今回は、大阪府にある「大阪府立少年自然の家」の坂下さんにインタビューをしました!「大阪府立少年自然の家」は各世代から広く愛される野外教育施設です。施設の魅力や、運営して行く中でのビジョンや目的についてもお聞きしてきましたので、ぜひご覧ください!
施設の概要と目的
ー 本日はお時間をいただき、ありがとうございます。まず、施設全体の概要や目的についてお伺いできますか?
坂下さん:こんにちは、よろしくお願いします。うちの施設なんですが、大阪府が設立した公立の野外教育施設でして、宿泊できるキャパは最大400人。広さは甲子園7個分くらいで、関西でも結構大きい方ですね。もともとは林間学校とか子供会がメインの利用だったんですけど、最近では利用者層が多様化していて、例えば企業の研修だったり、大学のサークルとか、ママ友のグループキャンプなんかもあります。
特に企業研修は人気で、自然の中でリーダーシップとかコミュニケーション力を高める場としてよく使われていますね。
施設の特徴とアクティビティ
ー 施設ではいろんなアクティビティが提供されていると伺っていますが、具体的にどんなプログラムがあるんですか?
坂下さん:そうですね、うちは宿泊と日帰り利用の2つの形態があって、宿泊だと1泊2日、日帰りなら朝の10時から夜の8時まで使えます。テント泊もできるんで、最近はソロキャンプとかも人気ですね。アクティビティに関しては本当に色々あって、例えばキャンプファイヤーとかツリーリング体験、あとは木工クラフトや紙漉き体験なんかもできます。
これらは基本的に「場所貸し」といって、利用者が自分たちで企画してアクティビティをやることが多いですけど、うちが主催するイベントもあります。
特に人気があるのが「親子で自然の幼稚園」っていうイベントですね。家族で自然体験をしながら、子供たちが自然の中で学ぶプログラムです。最近では「女性向けソロキャンプ」も注目されていますね。女性1人でも安全にキャンプできるようにサポートしていて、うちの女性スタッフがしっかりフォローしますので、安心して楽しんでもらえます。
子供向けキャンプの効果と教育的な価値
ー 子供向けのキャンプは、教育的な効果が高いと聞いていますが、具体的にはどんな成果が期待できるんでしょうか?
坂下さん:うちの子供向けキャンプは、特に「非認知能力」を伸ばすことを重視してますね。非認知能力っていうのは、学校で教えるような知識以外の、コミュニケーション力とか、自己表現力、問題解決能力なんかのことです。キャンプでは、こういったスキルを自然体験を通じて育んでいきます。
例えば、4泊5日の「ワイルドキャンプ」では、子供たちが自分たちで秘密基地を作ったり、川で遊んだり、山登りをしたりします。この過程で、知らない子供たちと協力しながら、自分の意見を伝える力や、他人とコミュニケーションを取る力が磨かれていきます。最初は不安そうだった子供たちが、キャンプが終わる頃には自信に満ちた顔をして帰ってくるのを見ると、本当にやりがいを感じますね。
このキャンプは、特に「自分の意見をちゃんと言う力」が大事なんです。知らない子同士が集まって一緒に生活すると、どうしても自分の意見を言わないと進まない場面が多いですからね。それを通じて、自然にコミュニケーション能力が育っていくんです。学校とか家庭では見せない一面が、キャンプだと見えることが多いんですよね。
キャンプでの安全対策と親御さんの安心
ー 長期間のキャンプに子供を預ける親御さんは、やはり不安もあると思いますが、安全面の対策はどのようにされていますか?
坂下さん:親御さんの不安は本当に理解できますね。うちはまず、公立施設なんで、その点は安心感があるかなと思ってます。大阪府がしっかり管理しているので、施設自体の安全性は高いです。それに、スタッフ全員が応急手当やキャンプ指導者の資格を持っていて、何かあった時にもすぐ対応できるようにしてます。
あと、うちはSNSを使って、キャンプ中の子供たちの様子を1日3回ぐらい更新してます。InstagramとかFacebookで写真や動画をアップすることで、親御さんが遠くからでも子供の活動を見れるようにしてるんです。「今日はどんなことをしているのか」とか、「ちゃんと楽しんでるのか」を確認できるので、親御さんからも好評です。今年は特に熱中症対策にも力を入れていて、テントにはファンを設置したり、活動中も細かく体調管理をしています。
発展へのビジョンと今後の展望
ー これから施設をどのように発展させていきたいとお考えですか?
坂下さん:そうですね、今後はもっと多様な利用者に対応できるようにしていきたいです。例えば、今は子供向けのキャンプがメインですけど、今後は大人向けのプログラムや、発達障害のある子供たちに特化したキャンプも考えています。そういった子供たちが自然の中で自分の特性に気づいて、新しいスキルを身につける場として、すごく意義があるんじゃないかなと思っています。
ただ、これを実現するにはまだ課題も多いですね。発達障害を持つ子供たちだけを集めるのも一つの方法かもしれませんが、定型発達の子供たちと交流することで得られる経験も大事です。どちらが良いかをしっかり見極めながら、プログラムを設計していく必要がありますね。
最後に読者へのメッセージ
ー 最後に、これから施設を利用したいと考えている方々にメッセージをお願いします。
坂下さん:当施設は子供から大人まで楽しんでいただける場所です。自然の中で成長したい、何か新しいことに挑戦したいという方にはぴったりの環境だと思います。うちは、ただのアウトドア施設ではなく、教育的な価値を提供する場でもありますので、ぜひお気軽にお問い合わせください。皆さんのご利用をお待ちしています!