「子どもたちの未来が、かつてないほど予測困難な時代となっている」
従来の「がんばって良い成績をとって、良い学校に進学すれば、幸せになる確率が高い」という時代ではなくなり、子どもたち一人一人が自分で考え、決断し、行動する力を育むことが重要になってきています。
そんな中、注目を集めているのが「いこーよ子どもコーチング」です。小学生から高校生までを対象に、オンラインでコーチングを提供し、子どもたち自身の「気づき」を大切にしながら、自己理解と問題解決力を育んでいます。
今回は、同社代表の下元さんに、子ども向けコーチングの特徴や可能性、そして教育の未来についてお話を伺いました。
いこーよ子どもコーチングの概要
ーまず、御社の事業名について教えていただけますか?
下元:弊社のサービス名は「いこーよ子どもコーチング」です。小学3年生から高校3年生までのお子様を対象としたコーチングサービスを提供しています。
サービスの特徴と提供方法
ー具体的にどのような形でコーチングを行っているのでしょうか?
下元:全てオンラインで実施しており、基本的に週1回30分のコーチングセッションを月4回行っています。
指導やティーチングとは異なり、コーチングは本人が持っているものを引き出すコミュニケーションになります。
いこーよ子どもコーチングでは、お子様自身がまず自分をしっかり理解することに重点をおきます。日常の些細な出来事などを話す中でコーチが質問を重ねお子様が自分の考えを言語化し、相手に伝えようとする過程で自己理解を深めていきます。
コーチとの信頼関係が構築され、自分自身への理解も深まってくると目標や克服したい課題などの話ができるようになっていきます。
ここでもコーチングでは、やり方を教えたりコーチが計画を立てたりは一切しません。自分自身で問題を分解して考えるようにコーチが質問を重ね『何からとりかかればよいか?』『まず何を試してみるか?』などお子様自身が自分で考え取り組むことをお手伝いしていきます。
コーチングの具体例
ーコーチングの実際の事例を教えていただけますか?
下元:例えば、あるお子様は「ゲームの時間を増やしたい」
するとテストでいい点を取る、お手伝いをする、親を説得するなど、様々なアイデアが出てくるのですが、コーチはその意見を否定せず、「どの方法が一番早く試せそう?」「テストはいつ頃あるの?」など、実現可能性を一緒に探っていきます。
そのお子様は『親を説得する』を選択し、翌週までにゲームをやることによって何かいいことがないかインターネットで調べてみることになりました。
翌週「どうだった?」とコーチが話を聞くと「いろいろ調べてみたけど、やっぱりゲームを控えめにした方がいいと思ったので説得するのをやめます」という結論に至りました。
このように、コーチングでは正解を教えることはせず、「好きなだけゲームをしたい」という気持ちに共感しながら、本人が自分で考え、決断するプロセスを大切にしています。
コーチングサービス開始の経緯
ー下元さんが、このコーチングサービスを始められた理由を教えていただけますか?
下元:元々、お出かけ情報のメディア「いこーよ」(iko-yo.net)を運営しており、そこでは子供たちがより良い形で育っていく社会を作りたいという思いから、脳科学や発達、教育の専門家と研究を重ねてきました。
その中で、今の時代子供達は様々な制限の中で生きており、自由に自分で考えて行動する機会がどんどん減少していることがわかりました。
社会はどんどん自分で考えて行動できる能力を必要とする時代になっているのに、子供達の環境はむしろ逆行しているなと。
そこで子供たちが自分で考え、判断し、行動していける機会を作りたいと考えたことが当サービスの始まりです。
『いこーよ』では自然体験やお仕事体験といった子供達が考え行動するようなイベントも実施していますが、より継続的な機会を提供する目的で子どもコーチングを始めることにしました。
料金体系とコース設計
ーコースの特徴について教えてください。
下元:現在、小学生子供コーチングは月額12,000円、中高生子供コーチングは月額15,000円、保護者向けコーチングは月額15,000円でご提供しています。
また、親子セットコースもご用意しており、小学生親子セットコースは月額23,000円、中高生親子セットコースは月額25,000円となっています。
保護者向けコーチングの特徴
ー保護者向けのコーチングについても詳しく教えていただけますか?
下元:保護者向けのコーチングは、子育ての方法を教えるものではありません。むしろ、子育てに追われる中で自分を見失いがちな親御さん自身の課題解決をサポートします。
子供のコーチングと保護者のコーチングは完全に別々に行います。また、子どもコーチングで子供が話した内容についてお子様が秘密にしてほしいという内容については親御さんにも内容をお伝えすることはありません。毎回必ずお子様に確認し、守秘義務を徹底しています。
今後の展望
ー今後の展開についてお聞かせください。
下元:現在、二つの方向性で展開を検討しています。一つは、グループコーチングの導入です。1対複数のコーチングセッションを実施することで、より手頃な価格での提供を目指しています。
もう一つは、これまでのコーチングデータをAIに活用し、VRを通じて好きなキャラクターや憧れの人物がコーチングを行うようなシステムの開発です。将来的には義務教育にも導入できればと考えています。
保護者へのメッセージ
ー最後に、入会を検討されている保護者の方へメッセージをお願いします。
下元:一昔前はがんばって勉強して、何かの答えを出せる人や解き方をわかっている人になれば、そこに価値がありました。しかしながら、これからの時代は答えが決まっていることややり方が分かっていることはテクノロジーが解決してくれます。
そういう時代に大切なスキルは、答えのない問いに対して、自分自身で考えて、仮説を立て、実行していけることだと思います。
コーチングで身につく「自分で考え、問題を分解し、解決策を見出す」という力は、どんな場面でも活かせる大切な基礎となります。
1ヶ月単位でお申込みできますので、気になる方はぜひ子どもコーチングを体験してみてください!