新潟県村上市を拠点に、0歳から18歳までの子どもを持つ保護者を幅広く支援する「村上ohanaネット」。
子育ては喜びに満ちた経験である一方で、様々な不安や困難に直面することも少なくありません。
産後ケアからリユース支援まで、地域に根ざした「村上ohanaネット」の多様な支援活動について、代表の渡辺ひろみ氏にお話を伺いました。
地域に根差した多角的な支援サービス
ーまず、どういった方を対象にどのような支援を提供されているかについてお聞かせください。
渡辺氏:村上ohana ネットでは、様々な活動を行っていますが、サービス事業として主に2つの事業を展開しています。
1つ目は、コロナ禍で経済的に困難を抱える家庭を支援する「リユースプロジェクト」です。
制服や子育て用品、子ども服のリユース、女性向けの衛生用品の無償提供、さらにフードバンクと連携した食品提供など、4つの柱で構成されています。
2つ目は「お助けママ事業」です。
これは従来別々に行っていた産後ケアと託児サービスを統合した新しい取り組みです。
託児や病院への付き添い、送迎に加え、家事支援や相談支援まで幅広くカバーしています。
すべての子育て世代に開かれた支援
渡辺氏:村上ohanaネットの特徴は、支援対象を限定しないことです。
産後ケアは通常、出産後1年間に限定されることが多いのですが、同団体では子育て期全般を通じて支援を提供します。
これは、子育ての課題や家庭の状況が、子どもの成長に伴って変化していくという現実に即した対応です。
地域の声から生まれたサービス
ーこのサービスを提供するに至った背景やきっかけについてお聞かせ下さい。
渡辺氏:村上ohanaネットの活動の源は、「オハナサポーター」と呼ばれる地域のボランティアや現役子育て世代の声です。
サービスの多くは、こうした地域の子育て世代の声から生まれています。
特に託児サービスについては、地域のニーズを反映して、施設での預かりと訪問型の両方を提供しています。
家族全体に寄り添う支援の姿勢
ー村上ohanaネット様ならではの強みやアピールポイントを教えて下さい。
渡辺氏:支援にあたっては、行政的な硬さを排除し、同じ子育て経験者として対等な立場で接することを重視しています。
また、支援者と被支援者という区分けではなく、「一緒に子どもの世話をする」という姿勢を大切にしています。
さらに、母親だけでなく、家族全体の状況を把握し、必要な支援を提供する「家族まるごと支援」を実践しています。
今後の展望
ー今後の展望や取り組んでいきたいことについて教えていただけますでしょうか。
渡辺氏:現在は民家を拠点として活動していますが、将来的には独自の拠点施設の確保を目指しています。
この拠点を通じて、子育て世代が気軽に立ち寄れる居場所づくりと、様々な支援をワンストップで提供できる体制の構築を計画しています。
また、活動を継続・発展させていくための人材育成にも力を入れていく方針です。
ー 最後に、これから子育てを始める方へメッセージをお願いします。
渡辺氏:子育ては誰にとっても大変な挑戦です。
自分たちだけで抱え込まず、様々な支援を活用することが大切です。
おうちの方が楽になることで、子どもも楽になっていきます。
ぜひ、行政サービスや民間団体など、利用できる支援を積極的に探して活用してください。
また、相談したいことがある方は、まずはどこかに繋がることが大切です。
私たち村上ohanaネットにも、お気軽にご相談ください。