20年以上の歴史を持つ「東大個別指導塾」は、全教師が現役東大生という独自の特徴を持つ個別指導塾です。しかし、その特徴は東大合格のためだけにあるのではありません。代表の坂本氏は、「人生を変える」という強い信念のもと、生徒一人ひとりに寄り添った教育を実践しています。今回は、個性的な教育哲学と、大手塾には無い独自の指導方針について詳しくお話を伺いました。
教育の質と独自性にこだわった個別指導の実践
ー御校の概要と特徴について教えていただけますか?
坂本:当塾の最大の特徴は、全ての教師が現役の東大生であることです。現在、約80名の東大生教師が在籍しており、特徴的なのはその8割が理系出身ということです。一般的な学習塾では文系出身の講師が多い中、当塾では圧倒的に理系の教師が多いという特殊な構成になっています。
対象は小学生から大学生まで幅広く受け入れていますが、よく誤解されるのが、当塾は決して東大受験に特化しているわけではないということです。むしろ、学力に関係なく門戸を開いており、勉強が苦手な生徒さんも数多く在籍しています。入塾テストなども実施せず、どのような生徒さんでも受け入れる体制を整えています。
理想の教育を追求した創業への道のり
ー坂本さんが教室を始められたきっかけについて詳しくお聞かせください。
坂本:私は元々、代々木ゼミナールで英語講師として12年間勤めていました。予備校講師としての経験を重ねる中で、2003年に自分なりの理想の英語塾を作りたいという思いが強くなりました。当初は予備校講師との兼業で、土日限定での開校でしたが、徐々に規模を拡大していきました。
2011年には予備校を退職し、この塾の運営に専念することを決意しました。予備校での集団指導とは異なり、生徒一人ひとりに向き合えるマンツーマン指導に可能性を感じ、特に勉強が苦手な生徒さんへの指導に力を入れたいという思いが強くありました。
教育の本質を追求する独自の経営スタイル
ー他の教室にはない特徴やアピールポイントについて教えていただけますか?
坂本:当塾の大きな特徴の一つは、教師の定着率の高さです。個別指導塾業界では一般的に離職率が高く、1年も持たないケースが多いのですが、当塾では平均して3年程度勤務していただいています。これは、教師を大切にする経営方針が実を結んでいる証だと考えています。
また、私自身が現在も指導と面談を行っているということも大きな特徴です。一般的な塾では教室長が営業職として働くことが多いのですが、当塾では私自身が教育者としての視点で塾を運営しています。一人で経営していることで、教育に対する私の理念や個性が強く反映された指導を実現できています。
社員を置かず、私一人で運営していることは、一見するとデメリットに思えるかもしれません。しかし、これによって営利主義に偏ることなく、純粋に教育の質を追求することができています。必要な生徒さんには積極的に入塾をお勧めしますが、逆に不必要だと判断した場合は、はっきりとその旨をお伝えすることもあります。
人生を変える教育を目指して
ー指導の際に特に意識されているポイントについて教えていただけますか?
坂本:私は特に英語指導において、日本でも最高レベルの指導力を持っていると自負しています。しかし、それ以上に大切にしているのは、生徒の人生全体を見据えた指導です。例えば、偏差値30台の生徒さんが70台まで上がり、東大や医学部に合格するケースも少なくありません。
私たちが目指しているのは、既に成績の良い生徒をさらに伸ばすことではありません。本当に勉強が苦手な生徒さんの人生を変えることに重きを置いています。そのため、指導は半分が学習指導、半分がカウンセリングのような形で進めています。
特に重要視しているのが、生徒さんに将来の希望を持たせることです。単なる点数や偏差値の向上だけでなく、その先にある夢や目標を見つけ、それに向かって進んでいく力を育てることを大切にしています。これまでに何百人もの生徒さんの人生に関わってきましたが、その多くが本当の意味で人生を変えることができました。
多様なニーズに応える柔軟なコース設計
ー提供されているコースやプランの概要について教えていただけますか?
坂本:当塾では、生徒さんの目的や学習スタイルに合わせて、大きく3つのコースを用意しています。
1つ目は「補習コース」です。これは学校の定期試験対策を重視したコースで、学校の進度に合わせた指導を行います。2つ目は「実力・受験コース」で、学校の進度に関係なく、生徒さんの実力に合わせて苦手分野の克服や受験対策を行います。3つ目は「併用コース」で、サピックス、四谷大塚、鉄緑会といった他の学習塾との併用を前提としたコースです。
料金は全コース共通で、完全マンツーマン制の責任担当制となっています。コースは異なっても、提供する教育の質は変わることはありません。
新たな挑戦と将来展望
ー今後の展開についてお聞かせください。
坂本:現在は市ケ谷と駒込の2拠点で展開していますが、コロナ禍の影響で一時は規模を縮小せざるを得ない状況がありました。しかし、これを機に新たな展開を考えています。
特に注力したいのが、オンライン指導の本格展開です。以前にも試みたことはありましたが、時代がまだ追いついていないという印象がありました。しかし、今はその状況も変わってきています。来年からは、全国展開を視野に入れたオンライン指導を本格的に開始する予定です。
質の高い教育を求める方への期待
ー最後に、入塾を考えていらっしゃる方へメッセージをお願いします。
坂本:当塾は、大手フランチャイズとは一線を画した、質の高い個人経営の塾です。例えるなら、チェーン店のレストランではなく、こだわりの個人店のような存在です。教育の質にこだわりを持つ方、より細やかな指導を求める方に特におすすめです。
施設面でも充実を図っており、広々とした自習室を完備し、朝9時半から夜9時半まで利用可能です。また、質問アプリ「マナボ」を導入し、24時間365日質問や相談が可能な環境を整えています。
成績の良し悪しに関係なく、本気で成長したいと考える生徒さんを心から歓迎します。特に、大手塾では物足りないと感じている方、より質の高い教育を求める方に、ぜひ選んでいただきたいと思います。私たちは、生徒さん一人ひとりの人生に真摯に向き合い、共に成長していける塾でありたいと考えています。