【群馬県高崎市】中高生特化型の就労準備支援 ― 発達障害のある子どもたちの未来を支えるサン・ワーク

コミュニケーションが苦手、将来の就労に不安がある―。そんな思いを抱える発達障害のある中高生とその保護者に向けて、群馬県高崎市の「サン・ワーク」では、一人ひとりの特性に合わせた就労準備型の支援を行っています。今回は、開設から4年目を迎える同施設の特徴的な取り組みについて、藤島氏にお話を伺いました。

サービス概要と対象者

ー御社のサービス概要、どういった方を対象にどのような支援あるいは、どんな作業内容を提供しているかについてお聞かせください。

藤島氏:当施設は、放課後等デイサービスとして小学校1年生から高校3年生までを対象としていますが、特に中高生に特化した支援を提供しています。特徴的なのは、知的な面での支援をあまり必要としない発達障害のお子様が多く通所されていることです。学習面では通常の学習についていけるものの、コミュニケーションが苦手といった特性をお持ちのお子様に対して、きめ細かな支援を行っています。

具体的なプログラムとしては、1人暮らしを想定した生活スキルの習得、ITスキルの向上、接客訓練など、将来の自立に直接つながる実践的な内容を提供しています。お子様一人ひとりの特性に合わせて、必要なスキルを段階的に身につけていけるよう工夫しています。

開設の背景

ーこのサービスを提供するに至った背景やきっかけについて教えて下さい。

藤島氏:2019年の開設当初、1つの施設で小学1年生から高校3年生までを受け入れていましたが、年齢によって必要な支援内容が大きく異なることに気づきました。特に中高生の場合、将来の就労や自立に向けた準備が必要となりますが、小学生中心の環境ではなかなか十分な支援を提供できませんでした。

そこで、2~3歳から小学2年生までを対象とした「サンジュニア」、小学校高学年対象の「サン」、中高生向けの「サン・ワーク」という形で、年齢層別に施設を分けることにしました。各発達段階に応じた適切な支援を提供できる体制を整えています。

施設の特徴と強み

ー御社ならではの強みやアピールポイントを教えて下さい。

藤島氏:最大の強みは、中高生、特に思春期の支援に特化していることです。この時期特有の課題や悩みに対して、経験豊富な職員が丁寧にサポートしています。また、知的に支援を必要としない発達障害のお子様向けの中高生施設は群馬県内でも数少なく、広範囲から通所いただいています。

支援における心がけ

ー利用者の方と接する際にどんなことを意識していますでしょうか。

藤島氏:中高生の場合、ただプログラムを提供するだけでは継続的な参加は難しいと考えています。そのため、一人ひとりのお子様が「ここに来る意味がある」と納得できるようなカリキュラム作りを心がけています。特に自己理解を深め、将来の具体的なイメージが持てるような支援を意識しています。

今後の展望

ー御社として今後の展望や取り組んでいきたいことについて教えてください。

藤島氏:今後は特にデジタルスキルの習得に力を入れていく予定です。これは障害の有無に関わらず、将来必須となるスキルだと考えています。社会の変化に合わせて、常に新しい支援プログラムを開発・提供していきたいと考えています。

保護者の方々へのメッセージ

ー最後に記事を読む方、御社の利用を検討されている方へのメッセージをお願いします。

藤島氏:発達障害をお持ちのお子様の場合、特に中高生になると適切な支援の場を見つけることが難しいかもしれません。当施設では、お子様の可能性を最大限に引き出せるよう、一人ひとりに合わせた丁寧な支援を心がけています。

まずはお子様と一緒に見学にいらしていただき、実際の雰囲気を感じていただければと思います。特に「普通の学校に通っているけれど、将来が心配」「コミュニケーションが苦手で悩んでいる」といったお悩みをお持ちの保護者の方々に、新しい可能性を見つけていただける場所になれば幸いです。