NPO法人JAPANボランティア協会 – ボランティア活動を「当たり前」にするために

日本でボランティアを当たり前の文化に――。NPO法人JAPANボランティア協会は、統一されたボランティア証明書の発行を通じて、誰もが気軽にボランティアに参加できる社会の実現を目指しています。アメリカでの経験をもとに立ち上げられた同協会の挑戦と、ボランティア文化を根付かせるためのビジョンについて代表の小茂鳥さんにインタビューしました!

サービス概要

ーJAPANボランティア協会のサービス内容について教えてください。

小茂鳥さん:NPO法人JAPANボランティア協会は、主に高校生や大学生を中心に、将来的には日本全国の全ての方々を対象としてボランティア活動の支援を行っています。

現在、主に2つの事業を展開していますが、その中核となるのが「ボランティア証明書の発行」です。

具体的な仕組みとしては、まず高校生や大学生が様々なNPO法人でボランティア活動を行います。その後、活動内容を記載した申請書を私たちに提出していただき、私たちはNPO法人の活動内容を確認した上で、統一された形式の証明書を発行します。この三角形の取り組みによって、信頼性の高い証明書の発行が可能となっています。

設立の経緯

ー設立に至った背景を教えてください。

小茂鳥さん:当協会は2014年1月に設立しました。きっかけは私自身がモルガン・スタンレーでの勤務時代、ニューヨークでの研修中に経験したボランティア活動です。現地では社員研修の一環としてボランティア活動が組み込まれていたのですが、当初は「なぜこれほど頻繁にボランティア活動をするのだろう」と疑問に感じていました。

しかし、実際に活動に参加し、その意義や社会への影響を目の当たりにする中で、「世の中をより良くするためには何が必要か」を深く考えるようになりました。調査を進めると、アメリカではボランティア活動を支えるインフラやカルチャーが整備されていることが分かり、日本でもこうした基盤づくりが必要だと確信し、設立を決意しました。

特徴的な部分やアピールポイント

ー他にはない御社の特徴を教えてください。

小茂鳥さん:私たちは、ボランティア証明書の第三者発行機関としては国内で唯一の存在です。分かりやすく言えば、英検やTOEICのような位置づけです。各NPO法人がそれぞれ独自の証明書を発行すると、フォーマットがバラバラになり社会的な価値が低くなってしまいますが、私たちが第三者機関として統一された証明書を発行することで、その価値を高めることができます。

この証明書は、大学の推薦入試や就職活動での自己アピール資料として活用できるほか、企業のCSR活動の実績証明としても利用されています。例えば「延べ100人、1万時間のボランティア活動」といった形で数値化することも可能です。

利用者と関わる際に意識していること

ーボランティアに参加される方々へのサポート体制について教えてください。

小茂鳥さん:まだボランティア活動の経験がない方には、私たちの団体でボランティアの機会を提供したり、適切な活動先を紹介したりするなど、きめ細かなサポートを心がけています。特に「一人で参加するのが不安」「どこでボランティアができるか分からない」という声に応えるため、安全に楽しくボランティアができる場所に、スタッフと一緒に参加できる機会を提供しています。

今後の展望

ー今後の展開についてお聞かせください。

小茂鳥さん:来年度に向けて、大学とのコンソーシアム形成を進めています。現在、7つの大学と協議を進めており、大学の学長や教授陣にサポーターとして参画していただくことで、高校生や大学生がより参加しやすい環境づくりを目指しています。企業との連携も強化することで、就職活動時の活用も促進していきたいと考えています。

また2024年4月からは新たな取り組みとして、神奈川県と協力してNFTを活用したデジタルボランティア証明書の発行も開始しました。これにより、より効率的で信頼性の高い証明書の発行が可能となっています。

利用検討者へのメッセージ

ーボランティア活動に興味のある方へメッセージをお願いします。

小茂鳥さん:「ボランティアは自己満足ではないか」という意見をよく耳にしますが、私は「やらないよりやった方が良い」と考えています。

どんなきっかけでも構いません。ボランティア活動は社会貢献になるだけでなく、自身の成長にもつながります。オンラインでのボランティアも可能ですし、全国各地での活動紹介もできますので、ぜひ一歩を踏み出してみてください。