小学校高学年は、自我が芽生え、周囲との関係性を意識し始める大切な時期です。群馬県高崎市の放課後等デイサービス「サン」では、この成長期にある子どもたちに寄り添い、様々な体験活動を通じて将来の自立につながる力を育んでいます。開設から約7年、着実な成果を上げている同施設の取り組みについて、藤島氏にお話を伺いました。
放課後等デイサービス「サン」のサービス概要
ーまず、サンのサービス内容についてお聞かせください。
藤島氏:当施設では、小学校3年生から6年生のお子様を対象とした放課後等デイサービスを提供しています。この年齢は、お子様の自我が芽生え、周囲との関係性を意識し始める大切な時期です。そのため、将来の自立を見据えながら、一人ひとりの成長をサポートしています。
具体的な活動では、お子様の「できる」を増やすことを大切にしています。様々な体験活動を通じて、それぞれの得意分野や興味を見つけていく機会を提供しています。参加については、お子様の意思を尊重し、プログラムごとに柔軟に対応しています。
サービス提供の背景
ーサンを立ち上げられた経緯について教えてください。
藤島氏:私は以前、介護保険関連の事業に20年ほど携わっていました。その中で、能力があるにも関わらず就労が難しい障害のある方々と出会い、特に精神障害のある方の就労支援の課題を目の当たりにしたのです。
この経験から、早期からの適切な支援の重要性を実感し、2017年に「サン」を立ち上げました。開設当初から、児童期から青年期まで一貫した支援を提供することを目指しています。
「サン」の特徴と強み
ー他の放課後等デイサービスと比べて、サンの特徴を教えてください。
藤島氏:当施設の大きな特徴は、お子様の成長に合わせた環境づくりです。実際の成果として、今年3月に卒業した6年生の半数が、中学校で通常の部活動に参加できるようになりました。
入所当初は様々な課題を抱えていたお子様も、適切な環境と支援により、着実に成長を遂げています。特に、高学年のお子様が多い環境は、自然と落ち着いた雰囲気を生み出し、見学に来られた方からも好評をいただいています。
支援における心がけ
ー日々の支援で大切にされていることは何でしょうか。
藤島氏:特に環境の変化が大きい新年度は、お子様一人ひとりの状況に細心の注意を払っています。新しい環境に馴染むまでには時間が必要ですが、高学年と低学年の関係性にも配慮しながら、全体として良好な関係が築けるよう支援しています。
今後の展望
ー今後の事業展開についてお聞かせください。
藤島氏:より多くのお子様に適切な支援を提供できるよう、支援の専門性を高めていくことを目指しています。特に、知的障害のあるお子様への支援体制を強化し、多様なニーズに対応できる施設を目指していきたいと考えています。
保護者の皆様へのメッセージ
ー最後に、サンの利用を検討されている保護者の方へメッセージをお願いします。
藤島氏:「サン」では、お子様の「できない」を無理に改善させるのではなく、「できる」や「得意」を見つけ、伸ばしていくことを大切にしています。様々な体験活動を通じて、お子様の可能性を広げ、将来の自立につながる力を育んでいきたいと考えています。
見学は随時受け付けておりますので、お気軽にお問い合わせください。実際の活動の様子をご覧いただきながら、お子様に合った支援について一緒に考えさせていただければ幸いです。