ゲーム感覚で学ぶ、明日からできるワークライフ改革-NPO法人わぁくらいふさぽーたー代表の阿部さんにインタビューしました!


「仕事か家庭か」─ ワークライフバランスをめぐる単純な二項対立は、もはや時代遅れかもしれません。

2011年の東日本大震災をきっかけに設立されたNPO法人わぁくらいふさぽーたーは、ゲーム形式の斬新な研修プログラムなどを通じて、新しい働き方と生き方の可能性を提示しています。

「メリハリ」をキーワードに、仕事も生活も充実させる──。

そんな理想的なバランスの実現に向けて、代表の阿部氏に話を伺いました。従来の常識を覆す彼らの取り組みは、個人の幸福と企業の生産性向上の両立を可能にする、新たな道筋を示唆しています。

NPO法人わぁくらいふさぽーたーの主な活動内容

ーまず簡単に、どういった方を対象にしている団体なのか、あるいはどういった指導を行っているのかお聞かせいただけますでしょうか?

阿部:私たちNPO法人わぁくらいふさぽーたーは、働く個人から企業まで幅広い方々を対象としています。主な活動は、ワークライフバランスの実現を支援することです。


具体的には、キャリア設計や働き方改善に関するセミナーや研修を開催しています。また、ファイナンシャルプランニングや労務管理などの個別相談も行っています。


会員様には、コンサルタント、ファイナンシャルプランナー、税理士、介護士など様々な分野の専門家がいるため、仕事と生活の両面から総合的なサポートが可能です。


2011年の東日本大震災をきっかけに設立され、以来、人々の充実した人生と社会貢献を目指して活動を続けています。最近では、コロナ禍における特別相談室の開設や、補助金・助成金に関する情報発信など、社会のニーズに応じた支援も行っています。

NPO法人わぁくらいふさぽーたーの設立背景と理念

ーなぜ阿部さんはこの活動を始めようと思ったのでしょうか?この活動を始めた経緯やきっかけについてお聞かせいただけますでしょうか?


阿部:この活動を始めた主な理由は、真のワークライフバランスの重要性を広く普及させたいという思いからです。ワークライフバランスという言葉は広く使われていますが、その本当の意味が理解されていないケースや、誤解されているケースが多いと感じていました。


きっかけは2011年の東日本大震災です。震災後、多くの人々の価値観が変化しました。この経験から、これからも様々な出来事が起こり得る中で、普遍的な価値観を追求する必要性を強く感じたのです。


私たちが考えるワークライフバランスは、単に仕事を減らして生活時間を増やすとか、逆に家庭を犠牲にして仕事に打ち込むといった単純なものではありません。仕事と生活の両方を充実させることが重要だと考えています。つまり、どちらかを犠牲にするのではなく、相乗効果を生み出すことが理想なのです。


この考え方を広め、多くの人々をサポートしたいという思いが、この活動を始めるきっかけとなりました。震災という大きな出来事を経験し、人々の価値観が揺らぐ中で、本当に大切なものは何か、変えてはいけないものは何かを見極め、それを軸として生きていくことの重要性を伝えたいと考えたのです。


このような思いを共有する仲間が集まり、NPO法人として活動を開始しました。時代や状況が変わっても変わらない、真のワークライフバランスの実現をサポートすることが、私たちの使命だと考えています。

NPO法人わぁくらいふさぽーたーが目指す社会課題の解決

ーご自身の中でこの団体での活動を通して解決したい世の中の課題についてお伺いさせてください。


阿部:設立当初からの課題は部分的に解決されてきましたが、まだ道半ばだと感じています。特に、ワークライフバランスに対する誤解が依然として存在していることが大きな課題です。


働き方改革関連法案の成立により、残業規制など具体的な進展はありましたが、新たな課題も生まれています。例えば、「残業は絶対に悪」という極端な考え方が広がっていることです。しかし、必要な残業もあるはずです。


私たちが本当に解決したいのは、仕事と生活にメリハリをつけることの重要性を広く理解してもらうことです。繁忙期は残業も厭わず、その分オフの時間をしっかり確保する。そういったメリハリのある働き方が理想的だと考えています。


内閣府のワークライフバランス憲章にも「メリハリ」という言葉が使われるようになりましたが、まだまだ浸透していません。働き方に対する価値観を変えていくことが必要です。バリバリ働くことだけが良いわけでもなく、ダラダラと時間を過ごすことも問題です。


この「メリハリのある働き方」という考え方が広く浸透し、働く人々全員が理解し実践できるようになることが、私たちが解決したい最大の課題です。そうすることで、個人の生活の質が向上し、同時に企業の生産性も上がると信じています。


この課題解決に向けて、セミナーや研修、個別相談などを通じて、正しい理解と実践方法を広めていきたいと考えています。

クライアント様とのコミュニケーションにおける重要ポイント

ークライアント様や会員様との接し方で意識されていることはありますか?


阿部:クライアント様と会員様に対する接し方の違いを意識しています。
まず、クライアント様に対しては「傾聴」を最も重視しています。何が問題で、どんなニーズがあるのかを丁寧に聞き取ることが大切です。

私たちはサポーターとして存在していますので、相手の声にしっかりと耳を傾け、真の課題を理解することから始めます。質問力や共感力を駆使して、クライアント様の本当の悩みや要望を引き出すよう心がけています。


一方、会員様に対しては「発信力」を意識しています。NPO法人としての理念や活動内容、私たちの思いをしっかりと伝えることが重要です。この発信を通じて、私たちの活動に賛同してくださる方々に会員様になっていただくことができます。会員様向けには、団体の方向性や活動の意義を明確に伝え、共に活動する仲間としての意識を高めることを心がけています。


この「傾聴力」と「発信力」のバランスが、私たちの活動において非常に重要だと考えています。個人的には、ビジネスコーチの資格を持っており、そこで学んだスキルが非常に役立っています。コーチングの技術は、特に傾聴力を高め、相手の真のニーズを引き出すのに効果的です。


また、質問力も重要視しています。適切な質問をすることで、相手の考えを深めたり、新たな気づきを促したりすることができます。これは、クライアント様との対話でも、会員様とのコミュニケーションでも同様に重要です。


結局のところ、クライアント様に対しては「聞く」こと、会員様に対しては「伝える」ことを中心に据えながら、双方向のコミュニケーションを心がけています。これにより、より効果的なサポートと、団体としての一体感の醸成を目指しています。

今後の展望:ゲーム形式の研修プログラムの拡充

ー今後、こういった点をより強化していきたい、あるいは取り組んでいきたいことがあればお聞かせ願います。
阿部:今後、特に強化していきたいのが、ゲーム形式の研修プログラムです。現在、主に3つのプログラムを開発し、企業向けに展開しています。


1つ目は、キャリアデザインゲームです。これは、限られた時間を効率よく使い、「稼ぐ力」や「体制」を高める気づきを得られるゲームです。参加者が自身のキャリアを主体的に考え、設計するきっかけを提供します。


2つ目は、価値観・職業観の見直しゲームです。「残り半年の人生」という設定で、自分の価値観を棚卸しし、今後の生き方・働き方を考えるゲームです。これにより、参加者は人生の優先順位を再考し、真に大切なものに気づくことができます。


3つ目は、コミュニケーション力強化研修です。人は「場」が育てるものであり、その「場」を良いものにするのがコミュニケーション力です。そこに焦点を当てることで、社員のやる気、チームワーク、エンゲージメント、ひいては生産性を高めるゲーム型研修です。


これらのプログラムを企業向けに展開し、まずは無料のお試し版を体験していただき、その後本格導入頂く場合は応相談としています。


特に、最近ではエンゲージメントの低下が企業の課題となっていますが、ゲームを通じて、従業員の会社に対する愛着や貢献意欲を高められると考えています。結果として、企業の生産性向上にもつながります。


上記のような取り組みを通じて、楽しみながら学び、気づきを得られる場を提供し、真のワークライフバランスの実現と、個人と企業の双方の成長を支援していきたいと考えています。

研修などを検討されている方へのメッセージ

ー最後に、研修などを検討されている方へのメッセージをお願いします。


阿部:私たちNPO法人わぁくらいふさぽーたーは、働く方々の「働き方」と「生き方」をサポートしてきました。近年、多くの方が自分の人生や会社のあり方を見つめ直したいと考えています。そんな皆様に、ぜひ私たちの活動を知っていただきたいと思います。


特に、最近力を入れているのが、ゲーム形式の研修プログラムです。これは、楽しみながら自分自身や働き方について深く考えるきっかけとなるものです。キャリアデザイン、価値観の再確認、真のワークライフバランスの理解やコミュニケーション力アップなど、様々なテーマで展開しています。


これらのプログラムはお試し版も用意していますので、気軽にお問い合わせください。


私たちの活動を通じて、皆様に「変えるべきもの」と「変えてはいけないもの」を見極めていただき、充実したワークとライフを送るきっかけにしていただければと思います。


人生は長いですが、同時に限られた時間でもあります。その中で、仕事と生活の両方を本当の意味で充実させることが大切です。私たちは、そのサポートを全力で行います。


ご興味をお持ちの方は、ぜひホームページのお問い合わせフォームからご連絡ください。個人の方も、企業・法人の方も大歓迎です。一緒に、あなたらしい充実したワークライフバランスを見つけていきましょう。