「不登校は学校という仕組みが合わなかっただけ」メタバース空間で新しい学びを創造するNIJINアカデミー-菊地さんにインタビューしました!

不登校の子どもたちに新しい学びの場を提供したい―。

その思いから2023年に設立されたNIJINアカデミーは、メタバース空間を活用した新しいタイプのオルタナティブスクールで、1年で300名以上が入学しています。

教科書に縛られない柔軟な学び方と、子どもたちの主体性を重視した独自の教育で、97%という高い出席認定率を実現しています。

同校の菊地氏(以下敬称略)に、新しい学びの形についてお話を伺いました。

サービス概要

ーNIJINアカデミーの概要を教えてください。

菊地:NIJINアカデミーは、2023年に設立された小学1年生から中学3年生を対象とするオルタナティブスクールです。メタバース空間を活用したオンライン学習を中心に展開しており、8人制の少人数制で異年齢混合クラスを採用しています。現在、97%という高い出席認定率を実現しています。

通学コースは2つあり、メタバース通学、リアルとメタバースを併用するハイブリッド通学をご用意しています。不登校の子の中には、人間関係に不安を抱えているお子さんもいらっしゃるので1対1での専任サポートもオプションで付けることができます。

1日のスケジュールは午前10時から始まり体育やホームルーム、自由進度学習などを実施。午後からはトップティーチャーやスタッフによる授業を2-3コマ行っており、生徒の状況に応じて最長21時まで柔軟に対応しています。

リアル教室に関しては現在、全国7拠点で展開。千葉県東金をはじめ、武蔵小杉など新規開校も予定しています。

教員体制については、スタッフの9割以上が教育経験者または現役教員で構成されており、質の高い教育の提供に努めています。

不登校児童を対象としたオルタナティブスクールの設立背景

ー設立の経緯についてお聞かせください。

菊地:NIJINアカデミーは、元教師である代表兼校長「星野達郎」の教育現場での経験が設立のきっかけとなっています。

学校現場で、「自分を出せない子がいる」という課題に直面し、その原因は子ども自身にあるのではなく、40人学級という環境や、一方的に与えられる教育システムにあるのではないかと考えました。

環境や学び方を子ども自身が選択できる教育にすることで、もっと子どもたちは自分らしく過ごせるのではないか。そんな思いから、2023年にNIJINアカデミーを設立しました。

オルタナティブスクールとしての特徴的な取り組み

ーNIJINアカデミーの特徴や強みについて教えてください。

菊地:大きく3つの特徴があります。

1つ目は、一般的なフリースクールが「居場所づくり」を重視するのに対し、私たちは「学び」も重視している点です。不登校だからといって学べなくなってしまうのはもったいない。

学びの楽しさも知ってほしいという思いから、居心地の良い居場所でありながら、学びも充実させています。そのために、学び方も関わり方も全て選択制を採用しています。

2つ目は、現役教員を含む教育経験者から授業を受けられる点です。スタッフの9割以上が教育経験者または現役教員です。ただし、教え込み型ではなく、会話を通じて子どもたちの考えを引き出す授業を心がけています。教科書に縛られず、子どもたちの興味関心から自然と学びが生まれる仕掛けづくりを大切にしています。

3つ目は、子どもたちが主体的に活動できる環境を整えている点です。社会科見学や修学旅行の計画、校内のサークル活動まで、すべて子どもたちが主体となって決定・運営しています。

メタバースを活用した新しい学びの形

ーオンライン授業の具体的な内容について教えてください。

菊地:特徴的なのは、メタバース空間での学習です。メタバース校舎で体育をしたり、毎週100人以上が集まって全校ホームルームを行ったり、子どもたちが全国から集まる学びの場となっています。

クラスは学年に関係なく8人制で、小学1年生から中学3年生まで異年齢で学んでいます。

生徒との関わり方における重要なポイント

ー生徒との関わりで意識しているポイントはどのような点ですか?

菊地:オンラインでもリアルでも、子どもたちと関わる上で最も意識しているのは「やらされている感」を排除することです。

学校教育では、様々な制約の中で教員が児童に課題を課さなければならない状況がありますが、私たちは、その子が本当はどういう姿になりたいのか、どういう自分でいたいのかを大切にしています。

今後のビジョンと展望

ー今後のビジョンを教えて下さい

菊地:今後の展開として2つの方向性を考えています。

1つ目は自治体との連携です。メタバース空間だけでなく、充実したコンテンツと教師による伴走支援が重要だと考えています。

特に地方では教育の選択肢に関する情報が限られているため、自治体と連携することで、より多くの子どもたちに機会を提供できると考えています。

2つ目は企業との連携です。例えば、金融教育に強い銀行や、製品開発のノウハウを持つ企業など、各企業の強みを活かした教育プログラムの展開を目指しています。

子どもたちの興味関心と企業の専門性を掛け合わせることで、より魅力的な学びの場を創造していきたいと考えています。

入学を検討している方へのメッセージ

最後に入会を検討している方へのメッセージをお願いします。

菊地:お子様の不登校をきっかけに、多くの保護者の方が「何が起きたのだろう」「どうして学校に行けなくなったのだろう」と悩まれます。しかし、私たちは違う視点を持っています。それは「学校という仕組みが、お子様に合わなかっただけ」ということです。

NIJINアカデミーでの学びは、皆様がこれまで経験されてきた教育とは大きく異なるかもしれません。新しい一歩を踏み出すことに不安を感じるのは当然のことです。

しかし、私たちには確かな自信があります。メタバース空間での学び、少人数制のクラス、教育のプロフェッショナルによるサポート―これらを通じて、お子様が再び明るい笑顔を取り戻せると信じています。

新しい教育の場で、お子様の可能性を一緒に育んでいけることを、スタッフ一同、心よりお待ちしています。