不登校・発達障害の生徒に寄り添う学習支援|キズキ共育塾インタビュー

不登校や発達障害を持つ生徒一人ひとりに合わせた独自のカリキュラムで、学びをサポートするキズキ共育塾。当事者経験を持つスタッフも在籍し、生徒の特性に寄り添った指導を行う同塾の特徴や想いについて、お話を伺いました。

一人ひとりに合わせたオーダーメイドの学習支援

ーどのような方を対象にどういった指導をされているのか、概要を教えていただけますか?

寺田:私たちのキズキ共育塾では、不登校経験者や中退者、社会人になってから学び直しを希望される方など、様々な方が学んでいらっしゃいます。特に発達障害をお持ちの方も多く、他の塾では学びが上手くいかなかった方々が多く来塾されています。

最大の特徴は、完全オーダーメイドの1対1個別指導です。不登校の方それぞれで学習を困難に感じられる部分が異なりますし、発達障害をお持ちの方は一般的な学習方法が合わないことも多いため、お一人おひとりの悩みや特徴に合わせた学習方法を個別に組み立てています。

当事者目線での学習支援を実現

ー教室を始められたきっかけや経緯について教えていただけますか?

寺田:代表の安田自身が発達障害やASDを持っており、いじめられた経験もあります。しかし、「学び」を武器として人生を切り開いてきた経験から、同様の悩みを持つ方々の支援をしたいという思いで塾を立ち上げました。

生徒一人ひとりの特性に合わせた独自の指導方法

ー指導方法に関して工夫されている点を教えていただけますか?

寺田:例えば、記憶が苦手な生徒さんへの指導では、まず「耳から入る情報」と「目から入る情報」のどちらが得意かを丁寧に分析することから始めています。学校では英単語を書いて覚える方法が一般的ですが、それが合わない生徒さんも多くいらっしゃいます。

そういった場合、音読による学習に切り替えたり、特にLD(学習障害)をお持ちの方には、文字を書くことと内容の理解を同時に行うことが負担になるため、まずは授業に集中していただき、板書内容はスマートフォンで撮影して後から整理する方法を取り入れたりしています。このように、一人ひとりの特性に合わせて、最も効果的な学習方法を柔軟に採用しています。

経験豊富な講師陣による手厚いサポート体制

ー他の教室にはない特徴やアピールポイントについて教えていただけますか?

寺田:大きな特徴として、講師陣に不登校の元当事者や、心理学を専門的に学び、不登校や心のケアに関する資格を持つスタッフが多数在籍していることが挙げられます。

生徒さんにとって大切なことは、周りと比較して劣等感を持たないこと。私たちの講師陣は、単なる知識だけでなく、自身の経験に基づいて「あなたはここにいていいんだ」というメッセージを伝えることができます。

全国展開とオンライン指導で、学びの機会を提供

ー今後、より強化していきたい点や取り組みについて教えていただけますか?

寺田:今秋には神戸、大宮、三軒茶屋に新しい教室をオープンする予定です。不登校支援における地域格差は大きな課題の一つで、都内ではフリースクールの選択肢が豊富な一方、地方ではそうした支援を受けられない現状があります。

現在も全国、さらには海外からもオンラインで受講いただいていますが、「困っている人、必要としている人に届けたい」という思いで、さらなる展開を目指しています。

一人で悩まないでください

ー最後に、入会を考えていらっしゃる方へメッセージをお願いします。

寺田:文部科学省の調査によると、不登校の理由の多くは「漠然とした不安」や複数の要因が重なっているケースが多く、自分でも何に困っているのか明確に言語化できない方が大半です。

相談する際に「きちんとまとめて来なければ」と思われがちですが、そうである必要はありません。「最近辛いことが多いな」という漠然とした思いでも構いません。まずはご相談いただければ、私たちが一緒に考え、サポートさせていただきます。

学びは大学進学や就職のためだけのものではありません。それは人生を切り開くための一つのツールであり、自分らしい道を見つけるためのきっかけになればと考えています。