地方の子どもたちの可能性を広げる「萩学」- 独自の学習メソッドで才能を伸ばす塾

海外での指導経験を活かし、地方の子どもたちに都会と同じレベルの教育機会を提供したいという想いから生まれた学習塾「萩学」。

計算力と論理的思考を重視した独自の指導法で、生徒たちの隠れた才能を引き出し、夢の実現をサポートされている小橋徹先生にお話を伺いました。

地方の子どもたちの才能を最大限に引き出す

ーまず簡単にどのような方を対象にして、どういった指導を行っている塾なのかなど塾の概要についてお伺いできますでしょうか。

小橋先生:地方にも都市部と同じくらい優秀な子供たちがたくさんいます。

しかし彼らの才能を伸ばすことのできる学習環境が地方では圧倒的に不足しており、そこに大きな教育格差が生じているのが現状です。

そういった子どもたちが持つ可能性を最大限に引き出したい、都市部との教育環境の差を埋めたいという思いから、この塾を始めました。

一般的な地方都市の学習塾よりもかなり高いレベルに設定し、本気で上を目指したい、より良い教育を受けたいという意欲的な生徒たちを対象にしています。

海外での経験から見えた地方教育の可能性

ーこの塾を始めた経緯やきっかけについて教えてください。

小橋先生:以前は、ロシアやドバイで海外駐在日本人の子どもたちを対象に学習指導を行っていました。

そこでは比較的裕福な家庭が多く、ある程度の才能があれば、推薦入試や中高大学の付属校進学など、様々なルートを活用することで、MARCH(明治・青山学院・立教・中央・法政大学)や早慶といった難関大学への進学が可能でした。

僕が子供の頃に萩で教育を受けたときのことを思い出し、学習環境が違うだけでこれほど進学実績が変わることに複雑な思いがしました。

しかし同時に適切な学習環境を与えることができれば、地方の子達でも都市部の子に負けないはずだと考えるようになりました。

ちょうどコロナ禍の直前で、世界情勢の変化により海外での事業継続が難しくなってきた時期でもあり、「それなら地元に戻って、地方の子どもたちに有名大学進学への道を開く学習環境を提供しよう」と考え、5年前にこの塾を立ち上げました。

独自の教育メソッドで確かな学力を育成

ー他の塾にはない特徴であったり、塾として一番のアピールポイントはどういったところでしょうか。

小橋先生:一番は2024年からリニューアルした教室です。

一般的に学習塾におしゃれな空間は必要ないと思われるかもしれませんが、僕は大切な要素の一つだと思っています。

わかりやすいのがスターバックスの例で、大学生やビジネスマンがスターバックスで勉学や仕事に取り組んでいるのをよく目にしますよね。

またGoogleやドコモのような一流企業を見ても清潔でおしゃれなオフィスをしっかり用意しています。

そのような空間を用意してあげることで、気持ちがポジティブになりやる気や集中力も上がると考えています。

保護者や知人から「全然塾っぽくない」と言われると嬉しくなります。

指導においては、例えば算数・数学では、計算力、特に暗算力を重視しています。

一般的な塾では、計算式をきれいに書くことや、丁寧に解くことを重視する傾向にありますが、当塾ではむしろ逆のアプローチを取っています。

例えば分数や筆算の区切り線を定規で引くよう指導したり、暗算で計算できるような計算であっても全員一律で筆算を使うように指示しているのをよく見かけますが、やってはいけない指導だと思っています。

萩学では算数の授業の最初に暗算用の計算問題に取り組みます。

実際に萩学に1年以上通学した小学生のほとんど全員が2桁×1桁の掛け算や3桁÷1桁の割り算40問を100秒以内に解きます。

これは一般的に数学が得意な中学3年生くらいの子が出せるタイムです。

まず暗算力を徹底的に鍛えることで、これまで1時間で10問しか解けなかったのが、同じ時間で20問、30問と解けるようになります。

これにより、学習効率をアップするとともに、算数の問題に取り組む上でのストレスを大幅に軽減できます。

さらに、安易な公式の暗記は避け、なぜその計算方法で答えが導き出されるのかという本質的な理解を重視しています。

例えば、速さや割合の問題では「くもわ」や「はじき(みはじ)」といったような公式を簡単に導き出せる方法が有名ですが、個人的にはこのようなテクニックを教えるのは大反対です。

文章題が得意になるために大切なことは「この問題で何が起こっており、書いた式によって自分が何をしているのかを理解すること」です。

しかしこういったテクニックは問題で起こっている現象をすっ飛ばして、解き方だけを教えています。

そのため子供達は自分が何をやっているかもわからないまま正解を導き出し、なんとなくできた気になってしまいます

このような子は実際には何も理解せず、記憶で問題を解くようになるので、問題の見せ方を変えたりしただけですぐに対応できなくなります。

例えば「5は20の何倍か?」「0.3mgは何gか?」という問題を解かせてみてください。

小学6年生でも平気で「4倍」「300g」と答える子がほとんどです。

彼らは考えて解いているのではなく記憶で解いているのです。

英語と社会性を重視した総合的な教育

小橋先生:英語指導においては一般的な文法問題や穴埋め問題ではなく、特定のテーマに沿った例文を何度もひたすら音読することで、できる限り理屈ではなく体で覚えることを重視しています。

なぜなら英語の場合は算数・数学とは逆で頭からっぽで感覚的に使えることが理想だからです。

もちろん第二言語として学ぶ以上、最低限の文法事項や論理的な理解は必要ですが、そこに偏りすぎないようにしています。

また授業の合間には必ず10~15分程度、その週のニュースや経済(お金)について解説する時間が設けています

ニュースを解説するのは子供たちが社会に興味を持ってもらい、好奇心を育てることを目的としています。

学習とは本来、好奇心が先立つものです。自発的に学習に取り組むのと、周りからの圧力により義務的に取り組むのでは同じ時間でもその学習効果が大きく変わります。

経済(お金)について話をするのは綺麗事を抜きにすれば、人生において重要な要素の一つはお金であり、そしてそれがそのまま学習の原動力になるからです。

勉強を義務としてではなく、自分の知的好奇心から取り組めるような姿勢を育てることを目指しています。

教えすぎない指導で自主性を育む

ー生徒の方に指導する際に特に意識していることや方針などがあればお聞かせいただけますか?

小橋先生:指導する際に特に心がけているのは、なるべく教えすぎないということです。

一見矛盾するように聞こえるかもしれませんが、質問が来た時に即座に解答を示すのではなく、「ここに書いてあることは使えそうじゃない?」といった形で、問題の重要なポイントやヒントを示唆し、生徒自身が解決策を導き出せるよう導いています。

特に数学では論理的思考が重要です。

単に解き方を教えるのではなく、生徒自身が考え、理解しながら解答にたどり着けるよう心がけています。これにより、真の理解と問題解決能力が身につくと考えています。

学ぶ意欲を支える柔軟な受講システム

ー提供しているコースやプランがあればそれぞれお伺いさせてください。

小橋先生:受講スタイルは、1教科のみの受講と2教科以上の受講の2種類のみとしています。

2教科以上の場合は、月額12,400円で上限なく好きな科目を受講できます。

地方だけの問題ではありませんが、家庭の経済的な事情で学習の機会を制限される子は少なくありません。

せっかく学習意欲があるのに求める教育を受けられないことは言うまでもなく悲しいことです。

そういったことをできるだけ減らしたいと思って授業料は上限を決めてあります。

実際に、中学1年生でありながら、中学1年と2年の数学、英語の初級・中級クラス、さらに現代文まで受講している生徒もいます。

意欲のある生徒には、可能な限り学習機会を提供したいと考えています。

今後の展望とメッセージ

ー今後より強化していきたい点や取り組んでいきたいということがもしあれば、お伺いできますでしょうか。

小橋先生:来年からは英語教育をさらに強化する予定です。

現在は会話力育成を中心に、大学受験や将来のビジネスで使える英語力の養成を目指していますが、短期的な学校の定期テスト対策も考慮した内容を取り入れていく予定です。

当塾は、全ての生徒に最適というわけではありませんが、向上心があり、本気で上を目指したい生徒にとっては、この地域で最適な選択肢の一つになれると自負しています。

現在の学力に関係なく、本気で勉強に取り組む意欲のある方は、ぜひ一度お話を聞きに来ていただければと思います。

なお、入塾後40日以内に退塾される場合は授業料が不要となる制度を設けており、実質的な無料体験期間として活用いただけます。

また、昨年から教室をリノベーションし、スターバックスを参考にした学習しやすい空間づくりにも取り組んでいます。

家では集中できなくても、この空間なら学習に打ち込める、そんな場所を目指しています。