物資を必要な方へ確実に届ける「もったいないジャパン」が目指す支援の形

私たちの身の回りには、使わなくなったものや余っているものが数多く存在します。

それらを必要としている人々に届けることができれば、社会はもっと豊かになるはず・・・

今回は、そんな「もったいない」を減らし、効果的な支援につなげる活動を行う「もったいないジャパン」の代表、大森裕貴氏にお話を伺いました。

日用品から文具まで。幅広い支援で社会貢献

ー御社のサービス内容と、どのような方を対象に支援を行っているのかについて教えてください。

大森氏:私たちは、家庭や企業で不要となったものを募集し、それらを必要としている団体様への寄付という形で再利用する活動を行っています。

主な寄付先は子ども食堂や養護施設などで、海外への支援も実施しています。

震災をきっかけに広がった支援の輪

ー このサービスを提供されるに至った背景やきっかけについて教えてください。

大森氏:もともとは『セカンドブックアーチ』という、本を次に必要とする人に届けるという活動から始まりました

2011年の東日本大震災で支援の問い合わせが増え、その後、2016年の熊本地震をきっかけに『もったいないジャパン』として本以外の支援も本格的に開始することになりました。

昨年の能登半島地震の際にも支援活動を行っています。

フードバンクとは異なる、独自の支援スタイル

ー「もったいないジャパン」様の強みやアピールポイントについてお聞かせください。

大森氏:現在、食料品を中心に寄付を行うフードバンクは数多く存在していますが、私たちは日用品や文具類など、より幅広い物資の寄付を受け付けているのが特徴です。

寄付者の内訳を見ると、件数では個人が8割、企業が2割ですが、寄付量では逆に企業からの寄付が8割を占めています。

押しつけにならない、きめ細やかな支援を目指して

ー活動されている中で特に意識されていることはありますか?

大森氏:最も重視しているのは、支援が押しつけにならないようにすることです。

例えば、企業から未使用のスニーカーが届いた際には、各団体に必要性を確認してから寄付を行うようにしています。

寄付された物資は全て有効活用できるよう、様々な方法で活用先を見つけています。

より広い支援の輪を目指して

ー今後の展望についてお聞かせください。

大森氏:現在、公益法人化を目指して準備を進めています。

また、既存の支援先との友好的な関係を継続しながら、支援者の数を増やしていきたいと考えています。

具体的には、食料品会社や日用品会社、文具会社などに直接アプローチを行っていく予定です。

寄付という選択肢を身近に

ー寄付を検討されている方へメッセージをお願いします。

寄付をすることは、送料などの費用も発生するため、簡単なことではありません。

しかし、捨ててしまうくらいなら、誰かの役に立てられないかと考えていただけたら嬉しいです。

『どこに寄付すればいいのかわからない』という方に、もったいないジャパンという選択肢があることを知っていただきたいと思います。

私たちは、あなたの『もったいない』を、誰かの『ありがとう』につなげます。