている「自習時間」です。この時間では、生徒が実際に問題を解く様子を観察し、そのアプローチ方法をチェックした上で、より効率的な学習方法をアドバイスしています。
この時間は、その日の学習内容の定着だけでなく、普段の家庭学習でどのように取り組むべきかという、学習の仕方自体を指導する機会としても活用しています。効率の悪い学習習慣や、気づきにくい誤った癖などを見つけ出し、修正していくことで、より効果的な学習につなげています。
生徒一人ひとりに寄り添った指導を実現
ー 生徒さんへの指導で特に意識されていることはありますか?
浅沼:個別指導が中心ということもあり、生徒一人ひとりの話すペースやトーンに合わせることを大切にしています。それぞれの生徒が発言しやすい、アウトプットしやすい環境を作ることを心がけています。
特に中学生など若い学年の生徒に対しては、適度な雑談を交えながら授業を進めることで、リラックスした雰囲気づくりを心がけています。また、問題を解く際にどのようなミスが起こりやすいかについても、個々の傾向に寄り添いながら丁寧に指導するようにしています。
「脱カンペキ主義」で効率的な学習を実現
ー 浅沼様が提唱される「脱カンペキ主義」について、詳しくお聞かせください。
浅沼:私たちが重視しているのは、最初から完璧を目指すのではなく、まずは大枠を掴むことです。例えば世界史であれば、初めに大まかな流れを押さえ、広く浅く全体像を把握してから、徐々に細かい知識を積み重ねていく方針を取っています。
最初から満点を目指したり、一部の範囲だけを完璧に覚えようとしたりするアプローチは、記憶の定着に悪影響を与え、ストレスも溜まりやすいものです。そのため、まずは目標を緩やかに設定し、簡単なところから着実に積み上げていく方法を推奨しています。
将来を見据えた学びの意義
ー 浅沼様が考える「勉強する意義」についてお聞かせください。
浅沼:どのような職業を選択するにしても、「学ぶ力」は非常に重要だと考えています。必ずしも個々の科目の内容自体が重要なわけではありませんが、物事を順序立てて理解し、新しい知識に結びつけていく力は、あらゆる場面で必要になります。
特に重要だと考えているのが国語と数学です。国語は文脈の把握力を養い、相手の意図を理解し、適切なコミュニケーションを取る基礎となります。数学は物事を順序立てて考え、新しい事実を証明したり整理したりする力を養うのに適しています。これらの能力は、日常生活や仕事の場面でも必ず活きてくると考えています。
多様なニーズに応える充実のコース設計
ー 提供されているコースについて教えてください。
浅沼:メインコースは中学生向けで、50分の授業と45分の実習時間を組み合わせた形式です。小学6年生向けには90分の自習室開放型のコースを用意しており、問題の解き方を指導しながら、必要に応じて授業形式での指導も行っています。
また、オンラインコースも展開しており、60分の個別指導を基本としています。科目については、中学生は国数英の3科目を中心に、小学生は5科目に対応しています。高校生、特に大学受験生に対しては、世界史なども含めた幅広い科目での指導が可能です。
自習重視の学習スタイル
ー 自習時間を重視されている理由を教えてください。
浅沼:週1回の授業に比べ、それ以外の時間の方が圧倒的に長いのが現実です。一般的に2、3日で学習内容を忘れてしまうと言われていますので、その期間をいかにして乗り越え、記憶を強化するかという意味で、自習は非常に重要です。
また、授業はあくまでもインプットの場であり、真の学習効果を得るためにはアウトプットが必要不可欠です。そのため、問題集に取り組む実習の時間を特に重視しています。家庭学習のサポートとして、週1回、学習の目安となるスケジュール表も提供しています。
今後の展望
ー 今後の展開についてお聞かせください。
浅沼:現在は個別指導が中心ですが、今後は3人程度の少人数クラスにも対応できるよう、レベル別のクラス分けシステムの構築を検討しています。具体的には、クラス分けテストの導入やルールの明確化などを進めていきたいと考えています。
また、自習指導についても、私自身の経験に基づく指導法だけでなく、他の受験生の成功事例なども積極的に取り入れ、より効果的な指導方法を模索していく予定です。
入塾を検討される方へのメッセージ
ー 最後に、入塾を検討されている生徒・保護者の方へメッセージをお願いします!
浅沼:当塾では、単なる知識のインプットだけでなく、その後の問題の解き方や、一人で学習する際の効果的な方法など、真の学力向上につながるケアを重視しています。特に学習に苦手意識をお持ちの方は、ぜひ一度体験授業にお越しいただき、当塾の指導方法が合うかどうかを確かめていただければと思います。
自身の陸上競技の経験も活かしながら、部活動と学習の両立に悩む生徒たちのロールモデルとしても、しっかりとサポートさせていただきます。