「オンラインフリースクールまなれぼ」は、不登校の子どもたちが「やりたいこと」に全力で取り組める自由な学びの場です。学校教育の画一性に疑問を抱いた元教員が設立したこのスクールでは、「教えない」という独自の方針を掲げ、子どもたちが自ら考え、自発的に行動できる環境を提供しています。
完全オンラインの授業形態で、子どもたちの個性やペースに寄り添いながら、動画編集やプログラミングなど実践的なスキルを身につける機会も。学びの場としての特徴や強み、そして未来に向けた取り組みについて、代表の真部さんに熱い想いを伺いました。不登校という選択肢が、可能性を広げる第一歩になることを示す一例です。
オンラインフリースクールまなれぼの対象と基本方針
ーまず、まなれぼはどういった子どもたちを対象にしているんでしょうか?
オンラインフリースクールまなれぼ 真部さん(以下敬称略): 主に、不登校の子どもたちですね。小学生から高校生まで、年齢層は結構広いです。僕らの基本方針としては、その子が「何をやりたいか」に重点を置いています。こちらから「これをやりなさい」と強制することは一切なくて、子どもたちが自分で「今日はこれをやる」と決めたことに取り組んでもらっています。自発的に動く力を大事にしているのです。
ー全てオンラインで行っていると伺いましたが、どんな形で進めているんですか?
真部さん: そうですね、完全オンラインです。全員がそれぞれの場所から参加する形です。時間や場所に縛られないのは、オンラインならではのメリットですよね。
フリースクールを始めたきっかけ
ーこのスクールを始められた背景について教えていただけますか?
真部さん: 元々、小学校の教師をしてたのですが、学校教育のやり方に疑問を感じていました。「みんなで同じことをやるのが正しい」みたいな空気がどうしてもあって、それがしんどい子たちもいるんじゃないかと思っていたのです。
それで一度教員を辞めて、別の子どもに関わる仕事をしながら、学校に通えない子どもたちを対象にした学びの場を作りたいと考え始めました。不登校の子たちにも、もっと自由に、自分らしく学べる場所が必要だなって。
まなれぼの特徴と強み
ー他のスクールとは違う、まなれぼならではの特徴は何ですか?
真部さん: 一番の特徴は「教えない」というところですかね。普通の塾や学校みたいに、僕が「こうしなさい」「ああしなさい」と指示を出すことはしません。その代わり、子どもたちがやりたいことを全力で応援します。必要なときにはアドバイスをするけど、基本的には見守る感じですね。
それで、小学生が自分でホームページを作っちゃうこともあるのです!自分で考えて、行動して、結果を出す――そういうのが、オンラインフリースクールまなれぼの強みかなと思います。
指導するうえで大切にしていること
ー子どもたちと関わる中で、特に意識していることは何ですか?
真部さん: HSP(繊細な気質を持つ子)と呼ばれる子どもたちがいるのですが、やはりそういう子たちには言葉一つで傷つけちゃうこともあって…。僕自身、最初は意識してるつもりだったのですが、生徒から「それ、ちょっときつかったです」と言われたことがありました。そこからは、話し方や接し方にもっと気を遣うようにしています。どんな子も安心できる場であることが一番大事ですからね。
学びのプランと日々の過ごし方
ーまなれぼではどんな学びのプランが用意されているんでしょうか?
真部さん: 今のところ、週5日間、1日90分のコースをやっています。週1回は学習アプリを使って勉強する時間を設けています。それ以外の日は、子どもたちが自分でやりたいこと――動画編集やプログラミング、ゲームの企画なんかに取り組んでいます。学びと遊びのバランスを大事にしてますね。
ーその日の時間割とか、どんなふうに決めてるのですか?
真部さん: 子どもたちの希望に合わせて柔軟にやっていますよ。例えば、午前中はあまり得意じゃない子が多いので、基本的には午後からスタートすることが多いです。一斉に集まることもあれば、マンツーマンでやることもありますし、その日の状況に合わせて進めています。
今後の展望
ー今後、さらに強化していきたい点や新たに取り組みたいことはありますか?
真部さん: これからも、子どもたちが「やりたいこと」を追求できる環境をさらに充実させたいと思っています。特に、動画編集やプログラミングといった実践的なスキルを深く学べる場を整備していきたいですね。僕自身も動画編集にはかなりの時間を費やしてきましたが、さらに専門的な部分を教えられるような講師を招いて、学びの幅を広げたいと思っています。
また、子どもたち一人ひとりの成長に寄り添いながら、「ここに通ってよかった」と思ってもらえるようなスクールを目指していきたいです。
保護者や子どもたちへのメッセージ
ー最後に、これからまなれぼを検討される方々に向けてメッセージをお願いします。
真部さん: 不登校と聞くと、どうしてもネガティブに捉えられがちなのですが、僕は逆に「運が良いこと」だと思うのです。学校という枠を飛び出して、自分の好きなことに打ち込めるチャンスがあるのですよね。それってすごく貴重なことだと思います。
もし「うちの子に合うかな」って迷っている方がいたら、ぜひ一度ご相談ください。一緒に、その子にとってベストな学び方を考えていけたらと思っています。