発達障害や精神障害のある方の就労支援において、専門的なスキル習得は大きな武器となります。群馬県高崎市にある就労移行支援事業所サンキャリアでは、IT・CADという専門コースを設け、一人ひとりの特性に合わせた丁寧な就労支援を実践しています。豊富な支援実績を持つ同事業所の藤島氏に、具体的な取り組みについてお話を伺いました。
サービス概要と対象者
ー御社のサービス概要、どういった方を対象にどのような支援を提供しているかについてお聞かせください。
藤島氏：私たちの「サンキャリア」は、18歳以上の障害をお持ちの方を対象とした就労移行支援事業所です。最長2年間、一般就労に向けた訓練やサポートを行っています。特に特徴的なのは、IT特化型コースとCADコースという2つの専門コースを用意していることです。これらのスキルは、現代の職場で大変需要の高い分野となっています。
設立の経緯
ー このサービスを提供するに至った背景やきっかけについて教えて下さい。
藤島氏：当社は創業から9年目を迎えるのですが、もともとは放課後等デイサービスからスタートしました。現在は4か所で展開しており、小学生から中高生まで、一貫して将来の就労を見据えた支援を行っています。
特に高校生の保護者様から「18歳ですぐの就職は不安」というご意見を頂くことが多かったこと。また、働く能力や可能性があっても、障害や特性により就職に困難を感じている方々へのサポートの必要性を強く感じたことをきっかけに、2023年5月に就労移行支援事業所サンキャリアを立ち上げることになりました。
当社の強みとアピールポイント
ー 御社ならではの強みやアピールポイントを教えて下さい。
藤島氏：当社の最大の強みは、長年の放課後等デイサービスで培った、発達障害や知的障害のある方々への支援経験です。現在のサンキャリアでは精神障害や発達障害の利用者様が多いのですが、その方々の特性を理解し、適切なサポートを提供できる知識と経験が豊富にあります。
ITやCADのスキル習得支援だけでなく、一人ひとりの障害特性に応じて、きめ細かなサポートを提供できる体制を整えているのが特徴です。
利用者様との関わり方
ー 利用者の方と接する際にどんなことを意識していますでしょうか。
藤島氏：就労移行支援では、生活スキルの向上はもちろんですが、特に重要なのは自己理解と就労に向けた準備です。利用者様一人ひとりの特性をしっかりと理解した上で、どのような支援や配慮が必要かを見極めていくことを大切にしています。
また、企業の障害者雇用においては、精神障害のある方の雇用が広がってきています。そのため、職場でどのような配慮が必要かを適切に把握し、採用企業にしっかりと伝えていくことも重視しています。
今後の展望
ー 御社として今後の展望や取り組んでいきたいことについて教えてください。
藤島氏：一般企業への就職支援を基本としながら、新しい取り組みも始めています。例えば、特に優れた能力をお持ちの利用者様については、当社での雇用も検討しています。
また、地元のシステム会社と連携し、インターンシップを経て当社のIT事業部での雇用や、CAD制作工場での就職機会の提供など、様々な選択肢を用意しています。今後はこうした取り組みをさらに拡大し、より多くの方の就労実現をサポートしていきたいと考えています。
ご利用を検討されている方へ
ー 最後に記事を読む方、御社の利用を検討されている方へのメッセージをお願いします。
藤島氏：「働きたい」という気持ちはあるものの、障害や特性により就労に不安を感じていらっしゃる方、また過去の就労でつまずいた経験から、新しい一歩を踏み出すことをためらっている方も多いのではないでしょうか。
サンキャリアでは、ITやCADといった今後需要の高い専門的なスキルを身につけることができます。また、訓練期間中は、一人ひとりの特性や希望に合わせた丁寧な就労支援を行い、働くために必要な準備を一緒に進めていきます。
まずは気軽に見学にお越しください。事業所の雰囲気や具体的な支援内容について、スタッフが丁寧にご説明させていただきます。皆様の「働きたい」という思いを、私たちと一緒に実現していきましょう。
