小学生から高校生を中心に、幅広い年齢層にダンスの楽しさを伝える「PLUS DANCE FAMILY」。基礎に特化した指導方針が特徴で、「ナイスな大人をつくる」というテーマを掲げています。
ダンス教室運営に対する思いやに理念について、山本さんにお話を伺いました。
基礎重視のレッスンで着実に成長

ー教室の概要について教えてください。
山本:対象は小学生から高校生がメインで、中には幼児と大人の方もいらっしゃいます。
拠点は和歌山県田辺市にあります。教室は2007年から運営しており、今年で18年目になります。
ー教室を始めるに至ったきっかけや経緯について教えてください。
山本:私自身がダンスを非常に好きで、子どもの頃はお小遣いで習いに通っていましたが、経済的な理由から長く続けることができませんでした。
習った時にダンスの先生ができたらカッコいいなと思ったので、高校卒業後に専門学校でダンスを学び、一通り習得してから地元に戻って教室を始めました。
ファミリーのような絆を育む環境づくり
ー他のダンス教室にはない特徴や、アピールポイントがあれば教えてください。
山本:当教室は基礎に特化した教室で、イベントの出演機会が極端に少ないのが特徴です。レッスン内容は「ファンク」「ジャズ」「フリースタイル」の3つのジャンルがあり、階段式のクラス構成になっています。
初級レベルから始まり、一定の課題をクリアすると次のクラスに上がれるシステムで、全体で5段階ほど設けています。
また、教室名の「PLUS DANCE FAMILY」という名前の通り、生徒同士が仲良く繋がれるような工夫をいくつか取り入れています。年下の子どもたちは上級生に憧れ、上級生は下の子の面倒を見るという関係性が自然と生まれています。
年齢や習熟度によってクラスは分かれていますが、年に2回の発表会で一緒に踊る機会があります。楽屋などでは特に指示をせずに自由にしていますが、上級生たちが自発的に下級生の面倒を見てくれる様子が見られます。
発表会は夏と冬の年2回開催しています。夏の発表会では短い3分程度の作品を披露しますが、自分の足りない部分を見つめ直す機会とするため、1つ上のクラスの作品に挑戦します。
冬の発表会はより大きな規模で、5分程度の作品に取り組みます。外部の団体も招き、普段見ることができないパフォーマンスに触れる機会も設けています。
「ナイスな大人をつくる」がテーマの指導方針
ー生徒に指導する際に、特に意識していることや方針などがあれば教えてください。
山本:当教室のスローガンは「ナイスな大人をつくる」です。ダンスは道具を使わず、チームで踊ることもありますが、基本的には自分の技術力を自分で高めていく必要があるスポーツです。
周囲に影響されずに、自分の軸をしっかり持てるようになってほしいという思いを大切にして指導しています。
大人のクラスでは身体的な負担を考慮し、膝や腰に負担がかかる動きは控えるなどの配慮をしています。
一方、幼児クラスでは早い段階で習得しておくべき動きや体の使い方があるため、視線の変化や床に手をつく動き、ジャンプや回転などを積極的に取り入れるよう工夫しています。
ー教室で提供しているコースやプログラムについて詳しく教えてください。
山本:ジャンルごとにレベルで段階分けをしているクラスと、フリースタイルなどの段階分けをしていないクラスを合わせて、全部で13クラスを提供しています。
受講形態はシンプルで、週1回、週2回、最大で週3回を選んでいる子もいます。レッスンは毎週決まった曜日・時間に固定で行っています。
効率的な上達を目指す基礎研究の追求
ー今後、より強化していきたい点や取り組んでいきたいことがあれば教えてください。
山本:基礎の研究をさらに続けていきたいと考えています。そのためには研究に時間を割く必要があるので、インストラクターの増員も検討しています。
経験豊富なインストラクターを研究に回し、若手を現場に配置したいのですが、適切なインストラクターの確保が課題です。
また、より効率良く上達できるカリキュラムを提供していきたいと思っています。ダンスは道具を使わないため、体の動きやコーディネーション能力を向上させることで、バスケットボールやサッカーなど他のスポーツにも応用できます。
ダンスだけでなく、体を動かすことすべてに役立つような内容を目指しています。
ー最後に、この記事をご覧になる方へのメッセージをお願いします。
山本:当教室では基礎を重視した指導を行っており、多数のイベントに出演したい方や、様々なことに挑戦したい方には向いていないかもしれません。
ダンスを基礎から学びたい方や、体の使い方をより上手くしたい方は、ぜひ当教室へお越しください。