近年、グローバル化やデジタル技術の進展により、語学学習の形態は大きく変化しています。特に、コロナ禍を経て、オンラインでの学習機会が飛躍的に増加しました。その中で、英語以外の言語、特にアジア圏の言語への関心も高まっています。
タイ語は、日本企業の進出やビジネス展開という実務的なニーズに加え、最近では映画やドラマなどのエンターテインメントを通じて、より身近な言語として注目を集めています。しかし、独特の文字体系や発音の難しさから、学習を躊躇される方も少なくありません。
そこで今回は、2014年からタイ語のオンライン教育を展開する「ランゲージラボ」の事務局スタッフ、上野様と竹口様にお話を伺いました。ビジネスニーズへの対応からエンターテインメント需要の急増まで、タイ語学習を取り巻く環境の変化や、オンライン教育の可能性について、詳しくお聞きしました。
オンラインで始めるタイ語学習の新しいカタチ
ーまず、「ランゲージラボ」のサービス概要について教えてください。
上野：私たちのターゲットは、タイ語での会話を学びたいと考えているすべての方です。Skypeを使用したオンラインレッスンを提供しているので、インターネット環境さえあれば、どなたでも受講いただけます。
竹口：基本的には成人の方を対象としていますが、例外的にお子様の生徒さんもいらっしゃいます。タイに駐在が決まった家族で、お子様も一緒に会話を学びたいというケースや、タイ人のご家族がいらっしゃる方で、お子様にタイ語をしっかり教えたいというケースもありました。
社会貢献の想いから生まれたタイ語オンラインスクール
ーランゲージラボ設立の経緯について教えていただけますか？
上野：弊社の親会社の代表が、タイに関連会社を持っており、頻繁に出張で訪れていました。その経験から、タイ語を学べるオンラインスクールを作りたいと考えたのが始まりです。当時は、このような形態のスクールはあまり一般的ではありませんでした。
また、単なる語学学習だけでなく、代表がタイを訪れる中で、タイ人の柔和な国民性や国として勢いのある状況、活気に触れ、日本とタイをつなげたい、日本の人にタイという国をもっと知ってもらいたい、という想いを抱くようになりました。今では、ランゲージラボの活動を通してさらにタイとの結びつきが強くなっています。
タイとのご縁、年々深くなる関係性を活かして、多くの人々にタイ語や、タイ語を通したタイ文化の学習機会を提供したい、そしてこの活動を通してタイと日本をつなげてゆきたい、という代表の想いが、ランゲージラボの原点となっています。
エンタメ需要の急増がもたらした変化
ー生徒さんの学習目的について、詳しく教えていただけますか？
竹口：弊社は2014年から事業を展開しており、当初は駐在の方・駐在予定の方に主にお使いいただいていました。。しかし、特にコロナ禍以降、大きな変化がありました。NetflixやAmazonなどの動画配信サービスが普及し、タイのドラマ、特にBL（ボーイズラブ）作品が日本で人気を集めました。それをきっかけに、女性を中心に生徒様が増加しました。
現在は、ビジネス利用の方と、エンターテインメントがきっかけでタイ語を学び始めた方の2つが主な層となっています。好きな俳優さんのSNSをでの発信内容を理解したい、という動機で学習を始める方も多いですね。
上野：最近の傾向として、タイのエンターテインメント、特にK-POPのような人気を集めているタイのアーティストに魅力を感じて入会される方が増えています。以前は想像もしなかった層の方々が、タイ語学習に興味を持ってくださるようになりました。
タイと日本をつなぐ架け橋として
ータイのビジネス環境について、現状を教えていただけますか？
竹口：以前ほどの勢いはないものの、タイは今でも日本企業にとって主要な進出先のひとつです。特に、自動車産業や関連産業の集積は厚く、また、近年では飲食店をはじめとする小規模事業主の進出もまだまだ勢いがあります。
バンコクは日本人駐在員が多く、インフラも整っているため、日本語だけでも生活できる環境が整っています。タイは非常に親日的な国で、日本人にとって住みやすい国の一つとして知られています。
私たちは、このような環境の中で、より多くの方にタイ語を学ぶ機会を提供し、タイと日本の架け橋となれるよう、サービスの向上に努めています。ビジネスでもプライベートでも、タイ語を通じて新しい可能性を見出していただければ幸いです。
実務経験を活かした実践的な指導
ー他のタイ語オンラインスクールとの違いについて、お聞かせください。
竹口：最大の特徴は、インストラクター全員が日本語を話すことです。しかも、大半のインストラクターは実際に日本語を使って仕事をしています。副業として教えている方がほとんどなので、実践的なビジネス環境でのタイ語も教えることも得意です。
特に工場での専門用語など、独特の表現が必要な場合でも、実務経験のあるインストラクター陣なら的確にアドバイスができます。通訳を使う場面は別として、現地スタッフとのコミュニケーションやアイスブレイクに使えるタイ語を学びたい、というニーズに応えられるのが強みですね。
上野：インストラクターの採用においても、タイ語を教えた経験を重視しています。ただし、経験がなくても熱意のある方には機会を提供しています。教えた経験はないけれど、やる気のある方にもチャンスを与え、一緒に成長していけたらと考えています。
柔軟な学習スタイルで効果的な上達を
ー指導方針について、特に意識されていることはありますか？
竹口：弊社としての統一的な指導方法は設けていません。インストラクターと生徒様の間でレッスンを作り上げていただく形を取っています。ただし、発音指導については特に重視しています。私自身、大人になってからタイ語を学んだ経験があり、発音の難しさを痛感しています。そのため、ネイティブならではの発音指導には力を入れています。
また、レッスン前に生徒様から学習内容のリクエストを送ることができます。例えば、「このCMの内容を理解したい」といった要望があれば、インストラクターが事前に動画を確認し、使われている表現の解説などを準備します。
上野：タイ語の学習において、英語とは異なる特徴的な点があります。英語学習では、過去の学習経験が時として足かせになることがありますが、タイ語の場合、ゼロからのスタートだからこそ、むしろ伸び伸びと学習できる方が多いように感じます。特に会話面では、驚くほど早く上達される生徒様が多いですね。
実は、オンライン語学学習の効果について、最初は懐疑的な部分もありました。特に、同じインストラクターと継続的に学習できるとは限らないという課題がありましたが、それを逆手に取り、生徒様の学習履歴をしっかりと管理するシステムを構築しました。これにより、インストラクターが変わっても、これまでの学習内容を把握した上でレッスンを継続できる環境を整えています。
竹口：25分という限られた時間を最大限活用するため、レッスン履歴の活用は非常に重要です。新しいインストラクターが担当する際も、生徒様の過去の学習内容を確認し、効率的にレッスンを進められるよう工夫しています。
充実した料金プランで継続的な学習をサポート
ー料金プランやコースについて教えてください。
竹口：現在、全部で6つのプランをご用意しています。定期コースが5つと、スポット購入コースが1つです。お気軽プラン、基本プラン、基本プランプラス、集中プラン、徹底プランという定期コースがあり、それぞれ受講可能な回数が異なります。
例えば、最も手頃な「お気軽プラン」では月に2-5回程度、最も充実した「徹底プラン」（月額22,000円）では月に20回以上のレッスンを受けることができます。インストラクターによって必要なポイントは異なりますが、徹底プランなら月に22回程度のレッスンが可能です。
また、スポット購入コースでは、1,000円から5,000円（税抜）までの範囲で、必要な分だけポイントを購入できます。定期コースのポイントが不足した場合や、試しに受講してみたい場合などに便利です。さらに、初回登録時には、どのインストラクターでも1回無料で体験レッスンを受けていただけます。
オンライン学習の質を高める新たな取り組み
ー今後の展望について、お聞かせください。
上野：現在、新しいプロジェクトとして、タイ文字の読みの学習に力を入れていきたいと考えています。オンラインレッスンは会話中心ですが、タイ文字に興味を持たれる生徒様の期待に応えられる様、オンラインで効果的に文字を学べる仕組みを検討しています。
竹口：また、レッスン動画の公開も計画しています。現在はインストラクターの自己紹介動画のみですが、実際のレッスンの様子を2-3分程度の動画で紹介できればと考えています。これにより、入会を検討されている方に、より具体的なイメージを持っていただけると思います。
タイ語学習で広がる可能性、一歩を踏み出すあなたへ
ー最後に入会を希望している方にメッセージをお願いします！
竹口：オンラインでの学習に不安を感じる方もいらっしゃるかもしれませんが、対面のレッスンと同じように、しっかりと発音もチェックできますし、インストラクターが変わっても学習履歴を共有していますので、確実にステップアップしていただけます。まずは無料体験レッスンを受けていただき、ランゲージラボの学習スタイルを実感してください。
上野：私たち事務局スタッフも、生徒様一人一人に合った学習環境を整えられるよう、全力でサポートさせていただきます。他のオンラインスクールと比較検討されている方も多いと思いますが、ぜひ一度、ランゲージラボの雰囲気を体験していただければと思います。タイ語学習の素晴らしい第一歩となることを願っています。
