“人生を変える海の自由” – NPO法人三河湾ヨット倶楽部が目指すヨットの新時代

風を味方に、大海原を進むヨット。その魅力は「自由」そのものです。しかし、日本のヨット界は平均年齢72歳と高齢化が進み、新しい波が求められています。25歳でヨットを始め、世界一周する仲間を持つまでに至った加藤さん。「ヨットは特別なものではない」という思いで立ち上げたNPO法人三河湾ヨット倶楽部の挑戦に迫ります。

ヨットを通じた海洋文化の普及と若者育成への想い

ー三河湾ヨット倶楽部の主な活動内容について教えてください。

加藤さん:当クラブでは、ヨットを通じて海洋文化を広めていくことを主な目的として活動しています。ただ現在のヨット界では高齢化が進んでおり、学生時代にヨット部で活動する人は一定数いるものの、その後も継続する人が少ないのが現状です。

そういった背景から、ヨットを始めるきっかけづくりとなるようなイベントの企画・運営を行っており、企業や団体向けにバーベキューなども含めた有料イベントの実施や、最近では海洋散骨のお手伝いなども行っています。

創設の経緯と活動の広がり

ー創設の経緯について教えてください。

加藤さん:私自身は25歳からヨットを始め、約25-26年活動を続けているのですが、その中で若い世代がヨットを始めにくい現状を何とか変えたいという思いがありました。

ヨットの世界は、お金があれば始められるというわけではなく、出会いやきっかけ、さらには漁業権など様々な法律の理解も必要です。また知り合いがいないとなかなか入っていけない世界であり、そういった壁を取り除きたいという思いから、NPO法人を立ち上げました。

ヨットにはどのような魅力がありますか?

ーヨットの魅力について具体的に教えてください。

加藤さん:ヨットの最大の魅力は何と言っても「自由」を感じられることです。例えば私の知り合いの中には世界一周を達成した人が2人もいます。日本の国土に縛られることなく、自分の意志で進路を決めて航海できる。それがヨットならではの醍醐味です。

また、ヨットは物作りの楽しさも味わえます。修理や整備を自分でできるので、船との深い絆も生まれます。さらに、天候や自然と向き合いながら航海するため、自然との一体感も大きな魅力の一つです。天気の悪い時は出航を控えるなど、自然を敬う心も自然と身についていきます。

ヨットの魅力と参加のハードル

ー若い世代に向けて、ヨットの魅力を教えてください。

加藤さん:ヨットは風で動く乗り物なので、燃料費もそれほどかかりません。新艇を購入すると1000万円ほどかかりますが、高齢化が進む中で格安や無償で譲ってもらえるケースも多くあります。

維持費として係留費用は必要ですが、車の駐車場代程度です。また、仲間との共有も一般的で当クラブでも4人でヨットを共有しています。物作りの観点からも、修理や整備を自分でできる楽しみもあります。

ヨットには夢があり、日本の国土に縛られない自由さがありますよ!

今後の展望

ー今後の展望についてお聞かせください。

加藤さん:今後は自然と関わるヨガイベントなど、様々な体験機会を提供していきたいと考えています。またコロナ禍で一時中断していた活動も徐々に再開しており、先日は全国の団体を招いてヨットレースを開催し、ドローンでの撮影も実施しました。

さらに若い世代にもヨットの魅力を知ってもらいたいという思いから、海洋散骨の依頼をきっかけにヨットに興味を持っていただくなど、様々なアプローチで裾野を広げていきたいと考えています。情報発信としてブログやFacebookでの活動報告も積極的に行っていく予定です。

メッセージ

ー最後に記事を読んでいる方に向けたメッセージをお願いします

加藤さん:企業の皆様には、一口3000円からの寄付をお願いしております。認定NPO法人として税額控除の領収書も発行可能です。

また、企業の社会貢献活動として、ゴミ拾いなどの環境活動やチームビルディングの場としてもご活用いただけます。単なる収益だけでなく、社会貢献活動の場として当クラブをご活用いただければ幸いです。

ヨットを始めてみたい方へはまずは気軽に体験してみることをお勧めします。当クラブではボランティア活動として、ヨットに触れる機会を提供しています。費用面で心配な方も、仲間と共有するなど様々な方法があります。ぜひ、自由を感じられるヨットの世界に一歩踏み出してみてください。