不登校、発達障がい、経済的困窮など、様々な理由で学習機会を失いがちな生徒たちに寄り添い続けて13年。新・個別指導塾アシスト春日は、「誰もが学べる場所」を目指して独自の教育スタイルを確立してきました。オンラインと対面のハイブリッド型個別指導や、学習時間無制限の「学びホーダイ」システム、そして最新のeスポーツ教育まで。教育における多様性を重視する同塾の取り組みに代表の大淵氏にお話を聞きました。
オンラインと対面を組み合わせた総合的な学習サポート
ーサービス概要について教えて下さい。
大淵氏:私たちは、生徒一人一人の状況に合わせた総合的な学習サポートを提供しています。中心となるのはアシストシステムという配信型の学習プログラムです。これは自宅でも教室でも同じ内容を学べる仕組みで、生徒は自分のペースで学習を進めることができます。
また、通常の教科学習に加えて、プログラミング、ロボット教室、理科実験教室、AI英会話など、多様な学びの機会も提供しています。ロボット教室は土曜日、理科実験教室は水曜日と土曜日の第2・第4週に実施しており、生徒の興味や目標に応じて選択できます。
13年の歩みで見えてきた使命
ー開業からの13年間で、どのような変化がありましたか?
大淵氏:私たちは開業してから13年目を迎えました。この間、教育弱者と言われる生徒さん、不登校、発達障がい、片親家庭、経済的困窮、学び直しを必要とする方々に門戸を広げる形で運営をしています。もちろん一般的な生徒さんもいらっしゃいますが、「勉強したくても勉強する場所がない」「一般的な教室では受け入れてもらえない」という生徒さんたちにも門戸を広く開いた学びの場となっています。
ー具体的にはどのような生徒さんが通われているのでしょうか?
大淵氏:例えば昨日も中学3年生の生徒が来校されました。普通の塾には通えないけれど、勉強に不安があるという生徒です。一般的な私立高校への進学を希望しています。また、完全不登校で一度も顔を合わせたことのない生徒も2名在籍しています。
オンラインと対面を組み合わせた独自の学習システム
ーオンラインと対面をどのように組み合わせているのでしょうか?
大淵氏:13年前にアシストシステムという配信型の事業を導入しました。元々アシストの本部が千葉県にあり、九州では当校が初めての開業でした。不登校の生徒も学べる仕組みとして導入されており、教育業界の素人でも独立してオーナーとして開業できる仕組みだったんです。
自宅にインターネット回線があれば、教室で学習するのと同じ内容を学べます。基本的には、質問が出ないほど丁寧に教材を作り込んでいることから、13年間で「先生の説明が分からない」という質問は0件です。
自由度の高い学習環境の提供
ー教室の様子について教えていただけますか?
大淵氏:教室には10台のパソコンがあり、生徒は入れ替わり立ち替わりやってきます。現在20人程度が在籍していますが、全員が異なることを学んでいます。英語をやっている子もいれば、数学をやっている子もいます。
基本的な営業時間は平日16:30〜21:00で、日曜日は午前中のみ開講しています。
生徒一人一人の可能性を広げる柔軟な指導
ー生徒と接する時に意識しているポイントを教えて下さい。
大淵氏:私たちは、生徒一人一人の状況に合わせて柔軟に対応することを大切にしています。例えば、中学3年生でも必要であれば小学校の学習内容まで戻って学び直すことができます。
教室では全員がイヤホンをして授業を受けており、静かな環境で各自のペースで学習を進められます。休憩時間には生徒同士で会話を楽しんだり、時にはおにぎりを食べながらリラックスした雰囲気で過ごしています。
重要なのは、生徒が「勉強したい」という気持ちを自然に持てる環境づくりです。周りと比べて恥ずかしい思いをせず、自分のペースで学べる。そんな安心できる場所を提供することで、生徒一人一人の可能性を広げていけると考えています。
独自の料金システムで学習意欲を支援
ー料金体系はどのようになっていますか?
大淵氏:当教室では「学びホーダイ」というスタイルを採用しています。来校日数や学習時間に関係なく、教科数で料金を設定しています。
中学生の場合、2教科で税抜17,000円、3教科で19,000円、5教科で22,000円となっています。金額差が小さいため、ほとんどの生徒が5教科を選択します。
新しい取り組み:eスポーツと教育の融合
ー今後の新しい取り組みについて教えてください。
大淵氏:不登校の生徒の中には、家でゲームばかりしている子もいます。最初は注意していましたが、考え方を変えました。eスポーツという新しい可能性が見えてきたんです。
実際、通信高校に進学した生徒がeスポーツの道に進むと決めた時、その子の父親は大変喜んでいました。子どもたちの未来は多様で、何が希望につながるか分からない。そういう気づきがありました。
このような背景からeスポーツを絡めたお子様の支援を考えていたところ、別事業をやられている経営者の方々とつながることができ、現在複数の経営者を交えたeスポーツサービスの展開を考えています。
保護者の方々へのメッセージ
ー最後に、保護者の方々へメッセージをお願いします。
大淵氏:特に保護者の方々にお伝えしたいことがあります。子どもが自ら「勉強したい」と言い出すタイミングは必ずあります。高校でサッカーがしたい、大学でラグビーがしたい、将来は科学者になりたいなど、夢は様々です。
ただし、成績があまり良くないことを自覚している生徒は、一般的な塾に行くことに不安を感じています。そんな時、私たちの教室では、必要であれば小学校2年生レベルまで戻って学習することができます。それを恥ずかしく感じない環境があります。
特に英語については、中学校で突然始まる文法学習についていけず、多くの生徒が英語嫌いになってしまいます。そのため当教室では、小学生の段階から計画的な英語学習を提供しています。
遅れを取り戻すことを恥ずかしく感じない、そんな環境で学ばせたいとお考えの保護者の方は、ぜひ一度見学にいらしてください。