キャッシュレス決済やSNSの普及により、子どもたちの金銭トラブルリスクが高まる今日。
小さな頃からの金融教育の重要性が注目される中、キッズマネーステーション(Kid`s Money Station)は20年にわたり親子で学べる金融教育を提供しています。
全国の認定講師による活動や、金融庁からの依頼の講座など、その取り組みの詳細について秋山佳子さんにお話を伺いました。
教室概要

ーどういった方を対象にどのような講座を提供されていますか?
秋山さん:キッズマネーステーションは、認定講師の自主開催や春・夏の全国一斉イベントとして講座を展開しています。
主な対象は小学生ですが、未就学児も受け入れており、親子でお金や仕事について学べる様々な講座を提供しています。
参加者は一般のご家庭の親子が中心で、PTAや学校などの団体からの依頼も受け付けています。
地元の広報誌での告知や、これまでの参加者からの口コミでも広がっています。
その結果、さまざまなところから講座開催の依頼を受けています。
設立の経緯
ー設立されたきっかけや経緯について教えていただけますでしょうか?
秋山さん:キッズマネーステーションは今年で設立20周年を迎えました。
代表の八木陽子がオーストラリアを訪れた際、現地の進んだ金融教育に感銘と衝撃を受けたことが設立のきっかけです。
20年前の日本では、大人であってもお金について話すこと自体がタブー視される風潮があり、活動は苦労の連続でした。
しかし、草の根運動として地道に活動を続けてきた結果、ここ数年で状況は大きく変化し、金融庁や文部科学省、各自治体などの公的機関からも依頼を受けるようになっています。
現在は代表の想いが社会に浸透してきていることを実感しています。
特徴とアピールポイント

ー講座の特徴やアピールポイントについて教えていただけますでしょうか?
秋山さん:20年の実績に加え、他団体との最大の違いは、保険や金融商品の販売を目的とせず、純粋に教育普及を理念として活動している点です。
「物を売るのが先」という団体が増える中、教育に特化したアプローチを貫いています。
代表の八木は金融庁所管の金融経済教育推進機構(J-FLEC)の運営委員もつとめて、日本全体の金融教育の普及もしています。
生徒に指導する際に意識していること
ー受講者さんと接する際に意識されていることはありますか?
秋山さん:1年生から6年生まで、また未就学児も参加する中で、年齢による理解度の違いに特に注意を払っています。
各年齢に合わせた言葉遣いと説明方法を工夫し、楽しく学べる環境づくりを重視し、家庭での振り返りを通じて、将来のお金のトラブル防止につながるよう心がけています。
高学年向けには、より実践的な内容も提供しています。
「お金は限りあるもので、親が一生懸命働いた感謝の気持ちとして得られるもの」そして、「金融教育を通してよりよい社会をつくる」基本概念を軸に、世界のお金や為替の話、投資の基礎知識なども扱っています。
コースと料金体系

ー実際のプログラムについて教えてください。
依頼内容に応じて柔軟にプログラムを提供するように心がけておりますが、主に以下のような内容となっています。
【未就学児・低学年向け】
「お金の初めの一歩」:紙芝居を使って、お金の大切さを学ぶ基礎プログラム
「初めてのお仕事体験」:自分で描いた絵を販売するなど、店員体験を通じてお金の流れを学ぶ
【全学年共通】
「私たちの生活にかかるお金」:家計の仕組みや予算の使い方を学ぶ
「お小遣い会議」:親子で参加し、お小遣いの決め方や使い方、貯め方を3つに分けて学習
【保護者向け】
・子どもへの金融教育方法の講座
・中学・高校の受験や奨学金に関する講演
・PTAや学校からの依頼に応じた金融教育セミナー
今後のビジョン
ー今後講座として強化されたい点や、新たに取り組んでみたいことはありますか?
秋山さん:金融教育の普及は進んできているものの、まだまだ発展の余地があると考えています。
時代の変化に合わせてプログラムを随時更新し、連続して新しい講座に参加できる機会を増やしていく方針です。
メッセージ
ーこのプログラムに興味を持たれた方へメッセージをお願いできますでしょうか?
秋山さん現代は、キャッシュレス決済やSNSの普及により、小さなお子様でも金銭トラブルに巻き込まれやすい時代となっています。
大人になってからの取り返しのつかないトラブルを防ぐためにも、小さいうちからの金融教育が重要です。
プログラムは「遊びながら学ぶ」をモットーに、親子で楽しく参加できる内容となっています。
投資などお金について不安を感じる保護者の方も、お子様と一緒に学ぶことができたり、お小遣いを通じた小さな試行錯誤を重ねることで、将来の金銭トラブルを防ぐことができます。
マネトレ君(キッズマネーステーションのマスコットキャラクター)と一緒に、ぜひ親子でお金について学んでみませんか?
早い段階からの金融教育が、お子様の明るい未来につながります。